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「自分の人生を生きよう」
今やっている「アンメット」というドラマにドハマりしている。
その最新話のセリフで印象的だったのが、タイトルにした「自分の人生を生きよう」というセリフ。
ただのクサいセリフかと思う人もいるかもしれないけれど、私にはこの一言がぐさりと刺さった。
このセリフが発せられた背景はこうだ。
脳外科医である綾野は、過疎地医療に力を注ぐあまり赤字で借金まみれの実家の病院を救うため、大学病院の令嬢である麻衣と婚約していた。
大学病院としても綾野の実家の病院を傘下に引き入れることで病院の建て替えを優位に進められるため、一見するとwin-winであった。
しかし結婚には条件があり、綾野がずっと魅了されてきたカテーテル治療をやめて経営者として名を連ねることであった。
はじめは政略結婚として割り切っていた2人だったが、麻衣はいつの間にか綾野の仕事に対する姿勢に惚れ、また綾野も麻衣が裏で自分の両親のために細やかなフォローをしていることを知り自身の思いに気付くのだった。
綾野は
実家の病院を救いたい
けれどそのためにはカテーテル治療を辞めなければいけない
麻衣は
カテーテル治療を続けてほしい
けれどそうなると綾野の実家の病院は潰れてしまう
と、それぞれに葛藤を抱えていた。
そんな中、綾野の実家の病院がうまく利用されようとしていることを知った麻衣がある決断をする。
それは、綾野家と縁を切り、別の大病院の医者との見合い話を進めることであった。
実は大病院の方が病床数が多い分、大学病院にとってプラスになる。
それを知った麻衣は、見合いの条件として当初の予定通り綾野家の買収をすることを提案する。
それは借金をチャラにし、綾野がこれまで通りカテーテル治療が続けられるように、また実家の病院も存続できるようにとの思いからだった。
綾野も麻衣もそれぞれ自分の気持ちに蓋をして、「家族のため」に人生の選択をしようとしていたのが印象的で、見ていて胸が痛かった。
けれど麻衣からその話を聞いた綾野が、悩みに悩んだ末に麻衣に言った言葉が「自分の人生を生きよう」という言葉だった。
誰かのために生きる人生は、尊い反面、何かあった時に誰かのせいにできるという側面ももつ。
「仕方ない」なんて言葉も安易に使えてしまうし言い訳だって簡単だ。
だからこそ、その「誰か」をとっぱらって自分の人生を生きると決断することってなかなか勇気のいることだと思うのだ。
実際、自分の人生を生きようと新たな一歩を踏み出した2人にも、これから綺麗ごとだけじゃない現実が待ち受けている。
今いる病院を出ないといけないのはもちろん、親戚中から針のむしろにされるかもしれないし、実家の病院の借金だってチャラになった訳じゃないのだ。
そんな現実も分かっているからこそ、この一言はものすごく重くて、私の心にずしんと響いた。
私は自分の人生を生きているだろうか。
誰かのためという言葉で自分の気持ちをごまかしていないだろうか。
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