【GⅠ】オークス

■レースの自信度■


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S:80%以上

A:70~80%

B:60~70%

C:50~60%

D:40~50%

E:40%以下

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■過去の傾向■
過去10年で10年連続で3番人気以内の馬が勝利しており、勝ち馬はある程度人気のある馬で決まる傾向ですが、それでも近5年の馬券は波乱傾向で、5年連続で10番人気以下の馬が激走しています
前走桜花賞組とフローラSが優秀で、他にはLCからの距離延長組が好走しており、近年の人気薄の好走した4頭のうち3頭はそのパターンからから人気薄で好走しており一昨年はフラワーCの勝ち馬が10番人気2着と激走しており、枠や展開も重要ですが、血統やコース変わりでパフォーマンスを上げるなど、上がりの使える馬に人気薄でも好走の条件があると見ます
枠による利はなく、実力馬やコース変わりで実力を発揮する馬が好走する印象がありますが、4枠と6枠は過去10年で勝ちがなく、複勝率で見ても成績があまり奮わない傾向となっています
展開面では、過去5年で4コーナー通過時に3番手以内だった馬で馬券になったのはおらず、4,5番手から馬券になった馬は5頭いるものの前目先行で逃げる馬は能力が抜けているか、展開に恵まれに限りかなり厳しいと言えます。その理由として3歳牝馬にとって2400mはかなり過酷な条件であり、その距離をこなすだけのスタミナが要求され、それに順応するためペースもスローになりやすく後半の上がり勝負になった際に直線の長い東京競馬場で逃げ粘るというのはハードルが高くなっているためと考えられます
過去10年で見ても、4コーナー通過時に2番手で先行しそのまま勝ったのは2017年のソウルスターリングのみで、先行力で押し切るのはかなり厳しい印象を受けます
それでも10番人気以降で穴を開けたのは意外にも先行して粘った馬で、近4年で10番人気以降で馬券内に好走した5頭のうち3頭は4コーナー通過時に4,5番手を追走、血統や前走の距離からは一致する要素はありませんが、3歳のこの時期でタフになる距離に対応できる馬である可能性が高いと判断できます。
ペースは前半2F~4Fにかけてペースが上がっていき、道中の4Fゆったりしたペースで進み、ラスト3Fで再度速いペースで流れる傾向にあり、東京コース特有の広い直線で上がり勝負になるのは勿論、序盤の早いペースで潰れず、最後も上がりが使える馬に好走パターンがあり、且つ道中の緩くなるペースにも対応できる馬が強く、やはり1600mの早い流れしか経験していない馬は不利な印象を受けます
先行してもペースに流されず、脚を溜めることができれば上がりも使えるのでペースに対応できる馬で上がりを使える馬に人気馬の取捨選択や、穴馬の激走パターンがあると判断できます


■各馬診断■
2.クイーンズウォーク
牝3 キズナ 川田 55kg 中内田
前走:桜花賞 8着
内枠からスタートよく飛び出すも最終的には中団の内目好位8番手を追走する展開、直線では徐々に伸び前を捉えにかかるも、キレがなくその後は伸びず外から交わされて8着という結果でした。道中は完璧に近い運びで直線で完全にとまてしまっていたことから評価はできず、伸びに精彩を欠いていた点からも素直に評価はできない内容でした。
2走前:クイーンC 1着
大外枠から後方に控える展開、直線でそのまま外から徐々に進出しまとめて差し切る勝ち方で、ペースはミドルもDコース5日目で馬場バイアス、展開で見ても差し追い込み有利の展開利があっての勝利なので完璧な立ち回りで能力の高さは示したものの素直に評価はしにくい内容でした。ただ負かした相手は強いのでその点は素直に評価。近3走の中でパフォーマンスは1番高かったと言え、東京の広いコースがベストの印象。
3走前:未勝利戦(阪神1800m) 1着
出遅れるも先行集団内目の4,5番手を追走する展開で、直線で外に持ち出すと一気に加速、後続に0.3秒差をちぎって勝つ内容でした。ここも内前有利の展開で道中を脚を溜める展開に恵まれた内容とも言え、相手関係を見ても掲示板に入った馬でその後勝ち上がったのは1頭のみとなっており、勝ち上がった馬もLCで凡走するなど決してメンバーレベルは高くなかったと判断できます。ただ、ここで距離は違えど阪神外回りコースを経験し勝っている点はプラス材料と判断できます。
見解:
前走でのパフォーマンス低下は不明確ですが、元々デビュー戦で1800mを使っている点からもマイル向きではなくここがメイチであることが考えられ、実際に桜花賞前の川田騎手のインタビューでも本来はオークス向きであることを示唆していたため、条件の全く異なる前走の舞台での能力はあれが現状のパフォーマンスだったと考えられ、今回がその東京コースに変わってどこまでパフォーマンスを上げれるかが鍵になると言えます。
血統面では父キズナで、母がヴェイヴェルアベニューで半兄にグレナディアガーズがいる配合となっており兄よりかは中長距離向きなタイプで大箱の東京へのコース変わりはプラス材料となります。
ただ、馬体重が500kg以上で出ることが予想でき、大型馬の好走が少ない点はマイナス材料となります。

5.コガネノソラ
牝3 ゴールドシップ 石川 55kg 菊沢
前走:スイートピーS 1着
見解:
血統からは、父がゴールドシップで母父にロージズインメイでこれは2021年にオークスを制したユーバーレーベンと同じ配合となっており、近親にウインマリリンがおり当馬は2020年に7人気の人気薄ながら2着に好走しています。

7.ステレンボッシュ
牝3 エプファネイア 戸崎 55kg 国枝
前走:桜花賞 1着
スタートはやや出遅れるも押して中団の好位真ん中あたりを追走する展開、直線では外から徐々に上がっていき一気に前を捉えるとそのまま抜け出し後続の追撃を許さず勝ち切る内容でした。出脚こそつかなかったものの好位につけペースが落ち着いたのも向いたのか、直線での人気馬との追い比べでは能力の高さを証明する走りで世代トップの能力の高さの内容でした。
2走前:阪神JF 2着
道中は後方より内目で構えるポジションで10,11番手あたりを追走する展開、直線で一旦外に持ち出すと再度内に進路を切り替え最後は迫ってタイム差なしクビ差の2着という結果で、スムーズに競馬をしていた勝ち馬に比べ後方直線持ち出すのに苦労し2度の進路変更をしていた当馬がクビ差であれば勝っていてもおかしくない内容でした。勝ち馬が強かったものの展開位置取りの差とも言えるので能力差での敗戦ではないためここはむしろ評価を上げるべき1頭だといえます。
3走前:赤松賞 1着
道中は中団外目を4番手あたりを追走する展開、直線でスムーズに外から上がるとそのまま捉えて差し切り後続の追撃を許さず勝ち切る内容でした。小頭数なのもあり前目から中団にかけての位置でした。この状態ではまだ馬として完成していなかったと見えますが、抜け出してからじわじわと伸びており、ラスト2Fほどで加速し、上がり最速をマークして勝っている点は評価できます。ただ、相手関係で見れば比較的楽な相手でといえ、過剰な評価は禁物となります。
見解:
ここまで5戦して3-2-0-0と安定した成績を残していますが、ここ4戦はすべてマイルでのレースとなっており、それ以外は新馬戦の1800m(1着)のみ。左回りも3走前の1回のみで久々の左回りと距離延長に対応できるかが鍵になります。先行しても下げてもレースができるのはプラス材料で折り合いもつく点から距離延長自体は問題として軽視できると判断できます。
能力はこのメンバーでも最上位で、暮れのG1、前走の桜花賞で同世代の馬を相手に完封しており、距離延長してパフォーマンスの幅次第で能力は詰まる可能性がありますが、ポテンシャルは高く、年明け叩き2戦目となる今回でパフォーマンスを上げる可能性もありと判断できます。
鞍上は戸崎騎手に乗り替わりで、前走がモレイラ騎手、前々走がルメール騎手であることを踏まえると鞍上弱化となり、前走がモレイラ騎手で乗り替わった際にパフォーマンスを落とす傾向がある点からも騎手の乗り替わりはマイナス材料とみます。
血統面では、父はエピファネイアで、エピファネイア産駒で勝ったのは2020年にデアリングタクトがおり、産駒の全成績は1-0-0-3と母数こそ少ないものの勝っておりこの時期の仕上がりが早いのもプラス材料になります。さらにエピファネイア産駒には選手のVMで激走したテンハッピーローズもおり、すでに今年で重賞7勝を上げているのもプラス材料になります。近親にはドゥラドーレス、レガレイラ、アーバンシックなどがおり、また母父にルーラーシップがおり、2018年のリリーノーブルが2着と、ルーラーシップ産駒で見ても0-1-0-6と好走しており、母系を辿っても多数のオークス馬を輩出しており血統からも距離延長はプラスで勝ち負けする可能性は十分あると判断できます。
厩舎は国枝厩舎で、このレースと相性のいい厩舎で、牝馬且つ東京でパフォーマンスを上げる厩舎の特徴もプラス材料と判断します。

10.アドマイヤベル
牝3 スワーヴリチャード 横山武 55kg 加藤
前走:フローラS 1着
道中は先団外目につける位置で直線に入ると徐々に加速、なかなかエンジンがかからないもののラスト1Fで一気に加速、前にいた馬を一気に捉える内容で着順着差以上に評価できる内容でした。
見解:
フローラS組で馬券になったのは中団からの差してくる馬が多く、前走のメンバーレベル自体は低くここでも能力が通用するかはやや疑問視されますが、デビューから1800m以上を使っており確実にここに向けて調整してきたと考えられ、2400mでも折り合い面も問題なく、好位で運べて脚を伸ばせれば馬券内への好走も可能と判断します。3走前の百日草特別でも皐月賞4着のアーバンシック相手に3着は評価できる内容で、能力自体はここでも上位に入ると判断できます。

12.チェルヴィニア
牝3 ハービンジャー ルメール 55kg 木村
前走:桜花賞 13着
大外枠からのスタートで道中は先団外目の5,6番手のポジション、その隊列のまま直線に入り外からの追い込みを図るも、外からきた馬に交わされ前が塞がりその後は完全に前が壁になってスピードを殺してしまう形になってしまい、自身の競馬は全くできていないレースになっていたと言えます。その結果の13着で、実質度外視と見てとれ、休み明け初戦という面を踏まえても着順着差で評価を大きく下げる必要はないと判断できます。
2走前:アルテミスS 1着
やや出遅れましたが好位3,4番手あたりをキープ、直線では前が空かず進路を探している状態でしたが前が空くと外に持ち出して一気に加速、上がり最速のタイムで前を捉えて差し切り勝ちという内容でした。ペースはスローも上がり勝負になりやすいバイアスになっており馬場の内外はフラットの状態、その中で負かした相手もその後重賞で善戦、LCを勝ち切るメンバーもいる中で地力の差を見せつけての勝ち方で能力の高さを証明したレース内容でした。
3走前:未勝利戦(新潟1800m) 1着
スタートよく飛び出すと単独2番手につけ好位で道中を運ぶと、直線で先頭を見るように向かうとラスト1Fくらいで先頭に立ちそこから一気に突き放し後続に1.0秒差をつける完勝という内容でした。メンバーレベル自体はその後に未勝利を勝ち上がった馬がいないため低いレベルでしたので、過大評価になりやすい結果ですが、それでも能力の高さと素質は見せており評価を落とす内容でもないと判断できます。
見解:
前走は前途した通り、実質度外視ともみれる内容で、そこから叩き2戦目且つ、東京へのコース変わりはプラス材料と判断。元々の能力やポテンシャルならこのメンバーでも上位で、コース変わりで能力が上げられれば勝ち負けすることも可能と判断します。
鞍上はルメール騎手に乗り替わりで、今回で再びルメール騎手に戻ることもプラス材料となり、東京コース+クラシックでのルメール騎手というのも純粋な鞍上強化に加えて大きなアドバンテージになると見ます。
血統面では、父がハービンジャーでハービンジャー産駒の特徴としてスタミナが要求される今レースにおいて欧州型のスタミナに富んだ父を持つのはプラス材料と言え、実際に種牡馬別成績でも安定した成績を残しています。母父はキングカメハメハでこれは2017年に6人気で2着に好走したモズカッチャンと同じ配合になっており、血統からも前走からの上積みが見込めます。

13.スウィープフィート
牝3 スワーヴリチャード 武豊 55kg 庄野
前走:桜花賞 4着
スタートして後方に控える展開、道中は最後方に位置しそのまま直線に向かうと、一気の脚で徐々に加速、前との差を詰めるも外から一緒に上がってきた馬との追い比べで交わせず前の馬も捉えきれず4着という結果でした。並走してきた馬にはポジションの差で前にいた馬を捉え切るには後ろ過ぎた上に完全に捉え切れるほどの差し脚はなかったと判断できます。それでも勝ち馬とは0.2秒差、2,3馬とは0.1秒差で能力の高さは見せたレース内容だったと言えます。
2走前:チューリップ賞 1着
出遅れて後方3番手先団の一番後ろを追走する展開、直線では大外一気の末脚で前をまとめて差し切り最終的には後続に0.2秒差の逃げた馬を捉えての完勝という内容でした。開催3日目の馬場でまだ内前有利の開幕週同様のタイムが出る馬場状態で、前半はややハイペースで流れるも前も止まらず逃げた馬が2着に残る中、外から完璧に差し切ったのは能力の高さを見せつけたレースとなりました。
2走前:エルフィンS(京都1600m) 2着
道中は内目3番手を追走する中、直線で外に持ち出しながら各馬内を空ける中で馬群の内を追走し荒れた馬場から追い込みを図り一時抜け出すも馬群を割ってきた勝ち馬に差され2着という結果でした。勝ち馬との差はコース取りと仕掛けのタイミングと位置での差だと言えるので実質的な差はなく勝ってもおかしくない内容でした。メンバーレベルとしては決しては高くはないもののパフォーマンス自体はメンバー内でも上位に入っており、能力の高さは見せたレース内容でした。
見解:
この馬は左回りが初であることと、加えて関東への輸送も初となっており、距離も最大で1600mまででそこから8Fの距離延長に対応できるかはかなり危険な不安材料となります。前走での追い込みで単純な加速力だkで見れば広い東京へのコース変わりはプラスと言えますが、距離延長に初輸送などポテンシャルを最大限引き出せる条件とは言えず、前走よりパフォーマンスを上げる必要がある分、上積みは期待薄であることから過大評価は危険な1頭だと言えます
前走は展開が向いての好走というのもあり、マイルでの走りであったため折り合い面からも長い道中で如何に脚を溜めれるかが重要になってくる分、不明確な要素が多いと判断できます。
血統は父がスワーヴリチャード産駒で、当産駒は初年度からG1勝ち馬を輩出するも東京2400mでは、0-0-0-2で母父で見ても振るわない成績となっています。母母のスイープトウショウは宝塚記念などを勝っており、オークスでも2着に入るなど母型で見ればこなせるだけのポテンシャルはあると判断できます。

14.ライトバック
牝3 キズナ 坂井 55kg 茶木
前走:桜花賞 3着
スタートでやや行き脚がつかずも後方2,3番手のポジションで道中を追走する展開、直線併入後も外から徐々に追い上げ、最後は上がり最速の脚で迫るも3着という結果でした。それでも勝ち馬と0.1秒差、2着馬とはタイム差なしであれば上位と遜色ない能力の高さを示したと言えます。
2走前:エルフィンS 1着
内枠からのスタートで綺麗な出脚でそのまま好位内目5,6番手を追走する展開、直線では各馬内を受けて馬場の外目から進出を図る中、以前4,5番手くらいのポジション。そこから追い込みを図るも前が壁になってブレーキがかかる状態、それでもそこから再度加速、最後は前、内で追い込んできていた馬をまとめて差し切る内容で着順着差以上に評価できる内容でした。
3走前:アルテミスS
最内からのスタートでしたがやや出遅れて内目6番手あたりを追走する展開、ペースはスローで流れる中直線に向かうと内から徐々に進出し前を追い込み捉える姿勢に入るも前にいた馬が壁で上手くスピードに乗れず内外で切り替えをするロスもあり、最後は伸びて4着までくるもそこまで。出遅れやポジションの悪さと言いますか、展開が向かなかったレースとなりました。それを踏まえれば着順着差はもっと詰まっていると考えられ、能力の伸び代も感じさせる走りをしており結果以上に評価できる内容でした。
見解:
ここまで左回りは2回経験しており、東京コースも3走前で経験済みですが、距離延長については折り合い面に課題があり過去4戦で3走出遅れているのも不安材料として挙げられます。理想は前目のポジションでの競馬でしょうが、出遅れた際は前走同様後方か中団にかけてのポジションになることが予想され、これまでの最長は新馬戦の1800mのみでそこから2400mをこなすだけのスタミナやスピードを維持できるかは疑問視されます。それでも能力の高さはメンバーでも上位になるため折り合って上手くパフォーマンスを発揮できればここも自慢の脚で馬券内への好走も可能と判断できますが、一抹の不安もあると見解できます。
血統面は父がキズナなのはプラス材料で、母父にExceed and Excelで、欧州型の血が入っているのもプラスではあるものの、コース変わりで大きく上積みもなく、血統面からも大きく評価を上げることは厳しいと言えます。


■調教■

A.
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1.ミアネーロ
3.エセルフリーダ
5.コガネノソラ
7.ステレンボッシュ
8.ホーエリート
9.ラヴァンダ
13.スウィープフィート
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B.
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2.クイーンズウォーク
6.サンセットビュー
10.アドマイヤベル
11.ヴィントシュトィレ
12.チェルヴィニア
14.ライトバック
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C.
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4.パレハ
15.サフィラ
16.ショウナンマヌエラ
17.タガノエルピーダ
18.ランスオブクイーン
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D.
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※当日の馬場状態や傾向、パドック、返し馬などを見て
直前の印変更の可能性があるためそこはご了承下さい。


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◎ステレンボッシュ
○チェルヴィニア
▲タガノエルピーダ
△アドマイヤベル
△コガネノソラ
△クイーンズウォーク
△サンセットビュー
☆ミアネーロ
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