2024.3.27

21歳の誕生日、僕は名古屋の某中華料理屋で迎えた。紹興酒を覚えている限りでは8杯ぐらいは一気飲みして、そのままテオの運転で家に帰らせてもらい、朝起きて、電車で東梅田駅へ向かう。
東梅田駅には勝手な思い出があって、そこのベンチで真夜中に座っていた事を思い出した。駅の階段を上がって、小さな路地を通り抜ける。梅田クラブクアトロは東通りのはずれにあり、自分にとっては宿命のような場所だ。

リハ前に喫煙所でタバコを吸っていたら、大好きな先輩に遭遇。誕生日おめでとう!と言われ、カートン買ってきてあげよっか?と言われる。
リハーサルが終わって、楽屋に戻ると僕の銘柄のカートンが置いてあった。なんでこうもこの人はカッコ良くて、男気があるんだろうと思った。

つけ麺を食べて、車で少し仮眠を取る。
ライブ会場に戻り、顔合わせが終わってすぐ開場の時間になる。そこから出番までが、病院の待ち時間くらい長く、つらかった。緊張とワクワクが入り混じった状態で落ち着かないまま直前のバンドのステージが終わり、転換時間に突入。このまま僕らは大人になっても という短い曲をリハーサル確認がてら演奏して、一度ステージを降りる。
会場が暗くなり、BABY BABYが流れた。

そこから出番終わり、大好きな先輩にレモンサワーの缶を渡されるところまで一瞬で過ぎ去った。

あの日、僕たちのライブで、思わずダイブしてしまったり、思わず心動かされた少年少女がいつかギターを手に取ってセンターマイクの前で今日の出来事を話す。僕はその光景を心の底から望む。
そのために、まだまだ謙虚に歌わなければならない

後日談として、実際全然フロアにあの人はいなかったらしい。恥ずかしい限りである。

……

翌日の昼頃には、二日酔い(大)を全身に抱えて、ベッドの上でうずくまっていた。マクドナルドでサムライマックダブル肉厚ビーフ(通称:大麻)を食した。ショッピングモールを駆け抜けた。
しっかり誕生日だった。

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