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AIチャットボットのアーキテクチャ設計と自然言語操作の実現#02

はじめに

AIチャットボットを作る上で、自然言語の処理方法は重要な機能となります。この機能品質がユーザー満足度に大きく影響を与えてしまいます。
今回は、チャットボットの基本アーキテクチャと、自然言語生成(NLG)について説明します。

AIチャットボットのアーキテクチャ概要

AIチャットボットのアーキテクチャを、大きく分類すると主要なコンポーネントは以下の3つです。

  1. フロントエンド: ユーザーがチャットボットと対話するためのフロントエンドです。モバイルアプリ、ウェブサイト、ソーシャルメディアプラットフォームなど、多様なサービスからアクセス可能です。

  2. 対話サーバー: ユーザーからの自然言語入力を解析し、適切なレスポンスを生成する中核部分です。ここには、自然言語理解(NLU)、対話管理(DM)、自然言語生成(NLG)の能力が組み込まれています。

  3. バックエンド: データベースやAPIなど、チャットボットが情報を取得または実行するためのサービス群です。

チャットの流れと各コンポーネントの役割

対話サーバー:自然言語生成(NLG)役割

対話サーバーは、自然言語を使った操作の核心となる部分です。その中でも、ユーザーへの回答を自然な文章として生成する方法について、今回は触れていきます。
自然言語生成(NLG)は、応答(質問に対する答えの文章)を生成する際に不可欠な機能です。たとえば、上記の図で言えば、「天気:晴れ、気温:16度、降水確率:10%」といったバックエンドの情報を、「明日は晴れで、気温は16度、降水確率は10%です」という文章を生成する機能です。
単純なテンプレート処理(*1)ではなく、より洗練された会話を生成するために、自然言語生成(NLG)の機能が必要となります。

*1)「明日は●で、気温は●、降水確率は●です」という基本文書に、バックエンドの情報「晴れ、16度、10%」を埋める単純な処理。

Dialogflowでの実装例

GPTsの登場により、この自然言語生成(NLG)を採用することができるので、より自然な会話を実現することが可能になります。

今回は、OpenAI社のGPTsを利用する

OPENAI社GPTsを活用するメリット

GPTsを採用により、以下のメリットが得られるので、作成するチャットボットの会話が、自然なものになります。

  • 精緻なNLU: ユーザーの意図を精密に把握することが期待できます。

  • 適応性の高いDM: 円滑な会話フローが保たれます。

  • 洗練されたNLG: より自然で人間に近いレスポンスを生成します。

また、GPTsの導入は、少数のパラメーター設定のみで対話サーバーの構築を完了させることが可能です。これは大きな魅力の一つだと思います。また、GPTsのマーケットプレイスの注目度の高まりとともに、これらの技術を習得することは、良い経験となると思います。

バックエンドでのBigQueryの活用

そして、今回のAIチャットボット開発では、バックエンドにデータウェアハウスツールのBigQueryを使用します。BigQueryの高速なデータ分析能力を活用し、業務プロセスの自動化に寄与する機能作成に着手できます。タスクの状況、会社のポリシーや業務手順に関する質問の回答など、具体的な情報をAIチャットボットが提供することが可能になります。

まとめ

今回のブログでは、AIチャットボットのアーキテクチャの説明、特に対話サーバーの役割についてを説明しました。私は、このブログシリーズを通じて、GPTsを用いたAIチャットボットの開発方法や、BigQueryによるデータ分析力など、各コンポーネントの機能習得に取り組んでいきます。
新たなAIチャットボットを一から作り上げる過程で得られる洞察を共有しながら、皆さんが同じ道を歩む際の手引きとなれれば幸いです。

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