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古いCDをセルフデジタルリマスターしてみた件

はじめに

80年代に発売されたCDをリッピングして、iPhoneの音楽アプリで再生するとペラッペラに聞こえる問題を解決してみたいと思います。
リマスター盤が全く発売されないマイナーなアルバムってあるじゃないですか。最近だとCDで再発せずにSpotifyでリマスター盤が聴けちゃう楽曲もあったりしますが、私が持っているアレコレだとSpotifyにもなかったりするのですよね・・・。
ちなみにiPhoneの標準音楽プレイヤには、イコライザ機能があって、ある程度は音質をカスタマイズできたりします。ですが、古いCDは音量が低いというか音圧が低かったりして、Base BoostとかElectricなどの低音増強系のプリセットを選んでも「何かペラくて物足りない」感じになりますよね。なりません?私だけ?
それと「参考にした記事」でも言及されていましたが、古いCDのペラさって周波数特性が狭いわけではなく音圧が低いだけらしいので、プレイヤで再生する時の音量を上げればある程度は解決できるものだったりするそうです。しかし、ランダム再生をして今どきの音圧がガンガンに高い楽曲が再生されたとたんに耳が死にますので、今回の記事では「今どきの楽曲レベルに合わせて音圧を調整する」ことをデジタルリマスターと呼んでいます。

対象となる読者

普段iPhoneの音楽アプリで曲を再生している方が対象となります。
私がiPhoneユーザーですので、iTunesで音楽データを管理している方を想定しています。

用意するもの

以下のものを用意してください。また、ソフトウェアのインストール方法などはご自身でなんとかしてください。

・PC (Windows or Mac)
・音声編集ソフトウェア(今回はAudacityというソフトを使いました)

まずは結論から

この記事では次の事を実行するための手順を説明します。

・音声データをイコライザで高音、低音を自分好みに整える
・イコライザを通した音をコンプレッサーを使って音量を稼ぐ
・上記の加工を加えた音声データをファイルに書き戻す

私はあくまで自分の耳を信じて音を加工しているにすぎないので、これ以上の説明はご容赦ください。

加工手順

(1) Audacityに元の音声データを読み込む

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(2) Ctrl+Aで波形を全選択する

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(3) メニュー>エフェクト>グラフィックEQ
ここはもう自分の耳を信じるしかない調整です。
低音は63Hzを+7dbに上げ、そこを中心になだらかな山なりになるように。
高音は8KHz以降を少しずつ上げ、一番右側の20KHzが+4.9dbになるように。
プレビューボタンを押すと調整結果が聴けるので確認。好みのバランスになったら「OK」ボタンを押します。

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OKボタンを押すと波形が変化していることがわかります。
若干太くなった感じ?

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(4) メニュー>エフェクト>コンプレッサー
ここも好みの圧縮具合になるように調整します。
閾値・・・-20db
ノイズフロア・・・-50db
レシオ・・・1.7:1 (強めがよければ 2:1 くらいまで)
その他パラメタは以下のスクショを参考にしてください。
プレビューで好みの圧縮具合を確認して「OK」ボタンを押してください。

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コンプレッサーをかけた後は以下の波形となります。
だいぶ太い波形になったことがわかります。実際に聴いてみてもかなり良い感じです。

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(6) ファイル>書き出し>mp3として書き出し
加工後の音質を極力下げたくないので、私は以下のパラメータを使っています。
この辺はお好みで選んでください。
品質320kbpsは無駄に高いので、通常は192kbps位を選んでおくのが良いと思います。

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これを楽曲の数だけ繰り返し、最後はiTunesに登録してiPhoneと同期すれば完了です。
以下は加工前と加工後の比較ですが、この状態で見ても文字通り音が太くなったのがお分かりになるかと思います。

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しかし、iPhoneと同期後に好みの音質じゃなかった場合、再度やり直しになりますのでご注意ください。

参考にした記事

昔のCDは現在と比べると音圧が低くてショボイ」というのは誤解である。
昔のCDが音圧が低いので、自分でリマスタリングだ!!
Do or Do not, There is no try.

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