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日本一長い路線バスに乗って積読を消化したり

はじめに

日本一長い路線バスである八木新宮線に完全乗車(=始点から終点までぶっ通しで乗車する)しながら積読を消化した旅行記です。この八木新宮線は奈良県・大和八木駅から和歌山県・新宮駅までを結ぶ全長169.8km、所要時間6時間半の路線バスです。

奈良交通株式会社

ただ日本一長い路線バスの乗車記録や途中の十津川村、終点の新宮での観光自体については既に先人たちの素晴らしい旅行記が多数あります。ですので本記事では、「旅行×読書」の視点と、個人的な気付きなどの情報共有を中心に記載させて頂きます。

僕自身の旅の記録も兼ねていますが、ご興味を持たれた方は最後まで読んで頂ければ幸いです。また八木新宮線をご利用頂ければ、これもまた幸いです。僕が利用したホテル情報も記載しているので、新宮駅界隈を旅行ご検討中の方のご参考にもなればと思います。

本編

八木新宮線に乗る

2週間前の蔵書数推計記事で積読が17冊ある(全集とか含めればもっとありますが)と記載しました。この記事を書いている段階で「そろそろ積読を消化しないとヤバイな…」と思っていた次第です。

話題は少し変わります。皆さんが本を読むのはどういった時(場面)でしょうか?雨が降っている時に自宅で、お気に入りの喫茶店でコーヒーを飲みながら、etc…。色々あると思います。これに正解はありません。僕の場合はバスや電車で移動している時です。目的地へ移動しながら本を読めるなんて一石二鳥じゃない?という思考です。これに八木新宮線がガッチリとハマるんですね。逆にバスや電車でぼーっと虚空を見つめている人を見たら「NPCか?」となる。…ならない。そうですか、すみません。

冒頭での記載と重複するのですが、八木新宮線は奈良県・大和八木駅から和歌山県・新宮駅を結ぶ所要時間6時間半と日本一長い路線バスで、奈良県の高速道路も鉄道も通っていない山岳地帯をぶち抜く、はたから見れば「需要あんの?」な地域を結ぶ路線です。

ただ僕にとっては、これ程読書するに最適な環境はありません。電車と違って寝過ごすこともないです。時には車窓を眺めたり、ゆっくりお茶を飲んだり、うたた寝をしたり…。また去年は十津川村まで乗ったことがあり(そして土砂災害に巻き込まれて十津川村に封印されかけた)、乗客数も少ないだろうと予測がついていました。繰り返しになりますが、僕にとっては最適最高な読書環境なのです。

そうと決まれば即行動です。リュックに積読のうち13冊と最低限の身の回りのものを詰め込んで大和八木駅へ向かいます。

ちなみに!八木新宮線は1日に三本運行されており、大和八木駅は9時15分/11時38分/13時38分発です。「今から日本一長い路線バスに乗る!」などTwitterで呟くのは構いませんが、たまたま同じ目的で乗車する客がいてTwitterで「八木新宮線」「日本一長い路線バス」など検索していたら一撃で特定されますので、新宮駅到着後に一気にまとめて呟くか意図的に一本ずらして時間差で投稿することを推奨させて頂きます。乗客が複数人いるだろって?本線、あくまで僕の経験上ですが基本的に乗客は高齢者ばかりであり、終点まで乗ろうとする人は見た目で大体分かりますし、それ目的の乗客は1〜2人です。

またバス路線の都合上、何時何分にどこへ着くかの情報は誰でも奈良交通のHPで知ることができます。昨今、巷(ちまた)で変な奴らが跋扈しておりますので、特に女性におかれましては防犯面でもこれらを考慮されてみてはと思います。僕は特にその辺気にしませんし、「声かけて友達になってくれや!」な思考なので気にせずリアルタイムで呟かさせて頂きました。

八木新宮線

肝心の路線バスの途中の様子ですが、既に素晴らしい紹介記事や動画が多数あるため本記事では多くは触れませんが、個人的な気付きを記載します。

・休憩は三回あるが、取り敢えずお手洗いに行く
途中で五條バスセンター/上野地(谷瀬の吊り橋)/十津川温泉と三回10〜20分の休憩を挟みますが、出すもんは出しといた方がいいです。バスにお手洗いはありませんので。

・上野地(谷瀬の吊り橋)での休憩は20分
二回乗っただけですが両方とも20分でした。恐らく観光地のボリューム的にも20分で間違いないかと。ここで取るべき選択肢は大別して二つあります。①谷瀬の吊り橋を全力で歩いて往復する。②土産物屋さんを見たり、こんにゃくを食べたり。個人的には②をお勧めします。大和八木駅を発車して上野地へ着くのは約3時間半後、ちょうど小腹も空いてくる頃じゃないでしょうか。こんにゃく美味しいですよ。

・十津川温泉では停留所近くに足湯がある
足湯だけでも堪能したい方は是非。タオルは有料ですが、持参した方がいいですね。これは金銭的ではなく時間の節約のため。休憩時間が10分しかないので、タオルを買うやりとりの時間も勿体ない。

・十津川村に入ったら最前列に座るのもアリ
「え…このクソでかいバスがどうやってこの山道を…?」となりますが、運転手さんの見事なハンドル捌きを見ることができます。十津川村に入る頃には乗客4人くらいと思うので席に関しては気にする必要ないかも。

・走行中は席の移動をしない(特に十津川村に入ってから)
これは運転手の技量の問題ではなく、十津川村の道路の都合上「正面にいきなり対向車が!」の場面がまあまああり、どうしても急ブレーキを踏んでしまうため。バスの急ブレーキは余裕で全身持っていかれますよ。

新宮駅到着してから

完全乗車お疲れ様でした!ここから新宮駅発で大阪か三重県に移動する奇特な片を除けば、新宮のホテルで宿泊になるかと思います。

これは決して回し者ではないのですが、男性一人旅であればサンシャインホテルをお勧めさせて頂きます。

・水回りが綺麗
正直ホテルに入った瞬間は「古いな〜」と思いましたが、部屋の水回り関係はリフォームされたのかかなり綺麗でした。僕は一人旅の場合は「水回りが綺麗ならいい」派なので、ドンピシャです。またユニットバス形式ですがロビーにもお手洗いがありますのでウ○コはそちらで済ませばいいです。

・安い
一泊¥5,200〜

・好立地
新宮駅から徒歩10分ほど。ホテルから徒歩3分にファミリーマート。ホテル出入り口を出て、右斜め前と右横が居酒屋。さらに徒歩2分でもう一軒居酒屋があります。さらに!徒歩10分圏内ではドラッグストアやコメダ珈琲、ラーメン屋も。和歌山県のメガロポリスか?

・朝食バイキングが「こういうのでいいんだよ」
地元の食材をふんだんに!なんと50品目!!!みたいなクソ豪華バイキングも嫌いではないのですが、ここのバイキングはいい意味でベストな範囲に収まっています。具体的に言えば、「全メニューを白米のおかずにしながら食べられるぞ」的な感じです。せっかくなんで悪いことしちゃいましょう。卵かけご飯に投入する卵を2個使うとか!

こういうのでいいんだよ

・レンタサイクルが早朝から借りられる
新宮駅に観光協会がありレンタサイクルを利用できるのですが、利用開始は9時からです。十分早いのですが、僕みたいな朝5時起きみたいなジジイには朝7時頃から借りられるレンタサイクルは、ありがたさしかなかったです。ママチャリでほぼ無人の新宮駅界隈を爆走しましょう!

逆に気になる点としては「ロビーに置いてある漫画の一巻がそこそこの割合で置いてない」「新聞が一部しかないので早い者勝ち」なところがあります。けど漫画は『鬼滅の刃』が置いてあるし、新聞もまぁ十分許容できますんで…。

おわりに

僕は一人で旅行していたので、朝9時頃までママチャリで新宮駅を爆走して特急くろしおに乗車して大阪へ帰りました。

もちろん!乗車中は読書が主です。これは決して貶めているとかではなく、車窓からの風景は「海」か「草」しかありませんので。あと途中白浜駅で5分ほど停車しますので、このタイミングで弁当とか買ったり〜もアリです。

が、6号車(先頭)では物理的にほぼ不可能ですので白浜駅で5分制限買い物をエンジョイしたい方は1号車か2号車への乗車を推奨致します。

萌え!!!(死語)

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

以上


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