55_愛車購入記 ep6 ~ 決断!~
実際の購入を考えた時、やはりコストパフォーマンスは気になるところだ。個人的には「XV」が最もコスパが良いのかなぁ、と思う。「ハイウェイスターV」と「XV」を比べても「e-POWER」としてのパワーユニットや車としての機能面ではほとんど変わりはないようだ。シートやインパネ周りの内装や「ハイウェイスターV」には標準で装備されている、アルミホイールやエアロパーツ的な外観のデザインあたりが若干の違いになるのかな。フロントフェイスはエアロっぽい「ハイウェイスターV」に対して「XV」は優しい感じの顔つきで、好みがわかれるところかもしれない。「ハイウェイスターV」と「XV」の価格差は約20万円弱、18万円くらいだったか。
たとえば「XV」を選んだとしても燃費のことも考えると、やっぱりホイールはアルミにしたい。アルミでカッコつけたいしね。「XV」にオプション設定のアルミホイールを付けるとすると2台の金額差はぐっと縮まり、額面上は10万円以下くらいの金額差になる。10万円以下の差になってしまうなら、エアロパーツを付けたような外観の「ハイウェイスターV」を選ぶってもんかなぁ。「ハイウェイスターV」の外観はカッコいいよねぇ。(ちなみにフリードプラスは外観が優しい感じだったから「無限」のエアロパーツを付けたんだけど、エアロパーツだけで総額30万円くらいになってしまった。後悔はしてないけど、やっぱりちょっと高い買い物だったよなぁ)
ということで、候補を「セレナ e-POWER ハイウェイスターV 」に絞る。メーカー希望小売価格は3,686,100円。希望色の「プリズムホワイト」はオプションの特別塗装色でプラス44,000 円。48万8400円と高額な例のセットは、DVDやCDの再生できないことから、社外品に変えてもらうことも考えていると伝える。ただ、アラウンドビューモニターやドライブレコーダー、ETCは必要なので、別に単品オプションとして付けるとなると、それなりの金額になってしまうだろうね。社外品のナビだとアラウンドビューモニターの画像を映らない場合もあるみたいだ。もしかしたらすべてが内蔵されたナビゲーションシステムのセットの方が(金額面では高くなったとしても)便利で、それなりにお買い得感は高いのかもしれない。心配しているDVDやCDの再生に関しては、ちょっと面倒だが自宅のDVD再生機をHDMI端子でつなげれば良いのだから。
シートヒーター、ステアリングヒーター、ヒーター付きドアミラーというホットプラスパッケージ(いわゆる寒冷地仕様)はセットで66,000円。冬場は相当寒くなる地域に住んでいるし、冷え性の奥さんのためにはやっぱり必要な装備かな。奥さんはルークスでは常にシートヒーターを使っていて「エアコンで車内を温めるより、シートヒーターの方がすぐ温まって便利」って言ってるしなぁ。オリジナルのフロアマットは高い。高すぎる。フロアマットはネットで評判の良かった社外品を買うことにする。他にどうしても、というオプションはない。まぁ、最終的に問題になるのはフリードの下取り額ってところか。
実はフリードの下取り価格の相場的なものを知りたくて、ディーラーに来る前に中古車販売店でフリードを査定してもらった。ディーラーの下取り価格より高く買ってもらえれば購入資金の足しになるだろうし、買取金額がわかればディーラーでどれだけ頑張ってくれているかを知ることもできると思ったからだ。ところが、だ。その中古車販売店に「セレナ e-POWER ハイウェイスターV 」の「プリズムホワイト」の中古車が入荷されていた。ほぼ新車だ。66,000円のホットプラスパッケージは付いていないものの、48万8400円のNISSANConnectナビゲーションシステムは装着されている。完全ではないがウチの希望をほぼクリアする車だ。
「この値段ならすぐに売れてしまうんですよ」と副店長が対応してくれたが、まぁ、そういう金額だよねぇ。フリードの下取り価格を差し引くと支払いは300万円前半で乗り出せることになるらしい。この中古車、値段からしても超お買い得車なのかもしれない。それに中古車ならすぐに乗れるだろうし。この「すぐに売れてしまう」かもしれない中古車の「セレナ e-POWER ハイウェイスターV 」も候補にするとなると、決断までにあまり時間的猶予はない。「セレナ e-POWER ハイウェイスターV 」の中古車をこの中古車販売店から買うか、ディーラーから「セレナ e-POWER ハイウェイスターV 」の新車を買うかの二択しかないような状況になってしまった。あとは支払い総額か。ディーラーの新車の納期がいつになるかも心配だ。
店の奥でコンピューターをたたきながらのA君との商談が始まった。購入希望対象車は、3,686,100円の「セレナ e-POWER ハイウェイスターV 」の「プリズムホワイト」(44,000 円)。例の48万8400円のNISSANConnectナビゲーションシステムも、66,000円のホットプラスパッケージも見積もりに入っている。NISSANConnectナビゲーションシステムについては社外品のナビより値引きに反映させられるとのことで採用となった。アラウンドビューモニターやドライブレコーダー、ETCも綺麗に内蔵されていて、それぞれの単品購入では対応できないらしい。
見積書には点検パックも計上されていて「これを外したら、支払額は安くなるんじゃないの?」と提案したら「購入後のランニングコストとはいえ、お客様に損はさせられません!」と強い口調で断られた。まぁ、点検や車検はここでお願いするつもりではいるけどさ。フリードの下取りは知り合いの業者に頼むからと、商談中に何度も電話で連絡をとっていて、そのたびにちょっとずつ下取り額は上がっている。
中古車販売店の下取り価格を伝えると「やはり、それくらいですよね」と言いつつ、すでに下取り価格は中古車販売店のそれより高く計上されている。さらにホットプラスパッケージや点検パックもつけた新車なのに、すでに例の中古車販売店の支払額より安くなっている。こちらの支払限度額を事前に伝えてあったので、A君はなんとかその額まで調整しようと必死で頑張ってくれているようだ。計算していたペンが止まり「ちょっとすいません」と言ってA君が席を立つ。たぶん例の知り合いの中古車業者に再度電話しているようだ。戻ってきても、それまで何度か吊り上げられていた下取り価格はもう上がらない。
「すいません、限界です」
「いいよ、頑張ってくれたね。A君の頑張りに、希望額との差額はこちらで何とかする」
「ありがとうございます」
「ところで、上の決済はもらったの?」
「これからです」
奥に引っ込んだA君はしばらくすると店長さんと副店長さんと一緒に戻ってきた。正式に商談成立。店長さん、副店長さんからもご挨拶いただいた。しかし、店長さんから「これじゃだめだ」って言われたらどうするつもりだったのだろう。
納車予定は7月下旬。A君はじめ、このディーラーとは長いお付き合いになりそうだ。