手首切るほど嫌いだった物を少しずつ好きになれている話。

タイトルにもある通り、私はある物が手首切るほど嫌いだった。過去形なのは、ちょっと好きになれたというか

べ、別にアンタのこと好きなわけじゃないんだからね!状態になれたから。

嫌いになった理由とここに至るまでで自分の中で発見があったので、メモとして残しておこうと思う。


数学、お前とほんとの友達になりたいよ。

まず私の手首から血を流させた永遠の宿敵。数学の話からしたい。

私は壊滅的に数学ができない。

勉強ができないわけではない。数学ができない。もっと言えば数学だけができない。

これは自慢だが、全国1万2000人が受けたテストで国語が11位だった。ちなみに数学は後ろに1000人いないくらい。学内だと国語は1位で数学はビリだった。結果を見た瞬間動悸がした。

一生できないことを引きずって生きていくという気持ちでいた、背中に「数学」と刺青を彫ろうとガチ検討していたくらいには。

そういえば数学のイントネーションもおかしいと指摘される。そこは今でも無理、イントネーションどうでもいいでしょ!

数学ができないことによって、まず高校選びで挫折した。今の高校に進路を変えるまでは、中学入る前から夢だった建築士を目指して高専に行こうとしていた、が、しかし、建築士も、高専も、絶対絡まってくるのは「数学」だ。建築士を目指す志より数学と関わらない人生を歩みたいという気持ちが勝り、進学をやめた。逃げた。どう頑張ってもテストで数学だけ50点以下しか取れないのに行こうとするのはあまりにも無謀。

まあでも結果的に高校でラブい友人達ができたので大優勝だろう、私が数学ができなかったのはきっと彼女たちに会うべきだったからなんだと思う。(?)愛を語り出すと電話口だと3時間は軽く話せるくらい(実際に違う友達に話したことがある)長くなってしまうのでやめておく。

そして今、その高校でも定期考査の度に泣き、数学だけ50点以下を取り続け「ADHDって数学だけできない人間って多いらしいよ笑私じゃん笑」と茶化しても友達に苦笑いされるだけになっている今日。

またいよいよ進路決定の時期が差し迫ってきているのだ、そしてお察しの通り、ここでもまた永遠の宿敵、数学が私を追いかけてくる。

志望の学校のオープンキャンパスに参加した後の説明会で「入学までに三角関数やなんとかやかんとかなどの、数学の勉強をしておいた方がいいです」と言われた。

死のうかと思った。家に帰ってから絶望してずっと泣いて家族会議になった。(今思うとこの状況おもろすぎるが)それくらい嫌だった。どうやっても何をしても誰に教えて貰っても理解に苦しみ泣く数学。中学校で逃げてきたはずがまた大きくなって目の前に立ちはだかる。

ここでまた選択を迫られた、コイツからまた逃げるか、それともまた戦うか。

思えば、数学が出来なくなったのは中学校1年生の後半からだ。小学校からテストで1度も60点以下を取ったことがない私は、その時初めて48点の文字を見た。手渡される時の教科担の先生の光る頭と困り眉と心配そうな目、そして「ある、大丈夫か?」の言葉が染み付いて離れない、そこからずっと数学ができない。

ずっと悔しい思いをしながら、ほんとにずっと数学と数字と交わらない生き方をしようと思っていた、がしかし、もうこれ以上、数学のせいで夢を将来踏みたかった道を諦めたくないと思った、戦うことを決意した。

結果から言おう、私は殴り合いの勝負で数学と少しだけ友達になれた。なんとこないだのテスト、中学校1年生以来の80点超えだった。これからよろしくな、数学。喧嘩もするだろうけどそばにいて、離れないでね。

素直にむちゃくちゃ嬉しかった。今の単元との相性が良かったのかもしれない、テストが簡単だったのかもしれない、それでもその状況で過去10点台や1桁を叩き出している私にとってはもはやどうでもいい、めちゃくちゃ調子に乗っている。まあだからこのnote書いてるんだけど。


母「ある、なんでこんなにシリーズが続いてるのか考えてみて?」

そしてもうひとつ、手首を切るほど嫌い、とまではいかないが、最近嫌いから一転、めちゃくちゃハマって好きになっているものがある。ドラクエだ。

え?と思うだろう、私は自称ゲーム好きである。

がしかし、なのに、ドラクエ全作品未プレイである。うちのゲーマー家族から責められ、これも家族会議手前までヒートアップした問題(?)だった。

これにも嫌いになったのに心当たりがある。

昔、1度だけ親に勧められドラクエをやっていた、その時、詰んだのである。

ここから先はこれを読んでくれている人が未プレイであっても分かるような注意書きを括弧書きで行うので無駄な括弧が多くなるが見逃して欲しいし、括弧書きを読まないと分からない未プレイ者は、ぜひドラクエやって、ドラクエⅣ面白すぎる。

昔やった詰み方は、雑魚を無視してボスだけに集中しようとする→レベルが低いので案の定やられる→教会に戻り、生き返らせてもらう(お金が必要になる)→を繰り返していたからだ、しかも運で殺せる(敵にダメージゲージの表示がないため結構いけてんじゃね?感があった)と踏んでレベリングなんて何回死んでもしていなかった、じきにお金が無くなり、元味方であった棺桶をズルズル引きずり彷徨い歩いてやめた。これが私の記憶だ。

これを勧めてきた張本人、母にも話した、すると母の情報提供(?)によってある事実が浮かび上がってくる…………。(?)

私がプレイした歳は5歳で、もちろん未就学児、文字を沢山読めるわけもない、しかもその5歳児、なんと装備を母に1度だけ変えてもらって以降、やり方が分からなかったようでずっと皮装備武器棍棒(初期の方の装備と武器、もちろん弱い)で戦っていたらしいのである。セルフ縛りプレイ、逆に素晴らしいと思う。レベル関係なく、敵を倒しにくいから雑魚を避けてボスを倒してストーリーを進めようとする思考回路にそりゃなるわけである。5歳だし。

ということは、今やったら面白いんじゃないか?

でつまづいたドラクエ Ⅳやってみた。初めて3時間、ぶっ続けでやってた。面白すぎる、今まで記憶がこびりつきすぎて避けてきたけどマジで面白い、時間無駄にしてた。ありがとうドラクエ。


まとめられてないけどまとめ

数学ドラクエ、2つとも嫌いだった。共通点なんて無さそうだが私は見つけた。

2つともに、失敗体験と成功体験がある。

数学は、中学校1年生でつまづいたこと、ドラクエはゲームで詰んだことが失敗体験。

逆に成功体験は、高校三年生のテストで80点が取れたこと、やってみたら詰むことなく、ちゃんと理解してプレイできたことだ。

小さいことからこんな大きな話にもってくのは大袈裟かもしれないが、失敗体験、トラウマがあることも、意外とちゃんと向き合ってみれば小さい問題かもしれないっていうこと。きっと成功体験を積み重ねれば、数学だって国語を越すくらい得意に、仲良くなれるかもしれないしドラクエだってRTA世界一になれるかもしれない。

ちょーど、前の武器だと強かった敵がレベリングしたら超弱い敵になるみたいに。

もう一生手首も切らない、スライム切って生きます。


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