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蕪組織それは希望の光

東京オリンピックやW杯での活躍で一気に注目を集める川崎の下部組織育ち、もとい蕪組織の選手たち。特にW杯後の鷺沼兄弟は多くのメディアでも取り上げられ、その反響は2017年にチームが初優勝した時や、中村さんが引退を発表した時よりも大きい気がします。きっと彼らがきっかけでサッカーやフロンターレに興味を持った人も多いはず。

そんな最近フロンターレを知ったという方や、高校・大学サッカーは見たことないという方にも、ぜひ蕪組織たちの魅力を知ってもらい、トップチームの選手同様に応援してほしいなと思います。
将来、育成年代から見ていただき選手がプロになった時は、より思い入れのある選手になっているはずです。

以前SNSにも載せましたが、懐かしい蕪組織たちの写真を幾つか。

13歳の三笘さん(2010年)
18歳の田中さん(2016年)

近年ではコンスタントに蕪組織からプロ選手が誕生し、各年代別の代表に選出されるような選手も出てきていますが、昔は育成に関しては他のJクラブから完全に遅れを取っていたフロンターレ。2006年にU-12を発足させ、その第一期生だった板倉さんと三好さんが初めてトップに昇格したのが2015シーズンでした。それまでのユース出身選手の昇格はもちろん嬉しかったですが、ジュニアの頃からフロンターレで育った選手のトップ昇格は格別だったことを覚えています。

15歳の三好さんとプロ3年目の安藤さん(2012年)
トップ昇格の挨拶をするいたみよコンビ(2014年)

今ではユース時代に見ていた選手が大学経由で戻ってきてくれるケースも増え、プロ入りが決まった時やデビュー選、初ゴールの瞬間に立ち会っては目頭が熱くなりながら見ています。

17歳の脇坂さん(2012年)
12歳の早坂さん(2011年)

今年はアカデミーの新たな練習拠点となるフロンタウン生田がオープンしますし、U-15カテゴリが2チーム体制で活動を始めるなどなど、クラブも育成には一層力を入れ始めています。U-18カテゴリでも昨年は一気に3人がトップ昇格を果たし、プレミア昇格一年目にしてEASTの優勝と着実に育成の成果が実を結んでいて、嬉しいニュースが盛りだくさんでした。

そして、先日JリーグがU-21選手の「ルヴァン杯における先発義務」と「出場奨励金ルール」の再導入を発表しましたが、この制度により今年加入の高卒選手たちにとっては早々に出場できるチャンスが大きくなりますので、ルヴァンカップも予選から非常に楽しみです。

ただ蕪組織たちの活躍が嬉しい反面、あっという間に川崎から遠くへ羽ばたいて行ってしまう現実が寂しくはありますが、それはもう今の時代では仕方のないこと。
おそらくそれはクラブも感じているところで、2023シーズン加入の新卒選手5人のうち4人が下部組織育ちという編成から見ても、今後を見据えて少し方向転換を図ろうとしている気もします。
今はもう何人かに一人残ってくれれば御の字的な感じにはなってますけど。

そんな複雑な心境を抱える昨今ですが、それでも蕪組織たちは「あの時のあの子が!こんなに立派になって!」という感動を与えてくれる存在です。それなりに長いスパンでチームを見続けていたら尚更その喜びも大きいですしね。

無冠だった辛く長い道のりを乗り越え、初タイトルとその後の黄金時代を経験し、クラブのレジェンドも最高の形で送り出した今、何だかもう全てを達観したような気持ちでチームのことを見守っていますが、そんな中でも若い選手たちの成長と蕪組織たちの活躍は心の支えになっています。

中村さんの現役ラストゴールとなった40歳の
決勝弾を蕪組織の三笘さんがアシストするとか、
出来すぎた感動ストーリーでした🥲
蕪組織たちの活躍で優勝できたのも最高の思い出。

一度でも試合で見た選手は自然と記憶に残り続けるので、今現在アカデミーに所属している選手だけでなく、大学でプロを目指している選手も、移籍した選手や他のクラブでプロキャリアをスタートさせた選手も、地域リーグでサッカー続けてる選手も、指導者として頑張ってるコーチも、サッカー以外の道を選んだ選手も、それぞれが選んだ道を思いっきり生きて欲しいなと思いながら、今日も蕪組織たちを応援したいと思います📣

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