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「Rubber Soul」vs「Revolver」

今回はビートルズの中期の名盤「Rubber Soul」(1965年) vs 「Revolver」(1966年)を楽曲ごとに比較していこうと思います。

比較といっても同じトラックナンバーの楽曲を並べて、私はどちらが好きなのかを明らかにするだけのものですので評論的意図はありません。

よく様々な観点から比較される2枚ですが、両方ともピッタリ14曲収録だからこそできる企画ですね。

ちなみにこの企画はルチノー様という方のnoteをそのまま真似させていただいたものになります。

(ルチノー様、便乗をご快諾いただきありがとうございました)

↑ぜひこちらの記事もご覧くださいね!


それでは早速2枚の楽曲を並べて、比較していきましょう!


1.「Drive My Car」vs「Taxman」
これは迷わず「Drive My Car」です。
初めてラバーソウルを聴いた時に心を鷲掴みにされた感覚は今でも忘れません。キャリアの過渡期とも言える作品のオープニングなだけあって「おっ、今回は何か違うぞ。」と思わさせるオーラがありますね。US盤ではこの枠が「I've Just Seen A Face」なんですよね。渋いけどなんか違う・・・

2.「Norwegian Wood」vs「Elenor Rigby」
これは・・・ポール・マッカートニーの天才的なソングライティングの1つである「Eleanor Rigby 」を選びます。人々の暮らしから切り取るどこか切ない情景を歌った曲ということで、詞の面でもビートルズの大きな変化と言えますし、何より鬼気迫るストリングスが堪らないのです。(RECの際、あり得ないほど近くにマイクを置いていたとか。)

3.「You Won't See Me」vs「I'm Only Sleeping」
これは「I'm Only Sleeping」に軍配があがります。
「Elenor Rigby 」の壮大な世界から一気にジョンのパーソナルな世界に引き込まれる感覚がたまりません。ギターの逆回転や浮遊感のあるジョンのボーカルがまさに「眠り」を想像させます。素晴らしいセンスと工夫。脱帽です。そしてポールのベースラインもいい仕事をしていますね、、。

4「Nowhere Man」vs「Love You To」
これはかなり迷いましたが・・・「Nowhere Man」でいきましょう・・・なんといってもポールのベースラインが天才的すぎる!また、ジョンのクールな歌声と裏の美しいコーラスは何度聞いても感動します。1番終わりのギターソロもスタイリッシュでありながらどこか気怠げでとてもUKらしくて大好きです。(Love You Toの振り切ったインド感も素晴らしいのでこれは心苦しい・・・)

5.「Think For Yourself」vs「Here There And Everywhere」
これはあまり迷わず
「Here There And Everywhere」です。
ポールの最高傑作として挙げる方も多くいらっしゃる名作ですよね。すごく綺麗なメロディなのにどこかアンニュイな雰囲気がありビートルズの2面性を感じられます。

6.「The Word」vs「Yellow Submarine」
これは迷いなく「The Word」。
私がRubber Soulで1番好きな曲がこちらです。
イントロのピアノのスタイリッシュで跳ねるようなフレーズ、リズミカルなギター、コーラス後のギターリフ・・・全てが大好きなのですがこの曲の1番クレイジーな所は「ハモリ」です。
一見ビートルズらしい綺麗なハモリなのですが、よくよく耳を澄ましてみると結構あり得ないハモり方(ほぼ奇声)をしていて面白いです。この曲のハモリを分析して紹介している動画があるのでぜひ皆さまもご覧になってみてください。

7.「Michelle」vs「She Said She Said」
こちらは「Michelle」でいきましょう。
淡々としている曲調の中で愛を歌う。あまり装飾のない構成だからこそメロディの美しさが際立つ、大人のラブソングといったところでしょうか。個人的には村上春樹の「ノルウェイの森」での描写が印象的です。

8.「What Goes On」vs「Goodday Sunshine」
自分でも意外だったのですが「What Goes On」です。この曲についてあまり肯定的な意見をみたことがなく、「蛇足だ」「この曲でアルバムが失速する」等となかなか不遇な扱いをされているイメージの曲ですが、今回の企画のために改めて聴き直してみたところ、個人的には結構好きだということが判明しました。これは意外な発見…!
特にこれといったポイントはないのですが耳に心地良い曲でつい口ずさんでしまいます。

9.「Girl」vs「And Your Bird Can Sing」
正反対の楽曲対決ですがこれは「Girl」です。
私は基本的にはダウナーな曲が好きで、この曲が持つ気怠さや掴みどころのない雰囲気に強く惹かれます。張り詰めている訳では無いが、どこか緊張感のある雰囲気…聴けば聴くほど好きになります。何度聞いてもジョンの息遣いにはドキドキしますね。

10.「I'm Looking Through You」vs「For No One」
こちらは迷いなく「For No One」。
私がRevolverで1番好きな曲はこちらです。
とても不思議なのですが、初めてこのアルバムを聴いた時は特に印象に残ることもなく“B面のあの曲”といった具合のイメージだったのですが、その後、何も考えずにこのアルバムを聴いていた際に“こんないい曲あったっけ?!”となり、以降
大好きな曲となりました。これってビートルズあるあるではないでしょうか?

11.「In My Life」vs「Doctor Robert」
なかなか酷なカードですが、迷わず「In My life」でしょう。。一般的にはビートルズの「変化の一曲」と評されているイメージです。あの歌詞は当時20代前半の青年が書いとは思えないほど達観した内容ですよね。間奏のピアノが美しく、バロック・ポップの最高傑作の1つだと思います。思えば、人生の節目にはいつもこの曲を聴いている気がします。

12.「Wait」vs「I Want To Tell You」
うーむ…「I Want To Tell You」でしょうか。
特にこれと言って目立つポイントはありませんが美しいハモリと少し毒っ気のあるピアノがビートルズらしい楽曲です。個人的にはアウトロのギターのリフが結構好きだったりします。

13.「If I Need Someone」vs「Got To Get Into My Life」
こちらは「If I Need Someone」でしょう。
キャリアの中ではあまり目立たない楽曲ではありますが、あのギターリフを聴く度に「名曲だ!」と思わせてくれます。心地よい疾走感が好きです。あと、リンゴのパーカッションがあまりに上手すぎて毎回感激します。

14.「Run For Your Life」vs「Tomorrow Never Knows」
いよいよ最後の曲ですが、こちらは「Tomorrow Never Knows」ですかね!ここまで壮大なエンディングナンバーとなると、アルバム全体がこの曲の為のイントロと思わざるを得ません。あのカモメの鳴き声のようなSEから始まるイントロのワクワク感が新時代の幕開けを感じさせます。あのドラムフレーズの後世への影響力も半端ないですよね。(oasisなんかがモロ引用してたり・・)
一体何を食べたらこんな曲が思いつくんでしょうか。あ、LS…(((((


というわけで以上、
私の「Rubber Soul」 vs「Revolver」でした!

結果的には
「Rubber Soul」からは8曲
「Revolver」からは6曲
となりました!

どちらかといえばRubber Soulの方が好きな自覚があるので概ね納得の結果ですが、選ぶのに苦労したタイミングも度々あり、なかなか興味深い時間でした。

また、今回選んだ楽曲を並べた「Revolver Soul」というプレイリストを作成してみましたので、
もしよければこちらもどうぞm(_ _)m


最後までご覧いただきありがとうございました!


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