日曜夜はおさかなの匂い

今日の夜ご飯にはししゃもが出たけれど、お魚がグリルで焼けている匂いを嗅ぐとどうしてか日曜日の夜を思い出す。
私は幼い頃ドッチボールだったり、塾だったり、水泳だったりの習い事をたくさん掛け持ちしていて、夕飯をゆっくりと家で食べることがあまりなかった。のと、私自身魚が嫌いであまり魚が出てくることがなかった。私と妹とお母さんの3人だけじゃなくて家族4人がみんなで一緒にご飯を食べれるタイミングが日曜日の夜だったから、お魚の匂いを嗅ぐとあの頃の日曜日の夜を思い出してしまうのかもしれない。
私の家はご飯の前にお風呂に入るというルールがあって、日曜日はゆっくり湯船に浸かってお風呂に入っていた。お風呂から出ると、お母さんがグリルでお魚を焼いているのが見える。ふわっと焼き魚の香ばしい匂いがする。
お風呂から上ったときには、ちょうどちびまる子ちゃんがテレビで流れていて私はよくそれを見ていた。まる子はすごい。まる子の毎日には嬉しいことも悲しいこともたくさん起きるけれど、まる子はなんとなく平和に毎日を過ごしている。テストの点数で怒られることはあまりなかったけれど、学校は嫌なことばっかりだったからのらりくらりと平和に生きていけるまる子がずっと羨ましかった。
私は学校でめちゃくちゃ馴染めていなかった。みんな大人は「子供の頃は〜」っていうけれど、私はめちゃくちゃ学校に馴染めていなくて、友達を作るのも下手くそで、「子供の頃は学校に馴染めない子でした」って言えるような大人になれるのかすごく不安だった。だから大人はすごいなと思っていた。高校生の時は、「こんなにしんどい受験をどういう結果であれくぐり抜いてきた大学生のお兄さん・お姉さんたちはすごいな〜」と思っていた。
大人になったはず(?)の今でも、就活中の私は「こんなにしんどい就職活動をくぐり抜けて頑張って社会で働いてる大人たちすごいな〜」と思っている。そんなことを考えていると、きっとこの先も、目の前のちょっと先輩のことを一生尊敬し続けているのかも、でもなんとか乗り切ったら案外そうでもなかったことなのかもと思えるかもしれないと思うと、少しだけ気が楽になった。

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