Jr担としてのお気持ち表明

旧ジャニーズ事務所の社名がSMILE-UP.に変更になり、早1ヶ月以上経とうとしている。
自担自軍の所属する事務所に対するスタンスはXでも度々表明しているので改まって言及する必要はないかと思ったが、社名変更以降もJr担として思うことがあまりにもありすぎるため、自身のスタンスと、そしてJr担として思うことをこの記事で書いていきたい。

まず第一に、私は喜多川氏の行ってきた性犯罪は、実際にあったのであろうと思っている。
そもそも、この喜多川氏が少年に対する性加害を起こしたということについては事務所が事実であことを認めている。
事務所が認めていることに対して所属タレントのファンという立場でしかないオタクが口を出す余地はない。
もし事務所が性加害は事実無根だと考えているのだとしたら、事務所が告発者に対して訴訟を起こせばいいだけの話だ。しかし、事務所はそれをしなかった。
約20年前の事務所が喜多川氏の性加害問題を記事にした週刊文春に対して訴訟を起こした裁判で、事務所は文春に負けている。
おそらくその判決を受けて、事務所も分が悪いと考えているのだろう。
この裁判についても、加害があったことが法的に認められたわけではない、あれは民事裁判だから判決に意味はない、などの的外れな意見が多数見られるが、週刊文春との裁判では当時存命だった喜多川氏が証言に立ち、少年たちの告発は嘘とは言えないと、少年たちの告発を認める旨の発言をしている。詳しくは当時の裁判記録や、裁判と判決について法曹界が出している見解に目を通してみてほしい。
被害を受けてから時間が経過した性加害を犯罪として立件することは大変難しく、男性の性犯罪に対する法が整備されたのも2017年であり、刑事事件となっていないからといって加害が起きていないと認識するのは間違いで……などなど未だに性加害はなかった、と主張する人々には言いたいことはたくさんあるのだが、とにかく加害はあったと事務所も認めている以上、これに対して所属タレントのファンが外野から何を言おうと全く意味はないのだ。
上記を踏まえ、今私がいちファンという立場から望むことは事務所は被害者に対して速やかに補償を行い、二度とこのようなことが起きないように社内を改革し、性犯罪、ハラスメントが起きにくく、隠蔽されにくい環境を作り、会社の社会的信用を取り戻し、素晴らしいエンタメを生み出す芸能事務所として再出発してほしい、ということに尽きる。
既に旧ジャニーズ事務所はSMILE-UP.に社名を変え、補償会社として補償に専念し、新会社を立ち上げた上でその会社とエージェント契約を結ぶか、マネジメント契約を結ぶことを選択し、所属タレントたちは活動を続けていく、ということが旧ジャニーズ事務所によって発表されている。
私の応援しているJrのグループはまだデビューもしていない形なのでおそらくエージェント契約は難しいため、新会社とのマネジメント契約になるのかもしれない、と予想しながら、私はその後の事務所の動きを注視していた。
正直初回の記者会見から事務所に対する不信と不安は募ったが、自分が応援しているグループがこの事務所に所属することを選択している以上、引き続き応援することしかできることはなかった。

しかし、である。
旧ジャニーズ事務所の社名変更から1ヶ月以上経っている今も、新会社の詳細については何も発表されていない。
その間にもJrの仕事は減り続け、事態を静観していたスポンサーも痺れを切らしてこのままでは契約を継続できない、という声明を出したりしている。
新会社の社長はこの人ではないか、という報道も出たが、結局新会社の社長についても何の音沙汰もない状況だ。
あまりに、あまりに対応が遅すぎる。そして、対応が不誠実すぎる。
2回目の記者会見で、私は本当に旧ジャニーズ事務所に対して落胆した。
指名NGリストの存在を当初は否定していたにも関わらず、実際は指名NGリストは存在していて、会見での旧ジャニーズ事務所の対応は、誠実とは到底言い難いものだった。
2回目の記者会見以降、Jrの置かれた状況はさらに悪化してきた。
Jrがパフォーマンスを披露できる貴重な場所であったザ・少年倶楽部も番組終了となり、番組がリニューアルされることになった。
Jrは今グループが新曲をもらっても、披露できる場所がない。
Jrのメンバーが出演していた単発バラエティの仕事も激減した。
まだデビューもしていない立場の弱いJrたちに、事務所の対応の悪さの皺寄せが真っ先に来ている状況だ。
Jrのグループのデビューも当分ないという報道も出ているし、Jr担としてもJrがかつてなく停滞した状況に置かれていることを感じる。
Jrの明るい未来が見えない。これは本人たちの方が切実に感じていることだと思う。
これは一体誰のせいだ?誰がこの状況を引き起こしている?
告発者か?離れていったスポンサーか?週刊誌か?
そうではないことを、内心分かっている人達は多いと思う。
全ては事務所の不手際が悪いのだ。
事務所が社会的信頼の回復に努めようとしている様子がまるで伝わってこない。
私はジャニーズのエンタメを本当に愛しているので、事務所に対してどうしても贔屓目で見てしまう部分があるにも関わらず、今の事務所の対応状況はもはや擁護のしようがないような体たらくだ。
そもそも新会社の名称をFC公募で募集している場合ではない。一刻も早く新会社名を発表し、会社の体制を発表し、タレントはマネジメント契約なりエージェント契約なりを結ぶか退所して独立するかを選択し、旧事務所は補償を粛々と進め、再出発をする必要がある。
もう2023年もあと1ヶ月と少ししか残っていない。このまま新会社について何の発表もないまま年が明けてしまう可能性もある。
毎年恒例のカウントダウンコンサートも今年は開催されないことが発表された。
また1つJrがパフォーマンスを披露できる場所が減った。
事務所がのろのろと歩みを進めている間に旧ジャニーズ事務所の所属タレントのファンは暴走を続けて、ついに恐ろしい報道を聞くことになってしまった。被害者の方に、絶対に起きてはいけないことが起きてしまったのだ。
Jr担なら理解していると思うが、つい最近までJrには契約書などはなく、オーディションにいつ合格したのか、いつからJrとして在籍しているのかも曖昧な、非常に杜撰な管理が行われていた。
事務所もおそらく誰が在籍をしていたのか、過去に遡って調査することは不可能な状況なのだろう。
内部ですらそのような状況なのに、外から見ていただけのファンが、Jrの在籍を調査し、資料にして事務所に送るという理解し難い行為が行われていたが(今も行われている)事務所はこれを咎めるどころか、勝手に在籍調査をしていたオタクの行為に感謝を述べる文書を公式サイトに掲載した。
このあたりからファンの暴走は過激化し、告発者への誹謗中傷も歯止めが効かない状況になった。
被害者の方にあまりにも悲惨なことが起きてしまってから、事務所は慌てて声明文を出し、そこには被害者への誹謗中傷をやめるよう再三呼びかけたと記載されていたが、事務所が被害者への誹謗中傷をやめるように呼びかけたのは記者会見で口頭で述べたのみで、公式サイトにそのような文書を掲載したこともなかった。
事務所が遅すぎる声明文を出した後も被害者への誹謗中傷がなくなることはなく、自分は誹謗中傷などしていない、と主張するファンたちが同じ口で、嘘つき、金目当てのたかり屋、私たちも被害者だ、など目を背けたくなるような言葉を被害者にぶつけ続けている。
全てが最悪な状況になっている。
こんなことになってしまっては、新会社がイメージ回復を図って再出発することなど不可能にも思えてくる。

こんな状況の中、デビューもできず、ただ飼い殺しにされたまま既に決まっていた仕事をこなし続けるJrの自担、自軍に対して、私は何もできず、ただ彼らが今やっている仕事を応援するしかできない。
正直井ノ原社長が今のJrの状況を本当に理解しているのかも私は疑問に思っている。
今のJrの置かれた状況はタレントと二足のわらじで管理できるようなものではない。
彼らの若い時間は刻一刻と過ぎているのに、この場所から一歩も動くことはできず、寧ろ後退すらしている。
井ノ原社長には仕事が減り、デビューもできず、パフォーマンスの場もない彼らが希望を抱くことができるようになんとか尽力してほしいと願うばかりだ。
他に私にできることは、せいぜい事務所にこの状況を改善してくれ、暴走するファンを止めてくれ、被害者の補償を迅速に進めてくれ、早くJrが活躍できる環境を用意してくれ、と要望を出す程度だ。
自軍自担がこの事務所に残る選択をしている以上、このまま事務所が沈んでしまっては困る。
しかし、事務所が尽く悪手ばかり選んで勝手に沈んでいる現状では、最早沈み行く船を見るしかないのかとも思う。

大きく傾いた船だが、ここから持ち直す可能性もまだ捨てることはできないから、私は祈るような気持ちで船を眺めている。



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