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2月28日の作業。

こんばんは。 このたび晴れてめでたくR18指定ブログのご指定にあずかりました。 猥褻図画、動画は無いはずなのですがなんでだろう?
まぁ、自分のためのブログなので、誰に見てもらおうと言うのでもないのだから異議の申し立てなどはしません。 noteさんにも迷惑だろうし。

2月最後の日。 燻煙にかけた最後の一本を妻の実家に預けにお昼ごろに家を出る。 天候は快晴。車載温度計によると気温20℃。そろそろ春が見えてきましたね。
以前にもお話したように妻の実家は山がちな所。 平地が少なく、畑作には向かない土地柄でもあり、昭和の中期ごろまでは山林資源が主要産業の土地でした。 昭和の中期と言えばちょうど木材の供給不足の時期で、全国の山林地では育成の速い木材の植林が優先的に行われました。

そう。 杉です。

家の後ろには山、川を挟んですぐ向こうにも、山。
植林が進んで一面を杉に埋め尽くされたこの土地は、春満開の頃には山稜、山肌を問わず、まるで狩野派の金屏風の様な、一面黄金色の景色に見舞われます。 地獄かな。
自分も花粉症持ちですが、義母は輪をかけて花粉に悩まされていて、いつだったかお邪魔した時は目は真っ赤鼻と口をたえずおさえ、呼吸すら難儀されているようでした。
面白いことにお義父さんはそんなことこれっぽっちもというご様子で、生まれも育ちもその土地で、と言う人と、成人してから嫁いできた街の人の違いなのかなぁと、アレルギー体質的には間違いなく義母寄りの自分には、興味深くもあると同時に恐怖にも似た思いを抱く季節を迎えました。
そういえば妻とその弟妹はどうなのだろう。 この土地を離れているけれど耐性は健在なのかな。

実家に向かう道のなかで日の当たりづらい所には、いつ積もった雪なのか、根雪が道の脇に残ってました。 このあたりはやはり、春の訪れが一歩か二歩、遅れているみたい。
お義父さんに挨拶して、うちで休ませていた燻製付きの生ハムを熟成室代わりにしている納戸に移す。

一つだけ色が強い。

やはり薫香にかけているものとかけていないものでは表面に違いが出てくる。 水から引き上げた時にはぶよぶよと白濁していた表面は、ひと月近くここの風に晒されていたこともあり、幾分透明感のある風合いに変わっている。 このまま1年近く乾燥・熟成を重ねることにより、より引き締まったものになっていくのだが、それはこれからのお楽しみ。

去年作った物と間違えないようにタグを添付。
カッコつけて横文字で書いたが、
いつから、いつまで。 完成は来年の夏。 しか書いていない。

これからは虫が活動を始める時期を迎える。 いつからか虫全般が苦手になったが、衛生害虫、生活害虫については一層生理的な忌避感が強い。
生ハムを自作している方のブログなどを拝見すると、カツオブシムシについての指摘が多いような気がする。 雑食で(広食性と言うらしい)衣類から乾燥食品やらなんでも食い散らかすのだそうだ。 生ハムについてはその肉の奥に侵食して、中から食い散らかしていくなんとも迷惑な存在。
食害については目視できるほどの穴が開くことで判別(手遅れでない限り)できるようなので、こまめな目視確認、発生が確認されたらアルコール、あるいは燻煙などで追い出し、食害された部位を除去するのがいいらしい。

幸い、妻の納戸にはカツオブシムシはいないみたいだが、メイガ類と思しき虫に夏の間悩まされていた。
生ハムには米粉とラードを練り合わせた物を肉の切断面に塗って、肉の乾燥を進み過ぎないようにする技術がある。 スニャトゥーラというらしい。
自分の読んだ本ではそう書いてあったが、マンテカ脂と言う形容もあった。 やってもいいし、やらなくてもいい。 教えてくれた方はしないそうだ。
この、米と油。 正確には油を含んだ穀類が連中には大好物で、アルミ包装されたポテチの袋なんかさえ平気で食い破って侵入し、我が物顔で食い散らかすと聞く。
去年はこれにやられた。
虫なんかわからないしましてや幼虫なものだから特定が出来ず、発見当時はだいぶ焦ったが、調べることで対処ができる。 肉の中に侵入する事はないそうなので、それだけで一安心だ。

袋がけ。

メイガはこんな不織布など平気で食い破るので、正直気休めにもならないがせめて時間稼ぎぐらいはと期待して袋にかけるようにしている。
5月くらいにスニャトゥーラをするつもり。7-8月頃にカビが大発生するはずだから、一段落する9-10月頃にカビ洗いをする予定でいる。
多分それまでに何度か食い破られるだろうから、その都度袋は変えるだろうけれど、一度卵を産みつけられたら見つけられないのは確実なので、正直何とかしたいと言う気持ちはあるが対策はまだ未定。 最善に近いのは燻煙なんだろうけど、夏に冷燻製は難しい。 この辺は課題だな。

現実的な対処としては、食い破られた跡を発見し次第、カビ落としもかねて洗浄する。 ただしこれだとカビを利用した熟成に進めないので、回数を考えなければならないだろう。
あるいは害虫は燻煙に弱いそうなので、袋がけするこの不織布の袋そのものを燻煙にかけ、薫香をつけたうえで肉に袋がけすると言う方法も良いかもしれない。 知れない知れないで心細いことこの上ないが、明確な技術教本などが存在しない以上、先人先達の知識を拾い、この土地土地の特性を見極め、試行錯誤していくしかないのだから仕方ない。
いつかこの土地ならではの製法にたどり着き、独自性を持ったものに仕上がればいいなとは願っているけれど。

袋がけ前を別アングルで。逆光なせいか変な色。
袋がけ後をもう一枚。
2月28日 午後2時頃 気温13.6℃湿度38%
インフルエンザを警戒する表示が出てるが、
これが造られた時にはもっと厄介な感染症が出回るなんて思いもしなかったろうな。

これでしばらくは熟成工程となり、こまめな作業は当分お預け。
ここからはしばらく作業工程の覚え書きではなく、聞きかじりの知識の整理と比較を書いていくつもり。
まぁ、自分のための書付けなので、自問自答に近い。 嫌な独り言だな。

どなたか、ここまでご覧になられた方がおられたら、今日はここまでです。
おつかれさまでした。

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