見出し画像

『pet〈全13話〉』感想メモ

見出し画像出典:pet(アニメ公式サイト)

こんな感じの話

・記憶を操る能力を持つ”pet”達の物語
・記憶や精神を巡る悲劇を描くSF作品

感想のようなもの

主人公ヒロキは相棒の司に救われ、記憶を操る能力使いながら、中国マフィア”会社”の仕事をこなし2人ですごしていたが、他の能力者と関わるようになり、司への疑念を抱いていく。

記憶の詰まっている”場所”、最も大切な記憶の”ヤマ”、最も忌むべき記憶の”タニ”、記憶を操り時に使用する”イメージ”といったこの作品ならではの用語や、抽象的な記憶や精神を描いた世界観への理解に時間に時間がかかる。

ヒロキは司に”ヤマ”を分けられ、混沌とした苦痛の世界から救われ、司に依存しているも同然の状態である。司もまた、別の人物に”ヤマ”を分けられその人物を求めている。”会社”その関係性を利用し”pet”を都合よく動かしていく。情緒不安定なところのある”pet”たちは”会社”に翻弄され、抗いつつも苦難の道を歩むことになる。

壊れていく人間、歪んだ関係性、司の企み、ヒロキの希望。単純でない記憶や精神もとに、陰謀がめぐらされている。ドキドキ感を楽しむというよりも苦痛が見えているけれども続きを観ずにはいられないという感じだ。

記憶が改変されぐちゃぐちゃになっていくのがそのままに表現される内面世界については良くも悪くも観ていて”気持ち悪い”という印象があり、なかなか観る人を選ぶ作品である。だが、結末については悲しくも納得感があり、こういうのもアリだなと思えた。
後味が悪くも、ストーリーが興味深く、内面世界を表現した混沌とした演出が特徴的な面白い作品だ。

好きポイント

・音楽
・世界観
・演出

こんな人におすすめしたい

・シリアスな超能力ものが好き
・若干のグロ耐性
・考察好き



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?