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#5 珍道中;朝プール昼ビール夜プール

昨日もロングボングで眠りについた。今日がどんな1日になるのか。私たちはまだ知らない。

昨日の酒やら山ちゃんやらのちょっとした疲れを感じながら朝8時にベッドで目を覚ます。酒やらを飲んだ日の翌日の方が目を覚ますタイプなのはアメリカに来てからも変わっていないようだ。昨晩の店などでも日本で友人といるときよりも口数はもちろん少ないが、コミュ二ケーションはなんとなく取れている気がした。

ベランダでタバコを吸い、ソファでゆったりとyoutubeを使い音楽を流す。
ジョンが起きてきて「暑いしプールに行こう」と徒歩15秒の位置にあるプールへ歩く。
今日も天気が良い。最高だ。

天気の力、太陽の力といったところを強く感じている。メラミンか何か知らないが、朝日を浴びて体内時計を調整しましょう!的な健康法の1番良い状態となっている気がする。

今日は何かしたいことはあるかとジョンが聞いてきたのでおすすめの古着屋があるか聞く。おすすめがあるのでつれて行ってくれるとのことだ。カリフォルニアでの生活にはサングラスが欠かせない。
また徒歩15秒でプールから帰宅。車で古着屋まで向かう。

その区画の中に古着屋やカフェやら、靴屋などが入っていて、非常に面白そうだ。
古着屋は割と新し目でそこまで‘ガサツな感じではなく私の好みではなかった。サングラスはまた次の機会に探すことに。

車に乗り込み、別の店に向かう。クラフトビールを製造販売するブルワリーだ。
コンクリート打ちっぱなしにおしゃれな店内、テラスでは2人組のミュージシャンによる演奏もある。どこでも生演奏があるのが素敵だアメリカ。

この珍道中旅はいったん6ヶ月程度をイメージして日本を出発した。旅中についてはお金がどこかから入ってくる予定もないので、貯金を切り崩しているので勢い余って使良過ぎると期間を早めて帰国となる可能性がある。ビールひとつでも大事なのである。

メニュー表を見てまずは金額を確認。どれがどうゆう味なのかほとんどわからない。ただIPAは濃いビールだという認識があったのでIPAを注文する。アメリカでは泡はほとんど入っていない。なぜ日本だと7:3が良いのか疑問が増えてくる。ビールを受け取る。美味しい。

テラスではミュージシャンの演奏を聴いている。スナック菓子もあけ、土曜日の昼下がりからバーでの飲み始める。控えめにいって最高だ。
ジョンの友達が続々と集合してくる。
昨夜も一緒にいたコール(ジョンの幼馴染)、ダイヤモンド(コールの彼女)、ジャッキー(ジョンの従兄弟)、スカイ(ジャッキーの友達)、クリスなど全部で10名ほどとなった。

人数が増えると英語の聞き取りがより難しくなってくる。この区画にある店をぶらぶらしてくると告げ、一人でディグっていく。ドライフラワーとTシャツの店に入ると「不便利な店」という日本語のキャップやTシャツがある。コンビニ(便利な店)の逆だというコンセプトのようだ。

他にも陶芸が体験できる陶芸教室のような場所があり、色々楽しめそうなエリアだった。日本にたくさんあるセカンドストリートもあった。店内も含めてマジでセカンドストリートだった。すげーとなった。

ブルワリーに戻るとさらに人数が増えていた。6名が座れる席に、経って話している人がさらに6人ほどいる、たまに日本でも外国人の席がなりがちなようになっていた。
店を変えるために移動する。すぐ近くの区画にある別のお店だ。

そこではジャッキーがハンバーガーを食べ、それ以外の人がビールを飲んでいた。
ジャッキーの友達のブロンド、スカイは今日も綺麗で最高だ。ジャッキーとスカイが早いペースの英語で会話をしていた。その横でタカオ氏がずっとニコニコしている。おそらく会話の内容ではなく、心から幸せを感じ、ニコニコしているように見えた。

改めて別のタイミングでタカオ氏の顔を見てみると、日本にいる時から顔がだいぶ変わっていた。日焼けで黒くなり、ずっととろける笑顔を続けている。

またその店でもジョイントを回し始め、よくわからなくなってくる。
そのうちに美味しいラーメンがあるということでラーメンを食べにいく。
アメリカのラーメンは値段が高く、クオリティは日本には及ばない。そう思っていたけど、ひろのりラーメンは非常に美味しかった。店内では、日本酒やビールが飲めるようになっていた。初めてラーメン屋で日本酒を飲んだ。濁り酒のようだが本当に美味しい。(ちなみにアメリカでは食べきれなかった分をテイクアウトし持ち帰るスタイルがあるが、ラーメンも持ち帰っていた)

ラーメンを食べた私たちはジョンの家に戻り、プールに入る。
ジョン、クッキー、スカイ、珍道中3人組だ。

この世界線に生きているということがとても不思議に感じてくる。
仙台出身の右投げ右打ちの平凡な男が、カリフォルニア州コスタメサにあるプールで外国人たちに混ざり、ジャグジーに入っている。
世界はもちろん広く、何が起きるかわからないが、確かにカリフォルニア州オレンジカウンティコスタメサに私たちは存在し、その空間に広がる空気を体感していた。とにかく優しくて暖かい何かに包まれているような幸福感だった。

ジョンがクッキーとセクシーな時間をプールで過ごす。ジャグジーには珍道中とスカイ。不思議な時間だった。クッキーとスカイはハイレグのタイプの水着を着ていた。
夜の時間のOCは涼しく、プールの水に入ると肌寒く感じる。ジャグジーの温度はさほど高くないのでジャグジーに入るとちょうどよかった。

スカイと何を話せばよいかわからない‘私たち3人はお湯の温かさに心を添わせていく。
ゴーグルをつけるとスカイは「cool」と言ってくれた。

みんなで部屋に戻る。ロングボングを吸い、今日の疲れもあったので眠くなってきていた。ジョンとクッキー、スカイは英語で会話をしている。珍道中3人は疲れで眠い。
そうしているうちにスカイが立ち上がり、帰り支度をし始めた。バイと言って見送る。
スカイがドアを閉じた途端、クッキーは私に向かって「You bad play!!Shi wanna sleep!」と早口の英語で伝えられる。スカイは誘って欲しかったのだ。

それを理解しすぐにスカイを追いかけてユーキャンステイヒア と訳のわからないまま行っている。彼女は早口の英語だったため憶測になってしまうが、「私は今から家に帰る。さっさとそこどけな!」くらいの感じに思えた。
さっと道を開け、スカイを見送る。家に戻ると、ジョンとクッキーはジョンの部屋へいき、珍道中のみとなっていた。悔しさを胸に抱えつつ、またウィードを一服。
まさかのチャンスがここにあったのだ。

確かにスカイが帰る瞬間、ここが日本で相手が日本語でコミュニケーションができている人だったとしたら、立ち上がり「えーもう帰っちゃうの?」と寂しさを表現できる。英語がわからないのであれば、より一層ボディランゲージなどでわかりやすく表現していく。悔しさを胸に今日も眠る。

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