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『さよならの朝に約束の花をかざろう』感想メモ

見出し画像出典:さよならの朝に約束の花をかざろう(アニメ公式サイト)

こんな感じの話

・“別れの一族”と呼ばれるイオルフの少女と人間の少年が出会い成長する
・”出会い”と”別れ”を描く長編アニメーション映画

感想のようなもの

”別れの一族”と呼ばれる不老長寿種イオルフの少女マキアは人里離れた地で仲間と共に静かに暮らしていたが、人間の襲撃にあう。仲間たちは連れ去られ、傷つき殺されていくなかで、古の巨獣レナトの暴走によりマキアは運よく逃げ延びる。逃げ延びた先で人間の赤ん坊と出会いエリアルと名付ける。
赤ん坊から成長していくエリアルとは対照的にマキアは見た目が少女から変化しないないため、まちを転々としながら四苦八苦しエリアルを育てていく。幼い少女は親となる。

少女の見た目ながらも必死でエリアルを想いエリアルの母として生きていこうとするマキアと、幼い見た目の血のつながらない母という存在に戸惑いながらもマキアを守るという想いを抱くエリアルの関係は実にロマンチックだ。

イオルフは”ヒビオル”とよばれる布を織る文化があり、イオルフだけが読み取れるメッセージを伝える手段となっている。この日々の営みを織りこむ”ヒビオル”はイオルフたちをつなぐ大切な存在であるだけでなく、マキアとエリアルをつなぐキーアイテムともなっている。

仲間と共に過ごしていた時から”ひとりぼっち”を感じていたマキアはエリアルとの出会いにより”ひとりぼっち”の本当の意味を知る。

また、人間により引き裂かれてしまったマキアの幼馴染のレイリアとクリムの物語も悲しく美しく、時の流れにより変化してしまう物事に残酷さを感じる。

長寿種と短命種の出会いと別れというだけであれば、美しくも悲しい物語を想像するだろうが、この作品もその美しさと悲しさがある。しかしそれだけではなく、あたたかい気持ちで観て終わることができる。
悲しいだけではないが美しい映像と共に描かれる残酷な物語に心動かされ、時折泣いてしまった。
見終わったときにはいい作品を観られたという喜びを感じた。

やさしくエリアルに呼びかけるマキアの声が耳から離れない。

好きポイント

・きれいな映像
・世界観

こんな人におすすめしたい

・家族愛重視
・ロマンチックな物語が好き
・美しいファンタジー好き




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