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~関ジャニ∞ 18祭ドームツアー備忘録~


夏のスタジアムライブからバトンが渡り行われた念願のドームツアー。

そう。あの十五祭以来、つまりそれは約3年ぶりのドームの舞台であり5人になって初めてドームに立つステージでもあった。


悲しみや寂しさ、言葉にできない苦しさを押し殺してステージに立ってくれていた十五祭。

「みんなでひとつの場所に集まって歌いたい」という亮ちゃんの希望もあって、ドームの真ん中に6人で集まり歌ったひとつのうた。
オーラスで「きっとまたここで会いたいな」という歌詞に合わせて東京ドームの地面を力強く指さしていた大倉くんの願いが叶い、また、やっと、あの場所に5人が帰ってくる。
大勢の観客を動員したスタジアムライブはもちろん嬉しかったし誇らしかったけど、でもやっぱりドームには特別な思い入れがある。
それはきっと、私たちファンだけでなく5人もそうだった。


沢山泣いて笑ってこの上ない多幸感に満たされたこの冬の思い出を、5人の勇姿を、ずっと忘れないように備忘録として残しておきたいと思う。



3年ぶりのドームツアーの記念すべき1曲目は「歓喜の舞台」だった。
コロナの影響で中止になってしまったが、5人になって初めて回った47都道府県ツアーの登場曲だったこの曲。

待ちわびた今日に繋いできた想い 苦悩超えてきた決意
憧れの向こうに 思い馳せ共に 夢見た未来の先へ 

そんな歌詞と共に18祭の幕が上がる。
いつも何気なくこの曲を聴いている人は是非一度ちゃんと改めて歌詞に目を通してみてほしい。
元々は6人で歌うはずだった曲ではあるけれど、5人がこの曲を1曲目に持ってくるその意味や、重みがきっと伝わるはず。
「歓喜の舞台」は5人の決意であり、5人の関ジャニ∞そのものだと私は思う。



夏の18祭同様、ジャニーズの先輩後輩の曲をあの手この手で面白く、そしてかっこよく可愛く演出されたジャニーズメドレー。

なにわ男子の「ダイヤモンドスマイル」でキラッキラのアイドルを魅せてきたかと思いきや、SixTONESの「Imitaition Rain」でバキバキにキメてくるし、かと思いきやSnowManの「ブラザービート」では関ジャニ∞らしさ全開の魅力を発揮してくるせいでこちとら感情をめちゃめちゃにされっぱなしだった。


そんな調子で怒涛のメドレーはどんどん続くが、個人的に大好きだったのが可愛いカチューシャを頭に付けた丸ちゃんとヤス、そして腕を下に引っ張るとカツラがパカーンと開いて花が咲く小細工を施された横山くんによるTOKIOの「花唄」だった。

膝を曲げてリズムを取りながら、それに合わせて腕を下げお花を咲かせる41歳が可愛くて愛おしくて。

人を笑顔にさせるのが大好きで、そのためにならなんだってやってやろうと先陣切ってふざけにいく頼もしいお兄ちゃんが誇らしかった。


本家のダンスがSNS上で話題となり沢山の反響を呼んでいたKing&Princeの「ichiban」のカバー。
きっと沢山練習してきたんだろうなぁ。
今時なダンスをキレッキレで踊る5人がなんだか新鮮で、4年前のGR8ESTでは長時間立ち続けることすら辛そうにしていたヤスがあんなに元気にバッキバキのダンスをこなす姿につい目頭が熱くなってしまったり。

夏のお寿司に引き続き冬はお肉で挑んだ「スシ食いねぇ」で一生懸命頬張る丸ちゃんの可愛さは言うまでもないけど、そんな丸ちゃんを見てゲラゲラ笑っている横山くんと愛おしそうな目で笑いながらお肉を差し出していく大倉くんの姿もこの曲の見所だった。

実際のところ、この頬張る作業よりもまるでハムスターのようにお口いっぱいにお肉を詰め込んだあとこそが丸ちゃんの戦いなのだ。

なんてったって、「スシ食いねぇ」の後にさらに1曲みんなで歌い終えて、その次にやってくる嵐の「台風ジェネレーション」のソロパートまでにお口の中のお肉を処理しておく必要がある。

ラップパートでふざける村上くんの後ろで、飲み込むべきお肉と格闘している姿を双眼鏡で眺めるのが私は大好きだった。
とは言っても、全然間に合わなくてほっぺを膨らませた状態で器用に歌っていたこともしばしば。
そんな丸ちゃんを見てニヤニヤしながら踊る5人も丸ごと愛おしい空間だったな。


セトリ中盤あたりはドームごとに歌われる曲が変更されていたこともあってそれすらもワクワクだったけど、個人的には「七色パラメータ」「モノグラム」がもう聴ける機会はないのかなとさえ勝手に思っていたこともありかなりの胸熱チョイスだった。

七色パラメータの「Ah…..君に.…」と繰り返す横山くんの歌声の綺麗さたるや。
モノグラムではどうも8uppersを思い出してしまう自分がいて、ついついあの頃に思いを馳せてしまったり。
レアな曲を歌ってくれるたびに、どうしてもここに亮ちゃんがいたらなぁの気持ちが芽生えてちょっとだけ寂しかった。


お待ちかねのエイトレンジャーのコーナー。
「先代」という言葉ですばるを指すヤスに、「レッドのこと言うのやめようや…もう俺ら前向いてるんやから。」なんて横山くんが言う場面も。

確か2020年のドリームアイランドの時に披露されたコントでも同じようなくだりはあったけど、その時の横山くんは「先代のセンターの話をすな!でもこうやって笑って話せるのも幸せやなあ」と笑ってた。
なんだかちょっと寂しくて、そういえばいつだったかすばるとご飯に行った話があったけど、その後の関係はどうなってるんだろうとか考えちゃったりもした。


このコント中、それぞれ良い役回りでそれぞれ良いキャラクターなんだけど、やっぱり丸ちゃんはすごい。
全身全霊でふざけてボケてステージ上を暴れ回る。
きっと嬉しいんだよね。
客席の笑い声もそうだけど、ゲラゲラ笑い転げる仲間たちの存在が。そしてそんな笑い声が。

キャンジャニちゃんのコーナー然り、正直何がおもしろいのかわからないほど5人でゲラゲラ笑ってる瞬間も沢山あるけど、そうやって客席を置いてけぼりにしてわいわいやってる姿がオタクは1番大好きだったりする。


エイトレンジャーとキャンジャニちゃんは7人の思い出が色濃く残っていたものだったけど、本来そこにいたはずの2人がいない寂しさなんてつい忘れちゃうほど、おもろしろくて可愛くて涙が出るほど毎公演笑い声に包まれる幸せな時間だった。


初日に会場の全eighterと公演終わりのレポを見たSNS上の全eighterを震わせた曲、「Snow White」
皆さんご存知の通り、この曲は亮ちゃんとヤスが一緒に作った思い出の共作だ。

以前のnoteにも書いたことがあるが、キーボードを買った亮ちゃんが嬉しくて夜遅くに家でメンバー1人1人のこと思い浮かべて7人分のパート考えながら曲を作っていたところ、途中煮詰まってしまい「手伝って」とヤスに声をかけたのがこの曲が誕生した始まりだった。

何度もメールで歌詞をやりとりして、「大倉は低音がかっこいいから低いところ、章ちゃんは高いところ。横山くんと村上くんはわかりやすいところ。」そんな風にそれぞれの個性や良さを引き立てることを考えて作られた曲だった。
『ヤスと一緒に作った曲だから”ヤスで始まりヤスで終わるように”したかった』という亮ちゃんらしいこだわりも込められていて、
「自分の作った曲を1人で歌うのは何度もあったけど、みんなが歌うのは初めてやったから嬉しかった。」なんて話していたことも。


そんな尊い曲ではあったが、亮ちゃんの脱退・退所以来この曲の権利問題がどうなっているのかファンの間では謎のままだった。
一応亮ちゃん主体で作った曲だから、「tokyoholic」や「traffic」のように権利を自分のものとしているのか、それとも関ジャニ∞の曲になったままなのか。

ところが驚くことに、今回のツアーでなんとセトリに組み込まれたというのだ。

この件で一つ勉強になったのが、『音楽などの作品を誰かと一緒に創作した場合の権利は「共同著作」という扱いが適用されることもあり、その場合どちらにも権利があるけど双方の同意がないと使えない』ということ。

そしてさらに「Snow White」の著作権の行方について調べると①錦戸亮②安田章大となっていた。
つまり、この曲は今も2人のものなのだ。

先ほども述べたように「tokyoholic」「traffic」「スケアクロウ」「code」などジャニーズ時代に作り歌っていた曲は基本的に権利を自分のものとして今も大切に亮ちゃんは歌い続けている。

しかし、「Snow White」は2人のもののままであるということ。この事実が心底嬉しかった。
どの段階でどんなやり取りが為されているのかは知り得ないけれど、辞める時の話し合いでこれは2人のものだから今後も歌っていいよの契りが交わされたのか、はたまた今回のツアーを機に承諾したものなのか、どちらにせよこんなにも胸熱な話があっていいのだろうか。

2人で作ったものだから、この先もずっと2人のものとして権利を分けっこして置いてきた亮ちゃんの気持ちはもちろんのこと、私はそんな大切な曲をまた5人で歌ってくれた5人側の気持ちにも大きく心を揺さぶられた。

毎公演誇らしそうに微笑んで歌っていた村上くんのあの顔を亮ちゃんにも見せてあげたいな。


続くダンス曲、「Black of night」「Dye D?」

十五祭や過去のライブがついつい思い出されて人数が減った現実を改めて実感するとともに、5人の力強さと可能性に心を揺さぶられる時間でもあった。

テレビであまり激しいダンスを披露する機会がないからこそつい忘れてしまいがちになるけど、そういえばこの人たちはめちゃめちゃ踊れる人たちだったなぁと。
随分と年齢を重ねたことも、辛い病気を乗り越えた人がいることも、全部忘れてしまうくらいとにかく圧巻でかっこよかった。


その後のバンドコーナーの1曲目に選ばれていたのは「宇宙に行ったライオン」だった。

限界なんか壊して、遠くへ
もっと遠くへ遠くへ行けるよ
俺はこんなもんじゃねーと 震える血が滾るんだ

そんな歌詞の通り、力強く吠えるように真っすぐ前だけを見て歌う5人。
もっと遠くへ遠くへ行ってやろうと、まだまだこんなもんじゃねぇぞと、そんなことを叫ぶ5人の決意が見えたような気がして、会場にいた全eighterの胸が熱くなった一曲だったと思う。


続いて披露された「応答セヨ」
この曲といえば、7人から6人になった関ジャニ∞の初めてのツアー「GR8EST」の登場曲の印象が強い人は少なくないはず。なんなら私もその一人だ。

これをGR8ESTの1曲目に持ってきた理由を、いつかの亮ちゃんが話してくれたことがあった。
「すばるくんがいた関ジャニ∞から逃げずにいたいと思ったから。7人最後のシングルを6人で歌うことで、ちゃんと向き合うことになるのかなって。」
そう。この曲は7→6になった彼らがファンの目の前に立つにあたり、決意表明とも取れる重みをもって選ばれた曲でもあったのだ。
そんな曲をここに持ってくるだなんて、泣いちゃうよね。


もうこの時点でお腹いっぱいで苦しいくらいだったのに、ここから更に追い打ちをかけてくる。

次に待つ曲は「ここにしかない景色」だった。
正直もうめちゃめちゃに泣いた。
この曲は亮ちゃんの主演映画「県庁おもてなし課」の主題歌であり、沢山の思い出が詰まった大切な曲。

私個人としては、この曲には7人だけでなく6人の関ジャニ∞の思い出が色濃く残っている曲でもある。
渋谷すばるの脱退を経て、自分たちだって本当はそこに泣かずに立ってるだけで精一杯なくらいなのに「ようこそ」と笑顔で迎えてくれたGR8EST。
「今日もおつかれさんです 明日も笑っていこうや 君だけに贈るよ心から」という亮ちゃんの歌声に何度救われたことだろうか。

そのパートを受け継いだのは大倉くんだったけど、何とも言えない優しい顔をして毎公演歌ってくれるその表情と歌声が温かくて優しくて。
大切に歌うってきっとあぁいうことなんだろうな。

そして曲中制御ペンライトにより会場全体がオレンジ色に染まる中、時折黄色く光るあの演出が偶然なのか故意なのかはわからないけど、それでも私は自分の手元で光る黄色い灯りが愛おしくて嬉しくて仕方なかった。


会場のボルテージがさらに一気に上がり、声出しができる喜びを深く噛み締めた「ズッコケ男道」からの「勝手に仕上がれ」

トロッコに乗りながら、花道を歩きながら、5人になって新たにチャレンジし始めたギターを演奏する横山くんの姿がひたすら頼もしかった。
強い人だよなぁ。
決して器用なタイプではないのに、グループのためにならこの人はなんだって出来ちゃうんだろうな。

いつの公演だったか、ドラムという体力を消耗する楽器を弾いている分勝手に仕上がれでスタミナ切れになりかけていた大倉くんに気づいた村上くんが「タツ頑張れーーー!!」と叫んでいた日があった。
そんな声を聴くとすぐさま笑顔になっていた大倉くんは変わらない末っ子の大倉くんの顔をしていて、なんて愛おしいグループなんだろうとついつい泣きそうになったことも。


そしてバンド曲のラストは「愛でした。」

ツアー開催前の歌番組で随分と久しぶりに披露されたこの曲。
そもそもこの曲は、亮ちゃんが関ジャニ∞の錦戸亮を演じた連続ドラマ「パパドル!」の主題歌である。
内容が内容なので、見返すのになかなかの勇気が必要で気軽に見返すことこそないけど、関ジャニ∞が関ジャニ∞として全員登場する今では夢のような設定の大切なドラマだった。

この曲を歌番組やライブで披露する際、亮ちゃんはいつも決まったギターのストラップを使用していた。もちろんMVでも。

そんな思い出のストラップを、5人になって初めて歌番組で披露した「愛でした。」で身に付けていた人物がいた。
私が愛してやまない、大大大好きな名コンビ・ほほえみの片割れ「丸山隆平」である。

亮ちゃんの思い出の曲だから、亮ちゃんがそのストラップにこだわっていた曲だから、同じ物を選んでくれたのかなぁ。
しかもこんなの誰も気づかない可能性だってあるわけで、そうすると単なる本人の自己満になってしまっていた可能性だって大いにあったわけだ。

ほんっと粋なことをする男だよね丸ちゃんは.…。

また、「この曲といえば”錦戸亮”」と言っても過言ではないくらい亮ちゃんのイメージが焼き付いている曲であったが、歌い出しを受け継いだヤスが序盤の歌詞を1フレーズすっ飛ばして次の歌詞を歌ってしまうという珍しいミスがその歌番組では起きた。

不思議に思い過去映像を見返すとヤスと丸ちゃんは亮ちゃんの主旋律の歌詞を1フレーズずつ飛ばす形でハモリパートを担っていた。
つまり、本来そこを歌っていたのは亮ちゃんで、ヤスがつい先走ってしまった歌詞は本来ヤスがハモリで担っていたパートということ。
きっとこの本番を迎えるにあたり何度も練習やリハが行われただろうに、ついそんなミスが起きてしまうほど身体に染みついてしまっていたんだろうなと思うと、なんだか愛おしくて嬉しかった。


そんな亮ちゃんの面影を強く感じてしまう大好きな曲は18祭のバンドコーナーのラスト曲に選ばれていたわけだけど、この曲になると自分のペンライトを亮ちゃんのメンバーカラーであった黄色にそっと変えてくれていた人たちがいたというレポをいくつも目にした。
私の目の前でも、このツアー中そんな光景は実際にあった。

また、歌唱中にモニターで流れていた映像は過去のライブ映像であった。すばるも亮ちゃんもいる、思い出の映像たち。

でかでかと顔や姿が映し出されることこそなかったけど、変に切り取られたものじゃなくて、みんなそこにちゃんと存在していたのが嬉しくて嬉しくて。
彼らがいた過去とその存在を肯定してくれているみたいで、演奏されている愛でしたの重みも相まってついつい泣けてくるほど沁みた。


1人づつ言葉を紡いでくれたその後の挨拶では、いろんな言葉が語られた。

重くて熱くてあったかい愛を毎公演口にしてくれたヤス。
「みんな口々に今思ってること叫んで!」とお願いしたものの、いざみんなの叫び声が届くと生の声に感極まって涙が溢れた日もあった丸ちゃん。
愛おしそうに会場を見渡しながら関ジャニ∞のことを「自信と誇りを持てるグループ」と言った村上くん。

「もう関ジャニ∞は僕たちだけのものじゃない」
そんな風に十五祭で語った横山くんは、このツアーで「やっぱり僕たちだけのものであってもいいんじゃないかと思ったんです。」と言った。

他のだれでもなく自分たちのものであり、誰にも渡したくなんてなくて、自分たちだけで独り占めしてしまいたいくらい大切なもの。
あの頃は「自分たちだけのものじゃないから頑張らなきゃ」と思うことでボロボロだった心を奮い立たせてなんとか立っていられたのかもしれないし、自分たちだけで背負うにはあの当時はちょっと重すぎたのかもしれない。
そうやって手探りの状態で何とかやってきた中で、だんだんと、しっかりはっきり、関ジャニ∞のあるべき形と目指したい場所が見えてきた。
そして、彼ら自身も強くなった。

「僕たちだけのもの」
そう胸を張って言えるようになるまでに流した沢山の涙と苦しみや辛さの重みは計り知れないけど、これほどに嬉しい言葉はないなと思う。 


このツアー中、きっとずっと一生忘れない大切な言葉を大倉くんが挨拶で届けてくれたことがあった。

「長い間ドームに立ち続けてるけど、ドームに立ってる時は楽しさと同時にずっと寂しさがありました。いつまでこの景色が見られるか分からんかったけどこの歳なってもまさかここに立ってるなんて。みんなライブに当たった時からワクワクして、服選んで化粧して髪型も凝って、その道のりが、そしてこの景色が、僕は凄く愛おしいです。」
そんなことを言いながら、愛おしそうな目で客席を見渡していた大倉くん。
この人にはずーっとステージの上に立ち続けてほしいし、どうかずっと大きなステージに立たせてあげたいと願ってしまったのは私だけじゃないはず。


夏の18祭の青春FIREWORKSで打ち上げ花火を見ながら顔をぐちゃぐちゃにして泣いていた横山くんの涙の理由は、「いろんなことを思い出してしまって涙が止まらなくなった」というものだった。
ふとメトロックを見返して感情が爆発して、珍しく悲しみ悔しさを抑えきれず泣きながらボク。を綴ったヤスもそう。

あの頃を思い出すと胸が締め付けられるのは私たちオタクに限らず5人も同じで、そんな蓋をしてしまいたいほど幸せだった思い出をこじ開けるのはきっといろんな葛藤や切なさがあって辛かっただろうなと思う。辛いなんてもんじゃないな。
でもそんな思い出から目を背けず真っ正面から向き合ってくれたことに、私は心の底から感謝したい。



「ひとつのうた」では、ひとつの場所からそれぞれの花道を歩き、そしてまたひとつの場所にぎゅっと集まり肩を組んで笑い合っていた5人。

この5人でぎゅっと集まる演出は年明けの東京公演から始まったものだったけど、目の前にあるモニターに映し出されるそんな自分たちの姿を見て思わず丸ちゃんが泣いてしまった日もあった。


おじいちゃんになってもきっと変わらず7人で一緒に笑い合っているんだろうなぁと、本人たちもファンも、そう誰もが信じ込んでいた未来。
こんなにも大好きで大切なのに、同じ気持ちでいた時間は必ずあったはずなのに、悲しいことに、人の気持ちというものは変わってしまう。


この4年の中で、5人の元から去っていったのは2人だけではなかった。
2人のことが好きだった人、7人のことが好きだった人、5人のことが好きだからこそ現実と向き合うのが辛くなった人、そして別の居場所を見つけてしまった人。


頑張って頑張ってただ前だけをみて走り続けてきた中で、彼らはどれだけたくさんの背中を見送ってきたんだろう。
メンバーの人数が減るということは、必然的にグループから離れてしまう人たちが出てきてしまう。
ましてや若手のグループがどんどんデビューを果たし人気の勢いが加速してくるとそちらに流れていく人もいれば、掛け持ちでお金や時間を分散するようになる人もいる。
そうすると、必然的にいろんな数字にも影響が出始めてくる。売上や会員数、埋まる座席数などなど。


その不安や怖さって本当に恐ろしいものだと私は思っていて。
これまで大きな会場で大勢の観客を前にして素晴らしい景色を見てきた彼らだからこそ、そのポジションに居続けたい気持ちと居続けなきゃいけない重圧に加えて周りからの評価なんかもついてくる。

笑い飛ばして走り続けるしかなかったけど本当はずっと苦しくて不安で、ずっとずっと辛かったんだもんな。

強いなぁ関ジャニ∞は。
強くなるしかなかったんだんだけど。


大勢の観客に包まれて沢山の歓声と拍手を浴びながらまた念願のドームのステージに立ち、5人で肩を並べられたその安堵はどれほど大きく温かいものだったのか計り知れないけど、思わず溢れ出した丸ちゃんのあの涙も、5人で笑い合った姿も私はずっと忘れないでいたい。


列車型のトロッコに揺られながら5人が歌った「夢列車」

私はこの曲を歌う彼らが創り出す多幸感溢れる空間が大好きだ。
予定通りに着かなくてもいい。途中で燃料が切れて止まってしまうことがあってもいい。
どんなトラブルがあろうと絶対にこの列車から降りないしただただ一緒に揺られているだけで幸せなので、のらりくらりとずーーっと先の未来まで、いつか辿り着く終着駅まで、どうか共に旅をさせてほしいなと願いたくなる時間だったな。



この3年ずっと、私は寂しかった。
亮ちゃんがそこにいない寂しさはもちろんだけど、7人、6人で色濃く染まっていた思い出や曲が5人の関ジャニ∞で塗り替えられていく感じがどうにも寂しくてたまらなかった。
これまで何度か行われた再録なんかもそう。

そのままにしておいてほしいとか、変わらないままでしまっておきたいとか、無論こちら側の都合でしかないけどそんなわがままを言いたくなるくらい変化が寂しくて仕方がなかった。

でもこのツアーを通して、そういう変化に対する受け取り方がはっきりと変わったような気がする。

なんだろうなぁ。
上書き保存でもなく、別ファイルに保存でもなく、
これまでのいろんな思い出を詰め込んだ袋には直近数年で2つの穴が開いちゃったわけだけど、それを別の新しい袋に入れ替えるんじゃなくて、5人で縫い合わせた大きくて丈夫な袋で上から覆った感じ。

外からの見栄えはまた別物として見えてしまうけど、中身は何も変わらない。こぼれないように落とさないように、大切に守りながらまたそこに新しい思い出を詰め込み歩き続けている。

そんな風に受け止められるようになったのは、紛れもなく5人が過去を肯定し大切に想う気持ちを最大限に示してくれたからだった。


「あの頃があるから今があるよ」と語りかけるようなセトリや演出がこれでもかと言うほど詰め込まれていて、それを踏まえての「今が1番幸せ」という言葉が感慨深くて愛おしくてたまらなかったこのツアー。
十五祭の時、もちろん不穏な噂を信じていなかったわけではないけど、「あぁ、もう6人なら大丈夫かもしれないな」と何度も何度も感じてしまった自分がいた。

でも残念ながらそれは叶わなくて、大丈夫じゃない可能性を常に頭の片隅に置いておく方がまたいつかその時が訪れてしまったときに少しでも傷つかずに済むと考えるようになった。

それなのに、今回ステージに立つ5人を見て「もう大丈夫だな」と私は感じてしまった。
凝りもせず、学びもせず、また永遠を願うどころか確信してしまっている自分さえいる。


18周年を迎えた今回のツアーのペンライトは脱退メンバーのカラーも含めた8色で、丸ちゃんの連載「丸の大切な日」のお手製のロゴに隠されていた色も同じく8色で、「愛でした。」の時にいつも亮ちゃんが愛用してたストラップを「愛でした。」を歌うときの丸ちゃんは身に付けてくれていて、Snow Whiteは今も亮ちゃんとヤス2人のもののままで、それをまた5人で大切に歌ってくれて、亮ちゃんは亮ちゃんで嬉しそうにエイト時代の話をしてくれていて。
もう本当に、誰に何を言われてもどんな意地悪な言葉を投げかけられようと我々懐古厨は幸せ者だ。

辛いことも悔しいことも沢山あったけど、こんな幸せな未来が待っているのなら全部全部報われたような気がする。


もう我々オタクは十二分に幸せなので、何度お礼を言っても足りないくらい幸せにさせてもらってばかりなので、どうかもう私の大切な彼らには悲しい出来事は起きてほしくないしみんなずーーっと幸せでいてほしい。

本音を言うと、こんなはずじゃなかった人生を歩まざるを得なくなった5人と亮ちゃんにはその人生を左右させたすばるを見返すくらい幸せになってほしい。

もちろんすばるの幸せを願ってないわけでは全くないし7人みんな幸せであれという願いは今も昔もずーっと変わらないけど、生涯の幕を閉じる時にすばるが幸せを100個抱えているならば、6人にはその何倍も何十倍も幸せを抱えていてほしい。


会場が埋まるかなとか、この先大丈夫かなとか、そんな不安を彼らに感じさせなくていいように我々オタクがしてあげられることは傍で見守りお金を落とし好きだよ愛してるよと大声で叫び添い遂げることくらいしかないけど、どうか1日でも長く彼らが笑い合う姿を近くで見ていられたらいいなと願うばかりだ。


世の中に永遠なんてないし、もう二度とそんなものは信じないと強く思っていたはずなのに、もう一度永遠を信じてみたいと思わせてくれてありがとう。

そう思ってしまうほど、頑張って頑張って走り続けてくれてありがとう。

どんなに辛い時も笑い飛ばして笑顔でいてくれてありがとう。

関ジャニ∞を続けてくれてありがとう。

全身全霊をかけて、関ジャニ∞に人生を捧げてくれてありがとう。


まだまだ沢山、これからもずっと、いろんな夢を一緒に見ていこうね。

5人ならきっと大丈夫。



eighterでいられて幸せ。


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