浅い夜
私にどうして今ナイフがないのかふしぎだった いつでも胸をつらぬく準備はできているのにどうしてさせてくれないのか不思議に思った
さみしいとき、つらいときにそばにいて欲しいのは私のエゴであり傲慢であり、また唯一の小さな願いだった
浅い夜を何度も繰り返したさきに正解があるなんて思いたくなかった
私の存在理由が惰性であってはいけないのにそれしか見つからなかった 惰性以外どうやって存在したらいいのかわからなかった
でも本当は存在理由はなんだって良かった ただ抱きしめて「生きているよ」と教えてくれるだけでよかった
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