「また、」

失恋とか人間関係とか仕事とか
事あるごとに連絡してきたくせに
「別に死にやしねぇから」って笑ってみせようとしてさ

そのくせ、最後のときだけ連絡してこなくて
馬鹿なんじゃないの、
大きな昏(くら)さだけ独りで抱えて隣からいなくなって

"強がり" だけ置いていかないでよ。
 
格好よかったよ、あなたの生き様は
かわいくなかったよ、その最後
生涯許せそうにないや、ごめん



連絡すればよかった、待ってばっかりじゃだめだった
毎週あいに行けばよかった
そうしたら、何か気づけたかな

あなたの家を突然に訪ねたらよかった
おはようの1回、おやすみの1つでも、
小さいことでも、たまにでも、なんでもしてたら
何か変わったかもしれない、変えられたかもしれない

木曜の深夜の誘いも
金曜とまらないこぼしも
時計を確認して翳(かげ)るその瞳(め)も
「ごめん」も「ありがとう」も全部
忘れられない、放したくない

まだ生ぬるい記憶を手放せない私、
それをみてあなたは笑ってるのかな
後ろばっかみて戻らない後悔ばかり抱えてバカだね
「しあわせになるよ」
ずっと、あなたを安心させてみたかったの

ごめん、ごめん、
"好きだった" とかそんなんじゃなくて
だいじだった。
一緒にいる時間が早く感じて仕方がないほど。

守りたかった。ごめんね気づけなくて。


きっと生涯許せないけど、
あなたの代わりの人生なんてできないけど、
「また、また飲みに行こうよ」