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校長先生のはなし

3月の心地よく晴れた日、息子の中学校の卒業式に、妻と2人で行ってきました。

ついこの間、入学式で「いよいよ中学生か」と思っていたのもつかの間、いつの間にか卒業式になってしまったという感覚で、月日が経つのが、こうも早いものなのかと感じました。

名前を呼ばれて、1人1人が卒業証書を校長先生から受け取り、自分の席まで歩いていく子供たちの姿をみて、しみじみとしていました。

幼稚園、小学校の頃から知っている息子の友達たちも、背が高くなり、顔つきもシュッとして、「みんな、大きくなったなあ」と思いました。

式は進み、校長先生のお話しになりました。

よく、校長先生の話しは長くてつまらないといった印象でしたが、今回は違いました。

この歳になると、自分自身が社会に出て30年がたち、なんとなく人を見る目もできているせいか、この校長先生は、心から話していると伝わってきました。

話し方も丁寧で、やさしい気持ちを持った人だという印象でした。

今年の3年生は、非常に気づかいのできる子供達だと話されました。

校長ともなると生徒と話す機会はほとんどなく、内心さびしさを感じていたが、運動会や特別授業、修学旅行などで、私に気を使ってくれる生徒がいろいろ話しかけてきてくれたと。うれしい気持ちでいっぱいになったと話されました。

また、君たちのこの3年間は激動の時代を過ごしてきたんだよと。1年目はコロナというパンデミックで、制約のある学校生活、2年目からはロシアがウクライナに侵攻し、その影響で燃料や食料が高騰して生活に影響がでだしたことなど。

私たちはどう考えて、どう行動していくべきかと。
どんな時でも、必ず、相手への気遣いや心配りが必要なんだと。

こんなにも、校長先生の話しが素晴らしいものなのかと、生まれて初めて感動して聞いていました。
校長先生のほうが歳は上ですが、同じ時代を生きてきた者として、感性が共鳴したのかもしれません。


世の校長先生、学校の先生に言いたいです。
心で感じたこと、本当に思っていることを、かざらずに話してください。 もしかして子供たちにはまだ難しい話でも、その後ろで、ちゃんと大人たちが聞いてますので。




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