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坂本龍一さん

もともと遠い存在の、憧れの尊敬のお方である坂本龍一さん。

2009年のある日、

ご本人から直接、わたしのオフィシャル通販サイトに、ベスト盤の購入とともに、コメント欄でメッセージをいただいた。

坂本龍一といいます。わたしが日本で主宰しているcommmonsというレーベルの「にほんのうた」という企画シリーズがあります。興味をもっていただけたら、この企画に参加しませんか?NYの日本語放送でOAされる「しばわんこ和のこころ」であなたの声に興味を持ちました。ご検討ください。

サイン = 希望する
サインに添えるお名前 = 坂本龍一

この、ご本人からの突然の直接のメッセージに、そのとき、どれだけ震えたことか。

どんなことばで返事をしたらいいのか分からなすぎて、震えすぎて、翌日まで返信ができなかった。

しかも当時、わたしの通販は振込み制でやっていて、ご本人に振込み先を伝えて代金を振り込んでいただくスタイル。それは…畏れ多すぎる。

なので、アルバムは、代金はいただかずに直接送らせていただくことにして、

あとの震える悩みは、

“サインを希望する”、にチェックがしてあって、

その宛名が”坂本龍一”と記入されてあること。

これは、、、どうしたらいいのでしょうか、、、、

ジャケットに無邪気に、

“坂本龍一さんへ、イノトモ”

なんてサインは、ぜったいにぜったいに書けない。

でも、”サイン希望”とあるので、それを取り上げずに失礼になってはいけないし、、、、、

悩みに悩んだ。

そうして悩んだすえに、結局は、ジャケットの裏側にそうっと、坂本龍一さま、このたびは大変ありがとうございます、的なお礼のことばを書かせていただいて発送した。

そんな貴重なやりとりをさせていただいて、

その坂本さん企画の「にほんのうた」シリーズ第四集”冬編”に、ピラニアンズを誘って、イノトモwithピラニアンズで参加させていただくことになったのでした。

そのコンピレーションアルバムは、

今もアマゾン等で手に入るみたいです。


「にほんのうた 第四集」

2010年1月27日発売
RZCM-46433 / 3,150円(税込)

坂本龍一総合監修/童謡研究家:池田小百合による楽曲解説入り

01 細野 晴臣 + 木津 茂理 + 青柳 拓次「村の鍛冶屋」
02 中納 良恵 + ASA-CHANG「北風小僧の寒太郎」
03 ショコラ「冬の星座」
04 イノトモ + ピラニアンズ「小ぎつね」
05 岡林 信康「とうだいもり」
06 中山 うり「たきび」
07 元 ちとせ「冬景色」
08 小林 翔 + 栗原 務「冬の夜」
09 嶺川 貴子 + rei harakami「ペチカ」
10 Saigenji「雪」
11 手嶌 葵 + 坂本 龍一「雪の降るまちを」

いつかご本人にお会いできたら、そのときのお礼を直接お伝えしたい、と思っていたのだけれど、

でも、

結局は直接お会いできることなく、あちらの世界に行ってしまわれた。

(きっと、お会いしちゃったら素敵すぎて勝手に恋をしてしまっていたかもしれない)

ともかく、こんな、すみっこの方でずっとほそぼそとやっているわたくしのようなアーティストにまで、そんなふうに通販をご本人自ら"ポチって"くださって、実際にプロジェクトに呼んでくださるそのスタイルに、震えるほど感動しました。

わたくしとしては、この偉大な方とのほんの少しの貴重なやりとりを心の宝物として糧にしながら、これからもリスペクトしていきたいと思います。


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