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法律さえ守っていれば何をしても許されるのか?

答は誰が統治権を持つかに依って違います。女王陛下が統治権を持つ王国では、女王陛下のご意見が法律より優先するので、合法的な行為が咎を受ける可能性は有りますし、非合法な行為が許容される事も有ります。英国の歴史書を見れば、そのような行為を見付けるのは然程難しく無いでしょう。

民主国家、つまり「主権在民」の政治体制を持つ国では、答は「肯定」です。というのは、民主国家では各人の意見が等しく尊重されます。勿論、異なった意見を持つ人々が居るので、国を治めるのに最低限必要で、且つ、国民皆が合意出来る規則が法律です。つまり、法律は、国内の諸々の文化的背景を持つ人達全員が合意できる最大の規制の集りです。若し、現状の法律で満足出来無ければ、国会議員に訴ったえて法律を作るなり、改訂するなりすれば良い訳で、その為の国会です。又、特定の文化的背景(宗教等)を持つ人達が固有の生活規範を守りたけば、法律を遵守した上で、追加で規則を其集団だけで合意すれば良い。此が「法治」・「法の下の平等」です。

例えば、男女の性別にしても、「性別は社会的階級制度として母親が子の性別の決定権を持つべきだ」、という意見と、「人類も生物だから生殖機能で性別を決めるべきだ」という意見が有ります。現在の戸籍法では、医学専門家では無く、母親に最終決定権を預けてるので、前者の見解が国民の合意と見なされます。

一般に民主国家では国民の基本的人権は政府が保障しており、また 、政府そのものが法律で体制が決定され公務員が配置され予算が配分されます。だから、公務員が違法行為をすれば、自分の職務そのものを否定することになります。全ての公務員が自覚してるとは思いませんが、二十年前と比べると公務員の意識は高まってきてるし、今後も此傾向は変わら無いでしょう。「腐った林檎は何処にでも居る」とは言いますが、公務員の「腐った林檎」は犯罪です。

民主国家では、裁判所の決定を経無い処罰、所謂私刑は禁止されてます。回教国家で、犯罪の被害者の家族が加害者を処罰する事が有りますが、此は政府が被害者の家族に処罰の権限を移譲してるので法律で定められた行為です。アメリカで黒人を木に吊るすのとは違います。

では、一部の人達が信じてる掟を破った人が居たら如何すれば良いかというのが、表題の質問です。民主国家では、「法律さえ守っていれば何をしても許されます」。だから、「頭を使いなさい」です。つまり、合法的な行為を個人的に処罰の対象とするのは私刑、つまり犯罪ですので、合法的な方法で仕返しする。法律の知識が無いと仕返し出来無いので、法律を勉強し、対象の弱点を探る。

一般論ですが、一気に殺されるより、不自由な思いをしながら生きるほうが罰としては厳しいような。死刑と無期懲役(終身刑)のどちらが厳しいか… 海の向うの国では、お金が有れば終身刑でも3日で出られるそうです。単なる噂でしょうが。


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