おすすめされたドラマをみた

最近おすすめの国内ドラマをTwitterで聞いたら、高橋一生主演の「僕らは奇跡でできている」をすすめられたので観てみた。「自己肯定感がめっちゃ上がるよ」と言われてすすめられ、まんまと爆上がりしたのでぜひいろんな人に見てもらいたいと思った。
ネタバレしない範囲で感想を述べたいと思う。

主人公について

高橋一生演じる主人公、相河一輝は大学で動物行動学を教える講師をしている。幼い頃から動物や自然を観察するのが大好き。でも昔から周囲になじめない。人の話をさえぎって自分の大好きな動物の話をしたり、失言したり、職場のルールを守れなかったり、「常識ってもんがないんですか!?」って言われたりなど、よく知らない人からすればマイペースで常識の無い人だ。

まあそんな一輝が色んな人に影響を与えたり与えられたりしていく物語だけど、この主人公について私が言いたいのは、ニコニコ変人な高橋一生、めっちゃかわいい。私自身、高橋一生に対する印象は「まあシュッとしててかっこいいよな」くらいだったけど、楽しそうに動物観察したり子供と話したりしてるのが本当にかわいいし、仕草が子供っぽくていちいちあざとくて上目遣いが多い。岸辺露伴とはまた違った変人の高橋一生が見れて、それだけでも満足度高い。

そんなニコニコ変人な一輝だが、幼い頃は理科以外の勉強が苦手で、ダメな自分が大嫌いだった。でも大人になった一輝は、「一番仲良くなりたい人と仲良くなれた。」と話すが、この一番仲良くなりたい人とは自分のことだ。楽しそうに生きてる一輝も過去に自分のことで悩んだり、同僚に怒られてうまくいかないこともあるけど、「自分がどうしたいか」を素直に考えて行動に移せる一輝はうらやましいなと思った。(それがうまくいかないこともあるけど)

周囲の人間について

一輝の理解者として登場する人たちは主に3人いる。
・家政婦の山田さん(戸田恵子)
・大学の鮫島教授
・一輝の祖父

祖父母に育てられた一輝が15歳のときに祖母を亡くし、家政婦としてやってきたのが山田さんだ。なので家政婦とはいってももう長年一緒に暮らしている母親代わりのような人。お料理がものすごく上手で、一輝は山田さんの作るピリ辛キュウリが大好きだ。しゃべり好きで明るい山田さんと一輝とのやりとりも見どころの1つだと思う。
教授や祖父は一輝が困ったときに頼る人で、一輝が人と上手く付き合っていけるようになったのはこの2人のおかげだろう。

そして一輝が出会っていく周囲の人々。
・歯科医の水本先生(榮倉奈々)
・歯医者で出会った少年、航一
・大学関係者

水本先生はヒロイン的な立ち位置で登場するが、先述した「常識ってもんがないんですか!?」と言ったのはまさにこの人で、つまり出会ったときの印象は全然良くない。そんな先生だが一輝の素直な物言いに戸惑ったりむかついたりしながらも徐々に一輝の影響を受けていく。ヒロインとは言ったけど恋愛要素はめちゃくちゃ薄くて、性別関係なく人としてお互いを知っていく2人の関係性は見ていて楽しかった。

航一は小学生の男の子で、歯医者で動物の絵を描いてるところに一輝が話しかけて仲良くなっていく。そんな航一とのやりとりが見ててほっこりするのだが、航一には厳しい母親がいて・・・後述する思わず泣いちゃった話にも関わってくる。

大学の関係者はたくさん登場するが、私が好きなのは4人の男女。最初はつまんなそうに聞いていたが、楽しそうに話す一輝の講義にだんだんと興味津々になっていく学生たち。この4人の1人が東海オンエアのドラマに出てた女の子で、「相川っておもしろい(笑)」みたいな陽キャなのだが、なかなか良いキャラしてて結構お気に入りだ。この4人は講義でたまたま席が近くに座ってて話すようになったけど、だんだんランチとかファミレスとか行ってて仲良くなってるがかわいかった。

思わず泣いちゃった話

泣いたシーンはいくつかあるが、最初に書いた自己肯定感爆上がりエピソードを1つ書きたい。

歯医者で出会った小学生の航一は、とにかく勉強が苦手で教科書を読むと頭が痛くなってしまう。そんな航一をダメな子と決めつける母親に、一輝は「航一くんのすごいところ100個言えます」と伝える。母親は「100個って…」と呆れた様子だっただが、その後航一と2人で話しているときに一輝は100個すごいところを話す。
そのシーンは描かれず後日になるが、あの場にいた水本先生に「本当に100個言えるんですか?」と聞かれ、
「言いました。水本先生のすごいところも100個言えます。」
と言い始めた。
「時間を守ります」
「歯の治療をします」
「歩くのが早いです」
「よく食べます」
「箸を上手に使えます」
「会ったときこんにちはって言ってくれます」
と言ってる途中で
「ちょっと待ってください、それって誰でもできることじゃないんですか?」
と聞かれて一輝は
「誰でもできることはできてすごくないんですか?」
と。そして続きを話す一輝につられて水本先生も、
「昨日ゴミを捨てました、しかもシンクを洗いました!」
と次第に自らすごいところを話していく。
水本先生が1つ話すたびに「すごいです!」と満面の笑みで言ってくれる一輝に、こちらも泣きながら思わず笑顔になってしまうドラマの名シーンだと思う。
その後、航一は母親に100個すごいところを伝え、(説明は省いたが)一輝の子供の時の話を聞いたこともあり深く自分を見直すきっかけとなって、親子の関係は徐々にいいものになっていった。

私は自己肯定感は高い方だと思うし、「生きてるだけで偉いよな」と思って、言い聞かせて生きてるけど、そう思えないときは誰でもある。でもこうして具体的に肯定してもらうことって大事だなと涙腺崩壊した。誰かに肯定されるって良いもんだね。


まあここまで書いて、ドラマ見てても思ってたけど、主人公はめちゃくちゃ恵まれた人間だ。好きなことができる環境で、できないことがあっても周りに助けてくれる人がいて、好きなことやって楽しそうな一輝に憧れる人(学生や子供)もいて。
でもドラマの終盤ではそんな主人公に、大学の同僚である准教授(要潤)が
「そりゃあ相川先生は幸せだよね。でもキラキラした大人って一握りしかなれない。だから学生たちを勘違いさせないでほしい。責任とれんの?」
のようなことをまあまあな毒舌で怒鳴るシーンがある。突然キレられて「なんでそんなこと言うんだかわいそう!」という感情もあったけど、言ってることはたしかに正論だ。世の中そんなに上手くいかないし恵まれた環境なんて頑張るだけじゃ手に入れられない。
まあそんな人間にもちゃんと鮫島教授がありがたい言葉をくれるわけなんだけど、割愛。


久々に国内ドラマみたけどすごい気持ちのいい気分になれた。
ヒューマンドラマ系の映画とかは名作が多くてよく見るけど、ドラマって話題にならないとなかなか見る機会ないなあ。
シンプルに動物園とか山とか行きたくなった。動物観察したい!

おすすめしてくれたチサト、感謝です。

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