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「ラブライブスーパースター!」今後の展開についての考察

・2期3話まで観た時点での考察です。「あー、こういう考えね〜」くらいの感覚で見てください。
・人によっては不愉快になるかもしれないので一応、閲覧注意です。
・過去作の結末について触れてますので未視聴の方はネタバレ注意です!


 今週の3話では才能を認められ、中学生ながら参戦!優勝を勝ち取った「ウィーン・マルガレーテ」という新キャラが登場し、 Liella!はまたしても敗北という形になってしまいました。ここまで観てきて私は「 Liella!はラブライブに勝つことはできずなにも残せなかった中、その敗北や挫折から何かを得る物語」なのではないか、と以前から思っていたことがかなり自分の中で現実味を帯びてきました。今回はいくつかの理由も喋りながら自分なりにどう物語が帰結するのか、話していこうと思いますのでお読みいただければ幸いです。それではどうぞ

①かのんちゃんの心の在り方の違い
 まずはかのんちゃんについて、一期では歌うことすら満足にできずに「歌うことができてそれだけで満足」、といった心境だったかのんちゃん。結果としてサニパに敗北し、ラブライブという大会での勝ち負けの厳しさを学び、それでも「この学校のみんなと勝ちたい」と決意を新たにしました。

 ですが2期になり、その姿勢が何か問題を引き起こすのではないかと私は思います。PVの頃からちぃちゃんに「あんまりこん詰めすぎないほうがいいよ、次勝てばいいんだし」との言葉をかけられており、2期が始まるとかのんちゃんには決意の表情や悔しさの表情、それに何より1人の自主練のシーンがより多く描かれるようになりました。
 ラブライブスーパースターが過去作のオマージュをより多く取り入れてるのなら、やはりどこかしらでμ'sの一期終盤の時のようなオーバーワークが原因となって何か問題が起きてしまうのではないかと思われます。今回の3話で「中学生に負けたのか…」や「私たちは優勝候補じゃない」の発言にその心配はますます高まるばかりです。

このシーンの「ググッ…」と握り拳を握りしめるシーンがほんとしんどくてしんどくて…心配です

②1年生の存在
 2期では1年生4人がLiella!に加入し、9人になることが既に明かされていますが、ここにもやはり何かしらあるのではないかと思います。1話からまずはきな子ちゃんが加入し、6人となりましたが作中ではひたすら厳しく「練習量と経験値の差」をありありと見せつける描き方をしていました。
 基礎的な体力面やダンスなどはもちろん、そもそも練習が厳しくついていけない、といった事態まで引き起こしていました。今回の3話でもきな子ちゃんは「負けたのは自分のせい、先輩達だけで出ていれば…」と負けた原因を自分のせいにしてしまっていました。確かに、すべてきな子ちゃんが悪いわけではありませんが約一年の差、というのはかなり大きいなと思います。

 そもそも3話の時点できな子ちゃんは基礎ができるようになったばかり、日々猛練習を続ける先輩達に追いつくことはかなり難しいと思います。が、しかしラブライブはそんな悠長に待ってはくれません。残りの1年生がどのタイミングで加入するのか、そして2年生達のような何かしらスクールアイドルとしてパフォーマンスに何かプラスになるようなものを持っているのか、この問題はかなり私の考えてる「敗北し、何かを得る物語」というものに深く関わってくると思います。

③すみれ、ちぃちゃんの2期での動きや在り方
 3つ目はすみれ、ちぃちゃんの2期での立ち位置についてです。2期では新入生の加入と同時にラブライブ優勝というかなり「勝ち負け」がより色濃く描写されています。これは個人的にですがLiella!の中で「勝ち負け」というものについて理解が深いのがこの2人なのではと思っています。
 すみれは子供の頃からさまざまなオーディションで1番の主役になるため日々努力を重ね、その全てに負け続けてきました。可可ちゃんの帰国問題にも涙を流しながら「あんた…絶対勝たなきゃいけないんでしょ…!」とつい言ってしまったり、2期でもずっと可可ちゃんの帰国問題を心配している様子が描かれています。


 ちぃちゃんも幼い頃からダンスをやっているため、1期の時のように勝てたものももちろんあったでしょうが負けて悔しい思いをしたことも一度や二度ではないはずです。この2人は勝ち負けの厳しさを誰よりも知っており、かのんちゃんが今までよりも勝ち負けにより強くこだわっていることはもう感じ取っていてもおかしくありません。
 そんな2人ですが、2期ではかなり保守的、というより勝負に対しての貪欲さ、みたいなものはあまり感じません。すみれは「スクールアイドルはみんなで作るもの」ときな子ちゃんに伝え、ちぃちゃんは勝ち負けにこだわってるかのんちゃんや1年生が入部してこないことを危惧し練習メニューを調節する、など2人とも周りを気遣う描写がかなり多く描かれていると思われます。
 勝負事を誰よりも経験してきたであろう2人、そんな2人が今は保守的な、悪く言ってしまえば後手に回ってしまっている、といったようなこの状況では実際に大会が始まってしまったらどうなってしまうのか、ここもかなり大事なポイントだと思います。

④三つの関係性について
 4つ目はウィーンちゃんを加えたそれぞれの関係性についてです。ラブライブスーパースターのタイトルや3話での「Liella!はこの学校の…スーパースターなんだよ…!」との発言からも取れる通り、Liella!は「星、もしくはその星に手を伸ばし続ける者たち」、という立ち位置になります。
 そしてサニパ、これはもう間違いなく「太陽」でしょう。可可ちゃんの憧れでもあり、Liella!が超えるべき壁、頂上の一つです。
 そしてウィーン・マルガレーテ、彼女はLiella!目線で言えばサニパ以上に厳しい勝ち負けという現実を突きつける、そこにはサニパの太陽としての光のように自分達を助け、導くものなどは一切ない、暗闇の中にハッキリと突きつけるかのように降り注ぐ光、「月」の立ち位置になるのではないかと思います。衣装やライブシーンなどでも暗闇に差す光のようよな印象を受ける彼女は間違いなくここの立ち位置に来ると思います。
 私は思うのはこの立ち位置の関係にあります。地球をスクールアイドルを「見る」側のファンや大会審査員の立場として考えれば地球から見た星の光は太陽や月のようにはっきりと煌々と光るものではなく、また星一つ一つが太陽や月よりも遥か遠い位置にあり、そこからどれだけ光を発してもとんでもなく長い時間をかけて地球にほんの小さな輝きが与えられるのみ、こう考えるとやはり私は、「星」であるLiella!は「太陽」のサニパ、「月」のウィーン・マルガレーテにはラブライブという「最も光輝く者が勝つ舞台」では勝てないのではないかと考えてしまうのです。

⑤それぞれのLiella!に対する評価
 続いては、そんな太陽と月であるサニパ、ウィーン・マルガレーテのLiella!に対する評価を過去作のライバル達と比較して話していきたいと思います。まず私が気になったのは2期第1話、そこではサニパがインタビューの中で「私たちが1番心躍ったのは…Liella!」という発言をしていました。結果、Liella!は優勝候補のグループであると周囲からより一層の期待と羨望を受けることになりました。
 ですがやはり違和感を感じるのはこのサニパの対応、本人達は本気でそう思ったからこそのコメントでしょうがやはりまだ余裕綽々、といったような発言と感じました。Aqoursのライバル、Saint Snowを観ると助言をしたりしてあげるのはあまり変わりませんが物語が進むにつれどんどん実力をつけていくAqoursを明確に自分達の最大の強敵と見定め、その優れた観察力で劇場版では3年生が抜けた後のAqoursの現状を理論的に伝えていました。
 それを比較してしまうとやはりサニパとLiella!にはまだかなりの実力差があるような気がしてしまいます。単純なパフォーマンス力、だけではなく2期3話でも勝負にかなりこだわるようになったかのんちゃんもサニパの前ではつい「お二人の目標を応援します」と下手にも取れるような発言をしてしまっていました。厳しいことを言うと、実力的にも精神面的にも完全に上回られてしまっているような気がしてしまい、私はとてもここから勝てるイメージは湧いてきません。

「とても厳しい壁だということはわかっている、でもそれでも私たちは負けない」これをハッキリと言い切る様はやはり格の違いを感じさせられます。


 続いてはウィーン・マルガレーテ、彼女もLiella!という優勝候補の実力を見定めにかのんに会いにきていました。一見するとただの年下の生意気な子、といったようなイメージですが、スクールアイドルとしての実力や相手との力量差を把握し、ストイックに勝利を求める姿勢はやはり今のところ初登場ながら完全にLiella!を上回っているような気がします。そんな彼女の評価は「澁谷かのんには「歌」の才能は感じた」その程度のものでした。
 他の5人は一切語らず、かのんのみ歌唱力の面だけを評価されるという、もはやスクールアイドルとしてすら見てもらえてないこの現状、そしてLiella!にはまだまだ1年生が加入します。やはりここでも経験の差が如実に現れてしまうのかもしれません。そして迫り来るラブライブ、彼女達が勝ち残り、優勝するのは去年以上にかなり厳しく険しい道のりになることは確かです。

かなり棘のある発言が目立つ彼女ですが言っていることは嘘偽りない彼女の評価が下した発言であるため、かなり重みのあるものとなっています。


⑥過去作にはない新たなラブライブの形
 ここからはちょっとメタいですが過去作と比較から導き出されるものを話していきたいと思います。ラブライブシリーズは各作品においてそれぞれの結末や伝えるもの、残すものは異なってきました。
 まずはμ's、学校を廃校の危機から救い、当時のラブライブで覇権を握っていたA-RISEを撃破し優勝、大会の発展に大いに尽くしましたが、彼女達はμ'sをその一年のみで終了とし、何も残すことはありませんでした。彼女達の物語はまさに「限られた時間の中で精一杯輝き、走り切った物語」でした。

終盤で使われた水で屋上に名前を書くシーン、EDでの回を重ねるごとに薄れていく様は本当に切なくなってきます…


 続いてAqours、彼女達の物語はμ'sの時以上に険しく、厳しい道のりであったと私は思います。結果として大会で優勝を果たし、ラブライブの、スクールアイドルの歴史に名を残すことはできましたが学校は廃校になってしまいました。そんな彼女達はμ'sとは違い、新しい学校になっても、三年生が卒業しても「Aqours」を残し続ける道を選びました。確かに限られた時間の中で走り切ったのはμ'sと同じですか彼女達の物語は「走り切った後も、さらに新しい夢へ走り、何かを残し続ける物語」だったのではないでしょうか。

劇場版ラストのこの演出、Aqoursの物語の終幕と新たな始まりを予感するようなまだあやふやなシャボン玉、ってのがまたいいですよね…


 次は「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」です。他作品とは、ソロアイドルをメインにした活動やメンバー数、活動内容などが結構違う外伝的な作品ですがそんな彼女達の物語はアニメ1期第3話にて「ラブライブに出ない」道を選びました。
 それ故、彼女達の物語に大会としてのラブライブはあまり関わってくるものではないと思われてきましたが、続く2期第12話にて彼女達はラブライブに出場し、これから蹴落とし蹴落とされる厳しい勝負の世界に臨んでいくスクールアイドル達に対して「応援する」という道を選択しました。ラブライブに出場しないからこそ勝負の世界からでは決して見えない新たな第3の目線の展開でのラブライブに対する見解、ここから彼女達の物語は「スクールアイドルの素晴らしさを、彼女達が生み出すトキメキを伝える物語」だったのではないかと私は思います。

ニジガクではより他校との絡みがより濃かった分、スクールアイドルがどれだけ周りに大きな影響を与え、結束させているかというのが如実に伝わる名シーンですね〜…

 さて、ここにきて最後のLiella!となるわけですがここまで「大会で勝利し、学校を守り、走り切った」μ's、「学校は守れなかったがその学校への想いを胸にこれからも何かを残し続けていく」Aqours、「ラブライブだけではなく、スクールアイドルの素晴らしさをあらゆる形で伝え続けていく」虹ヶ咲とそれぞれの過去作でラブライブに対する見方、向き合い方は様々でした。Liella!がここで他作品とは違う道が新たに生まれるのであれば私は、冒頭で言った「敗北の物語」になるのではないかと思いました。
 まず第一に、彼女達が通う高校、結ヶ丘は新設校、一期では入学希望者や資金問題がチラつきましたがいきなり廃校などと言った問題は出てきません。それにより、やはりラブライブスーパースターは大会に優勝するため、勝負の世界により深く切り込んだものになると思います。
 ですがそこはラブライブ、過去作同様にやはり彼女達には今後、大きな挫折や問題が直面していくことになると思われます。学校の廃校が今のところないラブライブスーパースターで起こるであろう大きな問題や挫折は今の所二つ、一つは私が言っている「ラブライブで勝つことはできない」ということ、二つ目は「可可ちゃんの帰国問題」です。
 どちらも共通しているのは「結果が出せなかった」という点。可可ちゃんは今のところまだ許されてはいますが、そもそもそんな約束を取り付ける家族ですし、いつまでも結果を出すことができなければ帰国の命令を出してくる可能性も十分に考えることができます。
 かのん達5人はまだ2年生、今後どういう風な展開をしてくるかはまだわかりませんがもし3年生の卒業までやる場合、「ラブライブに勝つことは一度もできなかった」と言った問題は大きな挫折の壁として出てくる可能性は十分に考えられます。

⑦今後の展開の予想
 最後に、簡単に自分なりに今後どういった展開になるかを話していこうと思います。今回の2期ではやはり一年生を受け入れ、新体制を整えようとする印象が強いかのん達Liella!ですが、ウィーンの登場により前回以上に結果を残せないまま終わってしまうのではないかと思います。
 そして3期、もしくは劇場版になるかはわかりませんがかのん達が3年生になり、可可の帰国問題が浮上してくるのではないかと考えます。高3といえば進路選択の時期ですし、呼び戻すには適した時期だと思われます。そこで可可を連れ戻し、最後の大会に臨む…私はここでもやはり敗退してしまうのではないかと思います。
 大きな挫折をくらい、立ち直れなくなるかのん、自分たちが掴み取ろうとしていた星は、手の届かない遥か先にあったものだと気付いてしまう…大きなショックにより、また歌えなくなってもおかしくありません。そこで最後の最後でもう一度2期3話での言葉を思い出します、「Liella!はこの学校の…スーパースターなんだよ…!」かのん達は再び結衣ヶ丘のみんなが作り出してくれたステージに立ちます。最後の最後で、「星を掴むことはできなかったけれどその掴むための道のりに意味はあったのだ」と、そしてその道のりに見出した答えに辿り着くのではないでしょうか…
 その答えがなんなのか、実際にこの先どのような道を辿るのか、それはまだ誰にも分かりません。もちろんLiella!が優勝してくれることを私も切に願ってはおりますが、私はこういうラブライブの形も新しく斬新でとても良いと思います。ラブライブスーパースター、今後の展開がとても楽しみです…!



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