ウインドプロファイラでジェット気流を見る
気象庁のwebサイトの「防災情報」中の「気象の観測情報」のウィンドプロファイ(上空の風)に入れば、日本上空の気流の流れが見れます(リンク)。下図で東北地方の上空に流れてるのがジェト気流、四国上空を流れてるのが亜熱帯ジェット気流のようです(図1)。
参考: 年末年始の日本海側を中心とした大雪について - 気象庁報道発表
各観測地点の気流の高度分布は、観測地点を指定すると時間高度断面図が以下のように表示されます(図2)。此図は会津若松上空の気流を示しており、縦軸が高度、横軸が時間、→が気流の向きと速さです。会津若松から仙台の上空の高度8 kmから高度12 kmに渡り、高度2 - 3 km、幅 約100 kmの速い気流の帯が観察され、ジェット気流と考えられます。風速も約50 m/sとジェット気流に相当します(大気の流れなどに関する用語, 気象庁)
一方、九州北部から四国上空においては、高度約1.5 kmから11 kmまでの全層に渡り同じ方向に大気が移動しているのが判ります(図3)。東北地方上空のジェット気流と比べると、気流の分布や気流速度の違いから、其々の気流を駆動する自然現象が異なっている可能性が示唆されます。此方が前述の気象庁報道発表での「亜熱帯ジェット気流」に相当すると考えられます。気象庁は報道発表の為に新しい用語を創造するより、「大気の流れなどに関する用語」に記載されている用語「偏西風」を使用すべきではないでしょうか?
実際の気象データを見ながら、気象庁の報道発表を見るとより理解が深まるような気がしませんか?
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