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あの日と同じ名前のバンドを続けてる

※いつも以上に重たい内容です。
不快にさせたらすみません。どうしても書き残しておきたかったので、書きます。













友達が死んだ

俺はその日、普通に生きていた。
新曲の歌詞を考えたり、飯を食って、風呂に入って。YouTubeなんかを見ながら寝落ちしかけていた時、親友から急に電話がかかってきた。

電話越し、親友が泣きながら、あいつの訃報を伝えた。呆然とした。言葉も出ない。
突然すぎて、もはや涙も出ない。本当に悲しい時は涙も出ないんだなと思った。

とりあえず家を出て、コンビニで淡麗だけ買って、公園で1時間くらい過ごした。

思い出す。
出会ったのは高校生の頃、堺という街。
俺たちは歌が下手で、曲が良くなかった。
つまり、音楽の才能がなかった。

俺たちは揃って、同い年のバンドの奴らに
「曲が良くないわ!!!」とイジられていた。
周りは才能に溢れていて、言い返す言葉すらなかった。

でも、あれから6年経って
2024年初夏
あの街のあの頃を一緒に過ごした仲間たちの中で、今でも同じ名前のバンドを続けているのは
俺たちだけだった

それがどことなく、誇らしかった

先月、心斎橋のライブハウスで数年ぶりに再会した。久々にあいつのライブを見た。
帰り際、また飲もうなって言ったら笑ってた

時間はあいつを置いていく
辞めても音楽は残るなんて 大体嘘で綺麗事だと思う
どうせ俺は明日からも適当に生きていくし
あいつは止まったまま進めない


だからってわけじゃないけど
もう少し俺は同じ名前のバンドを続けてみるよ

メンバーが変わって、俺は一回ズタボロになったけど、たまには喧嘩もして、機材車でライブの感想を言い合って、居酒屋で他のバンドの悪口を言ったり、恋愛相談をしたり。げんげんと、荒川ソラと、俺と、テオと、チームのみんなと
日常の大抵は今日みたいな日の連続で、でも続けていくし、続いていくよ。好きな人には好きだと言う、運命を感じたらそれに委ねる。
俺は、自分の色は青色だと思っている。このバンドを組むときに決めた。


また飲もうな
次会ったら、今度こそバンドで稼いだお金で奢るよ

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