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ヘドウィグの元カレ トミー・ノーシス ミュージカル『HEDWIG』より

こうして書いてきて、とても重要な部分を書き逃していることに気づきました。
ヘドウィグの元カレ、ロックスター トミー・ノーシスについて。

#1 Tear Me Down を歌ったあと、会場を沸かしに沸かせたヘドウィグ。
ワンナイト・オンリー・スペシャル限定版ライブを開催しているミレニアム劇場の道の向こう側にあるスタジアムで『贖罪のツアー』を開催しているトミーについて触れます。

同じ日にこんな近い場所でライブしてるのはわざとじゃなくて本当に偶然だと。劇場の裏口を開けて、ちょっとトミーのコンサートを聴いてみる?と言って、舞台脇にあるペプシコーラの自販機を開きます。(これが裏口の扉です)

スタジアムからはMC中のトミーの声。ヘドウィグの話題に触れると錯覚するような言葉じりに期待しては、話が違う方に逸れて不機嫌になるヘドウィグ。
そしてタイミングを外しながら歌を歌い始めるトミー。そのナンバーは『Tear Me Down』、ヘドウィグが作った曲です。

トミーがスターになるまでに欠かせなかった自分の存在について触れようとしない事にヘドウィグは怒りを露わにして「黙っていろって言われたけど我慢できないわ!全部バラしてやる」とトミーとの関係について語り、舞台が進んでいきます。

ヘドウィグが生活のためにコールガールのバイトをしていた時。ある雨の夜、その日に限って保険証を忘れホテル前で客をとるため寒さで震えながら立っていたヘドウィグの前に、一台のリムジンが止まります。
自分を迎えにきた車だと思って乗り込んだヘドウィグ。当然勘違いだったのですが、車内にはなんと元カレのトミーが乗っていました。

運転手を帰らせて2人きりになった車内。運転席にはトミー、その横にヘドウィグ。昔話をしながら雰囲気が盛り上がり、運転に集中できなくなったトミーが事故を起こします。
その事故がニュースになって、その時期泣かず飛ばずだったトミーが世間に関心を浴びるきっかけになったと。なのにトミーは彼女の存在に触れずにスターになった事をヘドウィグは引きずっていました。強がって怒るふり、実は心に深い傷を負っていたヘドウィグ。

スタジアムから聞こえてくるトミーの声も、ヘドウィグを演じる役者さんの声です。
ステージの最初から最後まで裏声、というわけではないのにヘドウィグのそれとは確実に違うトミーの声。初めて舞台を観た方は、すぐトミーもヨンソクさんだって気づいたでしょうか。

次のナンバーのシーンでは、トミーとの出会いを回想します。

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