敗北を慰めるのは、いつだって冷めたマックのポテトだけ。


大失恋をした。つい、一週間前のことだ。

今なら少しだけ上手く文章にできる気がする。

約2年ほどだろうか。大好きでたまらなかった。

そんな相手に恋人ができた。

過去の恋愛に良い思い出がない故に、
ただ毎日楽しい時間を過ごしていられる
この現状をどうにか守りたい自分は、
お高いガラスのお皿を運ぶように慎重であった。

それがまんまと裏目に出たわけである。

その後、流れに身を任せていたら
雰囲気に飲まれ、心のダムが崩壊してしまったため、
思いの丈を全て本人に伝えることとなる。

その時はいつか、いつかと思っていた気持ちを
やっと話せたのだから、
そして受け止めてくれたのだから、
それなりに整理がついたわけである。

結果はどうであれ、
大きな荷物は一旦置けた。

しかし、いま
「今まで通り」とはやはりうまく行かなそうで。
なんとなく、なんとなーく気まずく、
距離を置かれている気がしている。

まあそりゃそうだ。

そうでなくっちゃ、恋人が可哀想だ。

だが自分は悔いる。悔いて悔いて悔いる。
泣く。そして泣く。どうにもならないのに。

今になればこれは恋なんかじゃなく
自分だけ見て欲しいだけの 独占欲 で、
毎日たわいもないことで笑えることが
本当の幸せ だった気がして。

そんなことを考え込んだまま
一週間はあっという間に経ってしまい、
冷めたマックのポテトの絶妙な感じが
敗北に肩を組んで慰めてくる。

そして、やっぱり
楽しい とか 嬉しい 記憶ばかりが
時間と共に薄れていく。

人間の体ってのは、
細胞が生まれ変わっていくらしい。

きっとその過程でこんな大切な想いも
どんどん薄まっていくのだろう。

すっごく悲しくて、もどかしい。

それでも明日も平気な顔をして
満員電車に乗って
みんなに笑顔で おはよう! と
言えるだろう。

皆さんも悔いなく生きれるように。
そして、気にしすぎないように。

案外、手に入れようとすることは、
自分勝手じゃないみたいですから。

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