平成初期産まれの携帯遍歴

昭和終期~平成初期世代が一番ダイレクトにPCや携帯などの進化を体感している気がする。
我々の青春はITの進歩と共にあると言っても良い。

ここで、今ではAppleに染まってしまった平成初期産まれがこれまで使って来た歴代の携帯(とスマホ)を振り返ってみたいと思う。

親が当時ドコモを使っていたこともあり、家族割で長らくドコモを使っていた。
携帯を買い始めた頃はauが初めてパケット代定額プランを発表したりと、一歩先んじていた気がする。
当時はまだソフトバンクはボーダフォンだった時代で、東京などの大都市部はわからないが、地元では市街地中心部でも繋がらないエリアがまあまああり、かなりマイノリティだったイメージがある。
その後ソフトバンクに変わってiPhoneを扱い始めてからも、しばらくはソフトバンク=電波が悪いというイメージはついて回っていた。
(実際地下の店などに入ると圏外になることが多かった)

そういう時代からのスタート。



P901i

初めて買った携帯がこれ。
色はエグいライムグリーン。
ドコモのFOMAから出ていた物で、Panasonic製。
パナソニックの端末はヒンジ部に付いたボタンを押すと自動でパカっと開くのがカッコ良かった。
ただその機構のせいでヒンジが緩みがち。
外側のパネルがネジで取り外し可能で、着せ替えできる。
着せ替えパネルも3枚ぐらい持っていた。
プリインアプリでファイナルファンタジー2が収録されていた。
最後は過充電でバッテリーがパンパンに膨れ上がっていたのを覚えている。
この頃はパケット定額プランはauのみ展開しており、遅れること半年くらい後にドコモ、ボーダフォンも同様のプランを発表した。



D701iWM

三菱製。
色はレッド。
別名Music Porter IIの名の通り、閉じた状態でミュージックプレイヤーとして操作できる。これは買ったわけではないが、確か友達が使ってたのを機種変して要らなくなったからと何故かもらい受け、基本SIMは入れずに音楽プレーヤーとして使っていた。
今でこそスマホで音楽を聴くのは当たり前だが、当時はポータブルMDプレイヤーを別に持つのが主流。
ちょうどiPodが売れ始めた時期なので、もう少し上の世代ならiPodだったのかもしれない。
この頃は外部ストレージとしてmini/micro SDかソニーのメモリースティックか、機種やメーカーによって分かれており、この機種はメモリースティックを採用していた。
ちなみにWMはWith Musicの略らしい。決してWalk Manではない。



SO903i

こちらはちゃんとP901iから乗り換え。
ソニーエリクソン製。
色はホワイト。
この時から携帯は白と黒を交互に買うという、長年にわたる謎のルーティーンが始まる。
これも閉じた状態で音楽プレーヤーとして使える。
ソニーなので確かウォークマンのロゴも入っていた。
プリインアプリでみんゴルが入っていて、何ともソニーらしい。
アートワークを表示できる正方形の大きな背面ディスプレイも特徴で、側面にシャッターボタンがあるためこのディスプレイでプレビューしながら閉じた状態での写真撮影も可能だった。
今のように何でも写真を撮って共有という時代にはまだ早かったが、mixiが台頭した時期であり、たまに日記に載せる写真を撮ったりしていた。
着うたフルもこの頃から普及し、「携帯で音楽を聴く」という事が多少広がりつつあった。
これを使っていた時が一番エヴァにドハマりした時期で、残酷な天使のテーゼやBeautiful Worldをこの携帯で聴いていたのが懐かしい。
さっきのD701iもそうだったが、この頃の携帯ってよく分からない平べったい端子のイヤホンだった。あれ何だったんだ。
ガラケーだとこれが一番気に入ってたかも。




SH-02A

シャープ製。
ガラケー時代はドコモだとシャープが一番人気だったように思う。
色はブラック。
この頃からドコモの機種はナンバリングの仕方が変わった。
正直あまり思い入れはないので、本当にこれだったか画像を見ながらやっと判別できた。
コンパクトで薄かったのは覚えている。
今のスマートフォン同様ガラケーも成熟しきっていた時期のモデルであり、特に何か目新しさがあるというわけではなかった。
この頃はもうアメリカでは初代iPhoneが発売されており、3GS辺りからは日本でも徐々に物好きなユーザーが使い始めていた時代。
欲しかったが当時は電波激弱なソフトバンクの独占だったので諦めていた。
またtwitterやYouTubeがブームになり始め、現代のスマートフォンとほぼ同じ事をガラケーでやっていた頃。
この端末を使ってモバツイというガラケー向けアプリでTwitterをやっていた日々を思い出す。




GALAXY S2

サムスン製。
初のスマートフォンはギャラクシー。
色はホワイト。
正直この数年前からiPod touchを使っていたので普通にiPhone 4Sが欲しかったのだが、当時はソフトバンクとauしか扱ってなかったので。
ドコモは完全に出遅れていたと言うか、当時はまだiPhoneがなくても戦えると思っていたのだろう。
まあ他の国産スマホ(の顔をした文鎮もしくはホッカイロ)と違って、これはこれで普通に使いやすく、サムスンやるやん!となった。
ただ当時はまだAndroid版のinstagramがないとかそういう時代で、やはりスマートフォン市場はiPhoneが圧倒的優位だった。
この頃の国産スマホはそれはもう壊滅的で、これは現実の話だが「よくこんな物平気で売り出したな」という代物ばかりだった。
物売るってレベルじゃねーぞという言葉はPS3ではなくこのためにある。
ちょうど多くの人がガラケーからスマホに移行し始めた時期にそう言った使い物にならない国産スマホが溢れたせいで、Android端末自体のイメージが悪化。
日本人がiPhoneばかり使うキッカケとなった。
「技術大国日本」の崩壊を実感した。



iPhone5

念願のiPhone
色はブラック。(正式な色名は忘れたので以後それっぽい名前で呼ぶ)
先述のGALAXYを落として画面が割れたのを機に、家族割の対象年齢でもなくなりよく考えたらドコモである必要もなくなっていたのでついでにauに乗り換え。
やっぱiPhoneですわ。
GALAXYも全然悪くなかったとはいえ、Appleの洗練されすぎたUIには誰も適わない。
縦長になった本体も始めこそキモいな、と思っていたけど、慣れたら何とも思わなくなった。
4Sより圧倒的に解像度が上がったRetinaディスプレイは、綺麗すぎてはめ込み合成かと思うほどだった。



iPhone6

本体が丸くなった。
現行のSEとほぼ同じ形。
色はホワイト。
この辺りからスマホ大型化のトレンドが始まる。
具体的に6の何が良かったかと言われれば思い出せないが、5Sで初搭載されたTouch IDをこの6で初めて体感した。
正直使ってた思い出がほとんどないのだが、家に箱は残っているので使っていたのだろう。



iPhone7

色はブラック。
この頃は6が出たら次は6Sというように、マイナーチェンジ的位置付けで末尾にSが付いたモデルが出ていたのだが(3GSから7,8を除いてXSまでこの命名法則は続いた)、およそ2年おきに買い替えていたため常に無印を使っていた。
7で確かホームボタンが触覚センサー式になった。
初めは気持ち悪かったが、これも慣れたらむしろ物理ボタンの不安定さの方が気持ち悪く感じるようになった。
手馴染みも良く、歴代iPhoneでも結構気に入っていた。



iPhone6S

この辺りで今の会社に転職して仕事用携帯が会社から貸与されたのだが、それが型落ちのXperiaだった。
この頃にはすっかりiPhoneでしか生きられない体になっていたので、速攻でAppleオタクの友人に連絡したところ部屋に使ってないSIMフリーの6Sが転がっているとの事で、夕食を奢りすぐにそれを貰ってSIMを差し替えて使っていた。
色はホワイト。
ほとんど6と同じ。



iPhone XS

色はホワイト。
順当に2年で買いかえれば確かXのはずなのだが、7を気に入っていたのと転職とか引っ越しとかで金がなかったのか、XSまで待つことになった。
先代のXでホームボタンが廃止されたが、XSのデザインがiPhoneで一番気に入っている。
初めは全面ディスプレイでデカいし、マジかよ・・・と思っていたが、いざ使ったらFace IDも使いやすく、見た目にも背面のガラスと側面のステンレスの仕上げが高級感があり、かなり気に入っていた。
平成最後に使っていた携帯がこれになった。



iPhone12mini

色はブラック。
XSを気に入りつつも正直デカいと思っていたところに、miniの発売。
そんなにハイスペックじゃなくても良いやという事で、こちらに機種変。
デカい画面に慣れていたので初めこそYouTubeなどを見る際に小さいな、と感じたけど、iPhone5を彷彿とさせるサイズ感で非常に使いやすかった。
気に入りすぎていたのと13、14シリーズと特に魅力を感じなかったので3年間使用した。
ただ元々バッテリー容量が小さく、劣化によりさすがにちょっと心許なくなり15が出たタイミングで買い替え。
この機種に替えた際に回線をpovoに乗り換えた。
また端末自体はキャリアで購入した最後のモデル。
昨年15Proに替える際に下取りに出したが、まだ3万円ちょっとの値が付いた。



iPhoneSE(3世代)

ここでこれまで自由に使っていた仕事用携帯の機種を会社が管理するという事態が発生し、会社がまとめて買い上げたよく分からないGALAXYの廉価モデルが支給された。
しかし筆者は頑としてiPhoneを使い続け、そのGALAXYも廉価版特有の不具合が多すぎると他社員も不満を漏らし始めたため、全社でiPhoneSEが支給される事になった。
色はブラック。
形としてはiPhone7~8とほぼ同じで、仕事用としては必要十分で扱いやすい。
これは今も使っている。



iPhone15Pro

色はチタニウム。
背面はグレーのような色合いだが、ここでSO903iから続く白黒交互のルーティーンが終了した。
実に16年程続いていた。
15シリーズでは長年のLightningからUSB-Cになり、初めは割とどうでも良かったのだが、やはりPC等他のデバイスとアダプタやケーブルを兼用できるのが便利。
本体はまたデカく重くなったが、これも慣れ。
カメラの光学3倍ズームは地味によく使っている。
現状それなりに気に入っているし4年ほどは平気で使えると思うが、購入したPaidyのプラン的に24回支払った時点で機種変すれば残りの12回分が免除なので、17シリーズが出たタイミングでその選択を迫られる事になっている。
この機種からApple Storeで購入するようになり、やっとキャリアの呪縛を抜ける事ができた。
15シリーズはiOS18のAI機能も対応しているようで一安心。



あとがき

中学校卒業前に初めての携帯を手にしてから、早20年近くが経過した。
当時はまだパケット代に怯えながらメールをしていた事を思うと、時代は大きく変わった。
やはり2000年代中盤〜iPhoneの登場までの時代が自分にとって一番の青春時代だし、プロダクトとしてのガラケーも一番面白かった時代だと思う。
しかし現代のスマートフォンのように前の端末のデータを引き継ぐという事も一般的でなかったため、丁寧に端末を保存するタイプでもない筆者は当時のメールや画像など何も残っていない。(たいてい黒歴史だと思うが)
しかし、そういった刹那的な部分も含めてガラケーの良き時代とも言える。
とか言うと現代っ子からはジジイって思われるんだろうな。

もはや人生において携帯を使っていない期間の方が短いし、なんならガラケーよりもiPhoneを使っている期間の方が長くなっているが、今後またかつてのiPhoneのような革命的なゲームチェンジャーは現れるのだろうか。







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