拝啓急に居なくなった君へ

4:52 御堂筋線の乗り場に向かう
くるりもグッナイ小形もplentyも
今だけはいらないし
自分勝手だけど
多分、音楽は本当のことは何も分かってくれないし
大体のことは結局、自分が悪かったりする。

で、そんなことを考える自分こそが悪かったりする

我ながら時間をかけて、決まらなくて2回も頭を洗ってやり直してやっとの思いでセットした髪の毛で
もらった服は洗濯していたので
今持っている1番綺麗な服で
正月にクリーニングに出した綺麗な靴で歩く

最強状態の自分が、最悪状態で歩く地下牢獄は
御堂筋線のりば の赤文字だけを頼りに、まるで吸い込まれるように改札まで歩く。9円しか入っていないICカードを鉄の塊の上に置いたら勝手にゴム製の扉が開く。大体のことは案外簡単だ。

エスカレーターを降りた先の電光掲示板は 15分後になかもず行きを告げる。15分もあればタバコの一本ぐらい吸えたなと思った。隣で始発列車を待っていた知らない人に倣って、ホームの端っこにしゃがんでみた。急に瞼が重くなる。

終電から始発まで、人生で1番長い5時間だった。
一駅乗り過ごして家に着いた。

布団に入っても何も起きない。今日もライブだから早く寝ようとしても寝れない。兎にも角にも、イヤホンをつける。拝啓急にいなくなった君へ とガラガラの声で歌ってくれる。

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