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カニカマの商品名に注目する日

カニカマ。それは、魚肉を粉砕にしてカニ(風味のかまぼこ)という全く別のものに転生させた、人間の技術力が生み出した最も曖昧な食べ物。

そんな曖昧な存在であるカニカマは商品名までもが曖昧だということを発見したので、筆者が近所のスーパーとコンビニを回って買い集めたカニカマをいくつか紹介する。

ちなみにこれを思い立った時点で、オモコロ杯の締切まであと1日だ。


トップバッターはカニカマ界でナンバーワンのシェア率を誇る一正の「サラダスティック」。
カニカマのアイデンティティである“カニ”と“かまぼこ”の2つの単語を使わずに“スティック”という形状を商品名にしたせいで、とてもフワッとしている。

一正「サラダスティック」


次に紹介するのは、ニッスイの「とってもジューシー 海からサラダ」。
こちらも“カニ”は使われずに“サラダ”という言葉が使われている。
「海から」や「ほぐれ感」という独特の言い回しが気になる。

ニッスイ「とってもジューシー 海からサラダ」


こちらは紀文の「マリーン」。
急にゲームのキャラクターみたいな雰囲気を醸し出してきた。おそらく、海の底に住んでいる水属性の魔法を使う名のある魔女あたりの名前だろう。
ここまで紹介したカニカマ達は、すべて「パッケージの背景がサラダの写真」という共通点がある。

紀文「マリーン」


カニカマといえばスティック状が基本だが、こちらはかなり本気でカニに寄せてきている。
スギヨの「ずわい蟹風 大人のカニカマ」。
今までの頑なにカニと名乗らないカニカマと打って変わって、こちらは直球で「カニカマ」という言葉をそのまま商品名に使っている。本当にカニだと信じて買ってしまった人からの苦情に対する予防線なのかもしれない。

スギヨ「大人のカニカマ」


ここからはコンビニのカニカマを紹介する。
はじめにファミリーマートの「かに風味かまぼこ」。
“カニカマ”という略称を展開した、分かりやすい商品名になっている。

ファミリーマート「かに風味かまぼこ」

こちらはセブンイレブンの「カニ風味かまぼこ」。
“カニ”の表記がカタカナになったこと以外ファミリーマートと同じだ。
コンビニの商品は、スーパーなどで売られている各メーカーの個性的な商品名と違い、“わかりやすさ”を大事にしているのかもしれない。

セブンイレブン「カニ風味かまぼこ」



この「カニカマバー」も、セブンイレブンが販売しているカニカマだ。
先程の「カニ風味かまぼこ」という名前から“カニカマ”という単語の使用を避けているのかと思ったが、そうではないらしい。

セブンイレブン「カニカマバー」

パッケージから出して通常サイズのカニカマと並べると、サイズ感が急に狂うので面白い。

左:カニカマバー  右:カニ風味かまぼこ


店舗に行くことが叶わず現物の写真を用意することが叶わなかったが、ローソンが販売しているカニカマの商品名は「カニ風味スティック」らしい。
セブンイレブンと一正のハイブリットカニカマだ。


今回の記事では筆者が近所のスーパーとコンビニを回って買い集めた分しか紹介することしかできなかったが、少し調べただけでも、ここで紹介し切れなかったカニカマがこの世にはまだまだ沢山あることがわかった。
皆様も、カニカマを見つけた際には是非商品名に注目してみてはいかがだろうか。

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