初めて飲んだお酒の味
気遣い上手な店員さん
何の予定もない土曜日。
ぼくは大体スタバに行く。
スタバは高いから行かない方がいいとたまに聞くけど、本好きなぼくからしたら、蔦屋書店と併設されていれば、あまり高いとは思わない。
むしろスタバ一杯の値段で本が読み放題なのだから、もうそれはディズニーランド並みのエンターテイメント施設である。(言い過ぎ×50)
そんな冗談はさておき、雲ひとつない天気のもと、朝の散歩がてら近くのスタバへと向かう。
DISH//のライブに行ってからというものの、朝のプレイリストはDISH//から始めることが多い。
"everyday life"は朝聞くのにピッタリな曲で、コーヒー片手に歩きたいし、タバコを吸いながら黄昏たい。(吸ったことないけど)
朝はいい意味で"メッセージ性が強くなく"、耳にスーッと入ってくる曲で、外の風景を楽しむのが気分である。
30分かけてようやく目的のスタバに到着し、アウターとバックを席に置いてから注文する場所へと向かった。
接客してくださった方は大学生くらいの男性で、まだスタバで働き始めてそんな月日が経っていないように見えた。(違ってたらすみません)
コーヒーを注文すると、まだコーヒーの抽出ができていなく、後でお席に持っていきますねと言われたので、席で待つことにした。
待っている間、角田光代さんの「銀の夜」を読もうとバックから取り出そうとしていたが、レシートやらアウターやらが邪魔で少々手こずっていた。
カゴほしいな〜と在処を探し始めたと同時に、先ほどの店員さんがコーヒーと、お詫びの品かどうかわからないが、少量のアイスコーヒーを持ってきてくれた。
そしてぼくの様子を見ていた店員さんから「どうぞ、こちらをお使いください」とカゴを渡された。
わたくし、ちょうどそれを探していました。
きっとコーヒーを運んできた時に、ぼくの所持品や動作からカゴを探していると判断し持ってきてくれたのだろう。
なんという気遣いだと思った。
気づいてもやらない人もいるだろうし、要らないですと断られるのが嫌でやらない人もいると思う。
その中でカゴを渡す気遣いたるや。
もしぼくが女性だったら、連絡先聞いている。(冗談)
さすがスタバの店員さん
いや、その店員さん
おかげで心地よく本を読むことができました。
ありがとうございます。
*
大学生と社会人
大学生と社会人には、年齢以上に離れている"何か"があるとふと思った。
というのも先日、カフェのアルバイトで初めてシフトが被った人と話す機会があった。
はじめましてだったので、最初は自己紹介として年齢や、普段は何をされている方なのか聞いた。
「20歳で大学2年生の代です!」
とその方は言った。
「そうなんだ〜」
とぼくはいつも通り相槌を打っていたが、少し違和感を覚えたとともに、こんなことを感じた。
学生と社会人って職業(社会的地位)としては、1つしか変わらないのに、ぼくとは年齢が2〜7歳も離れているのかと。(年齢バレ防止)
ぼくの感覚と体験からして、新卒で就職して社会人になれば22歳で、そこから26,7歳くらいまでは若手として社会人では分類されると思う。
一方で、学生やアルバイトからしたら、22〜26,7歳は大人として分類され、20歳は若手として扱われる。
「20歳」と「22〜26,7歳」って数字的にはそんなに離れていないように見えるけど、社会的地位が違うだけで、扱われ方や印象が異なるという"当たり前"なことに気づいた。
以前読んだ「何者」という朝井リョウさんが書いた小説にはこんなことが書かれていた。
ちょっとニュアンスが違うかもしれないが、この言葉を"受動的な学生"と"能動的な社会人"としてぼくは受け取った。
学生は良くも悪くも学校に入ってしまえば、社会人ほど能動的に動かずとも、進級していき、学生という肩書きは卒業できる。
一方、社会人はかなり能動的に動かないと、肩書きというものは変わらない。
30歳になっても、40歳になっても、70歳くらいになっても、言ってしまえば昇進したとしても、大きな括りとしては結局のところは"社会人"なのだ。
年齢が上がっているのに、肩書きは変わらない。
学生の時とは違って、社会人はずっと先を見ながら歩いている持久走みたいだと感じる。
これが大学生と社会人にある、年齢以上に離れている"何か"なのかもしれないと思った。
その方にこんなことも聞いてみた。
「じゃあお酒が飲めるようになって、ガンガン飲み遊んでいる時期?」
「うーん、自分では認めたくないですけど、そうかもしれないです。」
ぼくは初めてお酒を飲んだレモンサワーの味を思い出そうとした。
当たり前だけど、思い出せなかった。
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