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ことばと音楽

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文字に即興的な演奏を添えた記録(了)
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2018年1月の記事一覧

180126 「際限」

沈黙の銀世界に 推しはかられた夜が届く あそびつかれたあの日みたいに たりない悼みを知った日みたいに きづかぬうちに枯渇したから あとははだしで駆け抜けるだけ 絵画を見るように波形が飛ぶ空 額縁にかざられた写真くらい 意味のないことばをうたいつづけた あこがれつづけた音を浴びたい かかえきれない情熱を あてもなくふりかざした あの日みたいに

180120 「生活」

なんら悪いことなどしていないのに 朝から誰かに謝まらなければいけないような おなかの足しにもならない空虚が そこらじゅう ひとりあるきしている しんじるはうつくし あらがうはむずかし 小さな水槽の中で泳ぎまわるみたいな ささやかな自由をもとめつづけたはずの先 何におびえなければならないのだろう 切り貼りされた 渇いた日常のはてで

180115即興

年明け早々の人々は、 年末から続くイベント感に乗り遅れないよう あわただしく新年を祝わなければいけないので だいたい皆 気忙しい いそがしいらしい。 それぞれが通常運転にもどり、 すこし落ち着く 今くらいがちょうど 去年がきちんと去って 去年らしくなる。 みたいなこの感じ、わかりますか。 あぁ、あんな年だったんだなぁ ってやっとわかってくる。 平成があと1年ちょっとだかで終わるからって   「平成という時代」 みたいな特集をちらほら見かけるけど。 えっ まとめ段階なんですかもう まだ終わってもないのに、 って。 で、 私は私を最大瞬間風速で駆け抜けたい。 「一年」 個人的にはあまり区切る意味をもたない単位ですが。 今年は少しちがっていいのかもしれない。 ストック方式。 だれもみてなくても。 立ち止まり振り返り 考えて考えて八方塞がり いちいち ひとり反省会、 はいさよなら。 自分をいちど葬り去る。 回顧や評価は、 ずっとあとでよいのだと。 考えるな、 とにかく うごけ。