ソラニワの種 -Stroll Greenのはじまり-

この記事は定期ゲ・裏 Advent Calendar 2019 15日目の記事です。

14日目: 『ロールで見る野営地の描写』
16日目: フタハナ -新規登録-

ヒサギと申します。普段は「ソラニワ(Stroll Green)」という花を育ててキャラを成長させるという感じのゲームを運営しています。割と粗削りなゲームですがいつも遊んで頂いてありがとうございます。

ゲームを最初に公の場に出したとき、今日までゲーム運営が続いているとはさまざまな意味で予想できませんでした。実は飽きっぽくて割とよく挫折するのですが、よく続いているなと我ながら思います。
日頃楽しんで頂いている皆様や報告フォームなどから応援頂いている方々のおかげですね。楽しく運営しています。

画像1

今回は、そんなゲームができるまでのお話をしようと思います。長い文章を書くのがそれほど得意ではないため、変な文章があったらすみません。
暖かいストレートティーでも飲みながら、のんびりお読みください。
※この記事では、以降、便宜的に本ゲームを「ソラニワ」と言います。

1. このゲームのすべてはあるゲームのあるアイテムから始まった

その昔、栗鼠ゲにセレッシャルコールというAP制のゲームがありました。
そのゲームにもリアルタイムチャットシステムがあり、その中でいつだったかゲーム内アイテム「花束」というものを使い、素敵なロールをされた方がいました。
このとき、「アイテムはアイテムというデータ上の価値しかない」という固定観念が崩れ、その向こう側、果てしない空から光が差し込む感覚がしました。
ゲーム内のあらゆるシステムはロールの種になる、という可能性を感じ、気が付いたときにはすでにゲームを作り始めていました。
最近追加されたアイテム整頓機能で、花束が常に並び替えで先頭になりますよね。これ最初に実装したアイテムなんです。
これが、ソラニワの始まりとも言える日でしょう。


2. ゲームを運営することになったという話

先程のはちょっと大袈裟気味で少し話を盛りましたが、ゲーム自体はそれより前から作りたいと思っていて、メモ帳に何度も何度もアイデアを書いていました。B5ノート数冊ぐらい使ったと思います。
まだテーマが「花」ではなかった頃の話で、無骨なシステムでした。
その後、栗鼠さんと何度か直接話する機会があり、定期更新ゲームについて語ったり試作ゲームとかを見せていたら「GMやりましょ!」と3回ぐらい提案され、「これは面白い世界が見られるかもしれないな」とゲーム作りを改めて決意しました。
ついこの前もご飯食べながら悩みやらアイデアやら色々駄弁って盛り上がったりしてました。意見とか聞けたり、お世話になりっぱなしで頭が上がりませんね…。
ちなみに「花図鑑っていいよね」と褒められました。お気に入りの機能でして、小躍りするほど嬉しかったです。ありがとうございました。


3. 基本的な考え方「世の中には多種多様で個性的な人で溢れている」

ゲームの構想を練りながら、改めて、一つのゲームでも色々な楽しみ方をする人がいるな、と考えました。一人一人は違う考え方を持ち、それぞれが違う遊び方をするだろうと。
そこで、個性という部分をポイントに置きながら、新しい遊び方を提案できないかと考えました。
後にこの考え方は、ゲームの色々なところに生かすことになりました。

『世界に一つだけの花』(作曲:槇原敬之)という曲、著名なのでご存知の人は多いかと思いますが、この曲が非常に作品イメージに近かったのを覚えています。
花って一つ一つがキャラクターのように個性的で、コンセプトと非常に相性が良いテーマなんですよね。
このゲームのテーマが花になったのは経緯が複雑といいますか、これ!という決定打みたいなものは無くて、色々アイデアを出して行くとだんだんテーマが絞られて自然と花になっていました。
ただ、考えてみればみるほど、これほど定期更新ゲームと相性のいいテーマは無いなと思っています。

ゲームのアイデアができるまで、色々な考え方やエピソードがあるのですが、一つ一つ説明していくと長くなりそうなため、今回は「タイプ」という重要なシステムのみ紹介します。それ以外についてはまたいつか話す機会がありましたら。


4. タイプという概念について

このゲームの中心となる、キャラの戦い方の基本方針ですね。
タイプは、「役割」「特殊効果」「意思表示」の3つの目的で実装したシステムになります。
完全にそれが達成できているかは怪しいですが、タイプの調整などはこれを基本指針として行っているつもりです。

画像2

✿役割
STPという、必殺技(ステップスキル)を発動および性能を強化するゲージがあり、タイプごとに決められた様々な条件で蓄積します。
これは「与えられた役割を遂行するほどキャラが強くなる」というシステムになります。
戦闘における貢献度とも言うべきでしょうか。「闘志」なら敵を攻撃して倒す、「慈愛」なら味方を回復してパーティのHPを維持するなどなど。
役割は1つに集中してもいいし、複数の役割を遂行する技量があれば複数併用しても良いという感じです。

特殊効果
役割を遂行するために、タイプそれぞれには役割に特化した特殊効果が色々あります。
「闘志」であれば攻撃のダメージが増えることがありますね。これはつまり、タイプを発揮するそれだけで役割の遂行が支援されます。
特殊効果が役割の遂行度合いをサポートして、自然と戦闘へ貢献しやすくなる、という仕組みになります。

意思表示
タイプのありなしは役割の遂行度合いに大きく作用するようになっています。
ということは、タイプを発揮している=戦闘における役割がそれなりにあるだろう、と戦闘の基本方針がひと目で分かります。(闘志=アタッカー等)
能力値やスキル構成を見れば、詳しい人であればどんな役割をしてくれるか分かりますが、ゲームが進行するほど多様性が増える分徐々にハードルが上がって難しくなります。
タイプという概念は、最終的にはその手間を大雑把に省き、他者に役割をわかりやすく意思表示することが目的になっています。
(これは、敵NPCにも通用する話で、どんな敵なのかをわかりやすくする目的もあります。)

5. ボツアイデア集

色々な事情で表に出せなかったり、実装が難しすぎたり、複雑で分かりにくかったりなどで世に出せなかったシステムが山程ありますが、そのうち一部を紹介します。

スキル枠が4×4の花壇になっていて縦横が揃ったり左右対称になったりすると能力値増加
長い間採用するつもりでいましたが、得られるものに対してスキル構成の縛りが強くなりそうでストレス要因になるかもしれないと思い断念しました。
ボードゲーム「枯山水」ってやったことある人はいらっしゃいますでしょうか。あんな感じのイメージです。

花壇の防衛戦
花壇にHPがあり、襲ってきた敵から一定ターン花壇をHP0にすることなく守りきれば勝利という、敵を倒すとは異なるルールでの戦闘です。
これはシステムとしては悪くなかったものの、敵が花壇を襲う理由が無いために不採用になりました。
しかし、花壇ではなく別の何かにしてキャラ同士の戦闘でこういうルールで戦うのは今でもありかもと思っています。

花のスキル鑑定と花の知識
花を獲得した時点で、覚えられるスキルの色々な情報が確定していて、花を育成した経験が高いほどその花から得られるスキルが何なのかが、他者の分も含めて段階的鑑定できるというシステムです。
「花を育成した経験がステータスになる部分的な運要素」という発想でしたが、いまいち楽しく無さそうなので止めました。
後に、プレイヤーさんからの提案で「花図鑑」というシステムを実装し、これに取って代わりました。運要素だけはなくなりました。


6. ゲームが終わった後について

最終更新をした後、定期更新部分は終わりますが残ったコンテンツを遊べるようにはしたいかなと思います。あくまで仮の予定です。
お別れロールや既存ロールの結びもしたいと思いますし、ある程度は残し、バランス調整なども行うと思いますが、あまりだらだら残してもしょうがないので適当なタイミングでサイトも閉じる予定です。
どうしてあらゆるものは終わってしまうのか、それは、新しい始まりのためにあります。多分ね。


7. 次回作について

次回作ですが、ぼんやり構想中です。ソラニワで良かった部分や反省点を踏まえた、比較的近い内容のゲームを考えています。
好評だったところはそれなりに残し、改善が必要なところは改善するといった方向性です。(チャット周りとか、報酬系とか、一部形骸化しそうなシステムとか…)
しかし、本当にいつになるかはわからない上、断念するかもしれないのでもし機会があれば気軽に遊んでいただければいいなーと思います。告知をこのアカウントから行うかどうかは……未定です。(ソラニワ世界観用のアカウントなので……)
花みたいに何かモチーフやテーマを設けることを検討しています。今のところ有力候補としては「キラキラしてるアレ」ですかね…。全然違うものになったらすみません。


8. さいごに

あとがきみたいに書きましたが、というか事実あとがき的な内容にしましたが、ゲームは全然まだまだ現在進行形です。
第10回更新を含めてあと4回!気に入ってくれたら、最後までお付き合いください。

いいなと思ったら応援しよう!