#36

2021.7.19-20(月-火)
心が死んでいるので久しく何かにつけて感動した記憶がないのだけど、藤本タツキ『ルックバック』には本気で感動した。会社に行く途中に読んで、あまりにも良いのでそのまま休んでやろうかと思った程だった。「私の背中をみて成長するんだなー」という台詞があるのだけど、この「背中の物語」と言いたくなる美しい後ろ姿たちを描いた寡黙な短編の中で、その台詞はとても輝きを放っていた。藤本タツキは映画のような漫画を描くと一部で言われているそうだけど、同一人物の背中移り変わりを、1枚の原稿に整然と並べた絵は、確実に漫画の良さとして目に飛び込んできた。いや本当によかった。まだ自分が何かに感動できるんだということに安心もした。

ハマリューがカンヌで何かの賞をもらったらしい。パルムドールではないみたいだ。ハマリューといえば、6年前に横浜の小さな映画祭に参加をしたとき、トイレで一緒になった。あのとき並んで用を足したハマリューが、今はカンヌで用を足しているなんて。おめでとうございます。私は『the deaths』が特に好き。あの映画にはドニ・ラヴァンが降りてきていると思う。ドニ・ラヴァンといえばカラックスもカンヌで監督賞もらったみたいですね。めでたい。
ハマリュー受賞、ということもありハルキムラカミを読んでいる、といっても『ドライブ・マイ・カー』ではなく、『レキシントンの幽霊』。ハルキは一年に一回読んどかないと、、と思う作家。『トニー滝谷』の映画観ようかな。

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