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為政者の悪魔(第八話)

その頃、ジンとリンは海で水遊びをしていた。

ふとリンが険しい顔をして山の向こうを睨んだ。
ジンは不思議そうにして言った。
『リン、どうしたの遊ぼうよ。』

リンは向こうを見つめたまま言った。
『嫌な気配を感じるの。国が心配だわ。
早く帰りましょ。』

ジンは分かったと集合の号令をかける。
『皆集まれ!国に異変を感じた、休暇は終わりだ!緊急帰還する!』

『はっ!!!』

大臣は心配そうに言った。
『何やらきな臭い事が起こりそうですな。
ジン様、リン様お気をつけてくだされ。隣国が食糧難という噂も耳にします。突表紙の無いことをしでかすやも、、、』

ジン
『まずは国に帰ってから異変が起こってないか調査だ。噂は気にするな、事実のみで判断しよう。』

リン
『そうね。私の思い過ごしかも知れないわ。まずは帰りましょう。』

ジン一行はリンの予言を信じ、旅行から自国に緊急帰還を始めた。


一方でジンの国では、ジン一行が外出の時を狙い賊や隣国の兵が攻め行って来ていた。

兵達は
『卑怯者め!!皆、ジン様が帰ってくるまでもう少しの辛抱だ!少しでも時間を稼ぐぞ!』

『おー!!!!』

『ジン様へ、緊急の手紙を送ったか!!』

『着くとして明日だろう。
それから2、3日は国までかかる筈だ。』

『やべぇだろ、この人数だと数で押されるぞ!
何とかならないのか!?』

『まさにこの状況だと神頼みさ。

さぁ!無駄口叩かず行動するぞ!』

外では戦いによる負傷者も出て来ている。
このままでは死者も出るかも知れない。

事態は一刻を争っていた。

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