見出し画像

【一体何が違う?】ラクスとSansan時価総額に2倍の差、ナゼ?

本記事は2023年6月にPrimary(前企業データが使えるノート)企画・編集・監修、Primaryコンテンツパートナーのいちのせさんが執筆を行ったコンテンツの再掲となります。noteの仕様上、Primaryメンバーシップの方がこちらの記事を閲覧できないため、改めて掲載をします。

   *     *     *

5月も終わり、決算発表が出揃いましたね。企業データが使えるnoteでも「SaaS上場企業 ARRランキング」 の最新版が更新されました。

国内上場企業で初めてARR100億円に到達し、これまでトップを走っていたSansan。主力5プロダクトで目下、急成長中のラクス。両社ARRは230億円を超える水準となりました。

ARRが肩を並べる一方で、実は、両者の時価総額にはおよそ2倍の差があるってご存じでしたか?

今回もそのワケをスタートアップコンテンツプロデューサーのいちのせが「Primary」アナリスト早船さんと探っていきます!

*    *    *

いちのせ:最新の決算資料を見ていくとラクスもSansanもARR200億円の大台を突破して絶好調ですね。

ただ、私、気付いたことがあります。Sansanとラクスの時価総額には2倍近くの差がありますよね?

前回のKPIのお話では、「ARRはSaaS企業の事業規模を示す」と聞いていたので、この開きに驚きました。

早船:前回、ARRはSaaS企業にとって、もっとも基本的で重要なKPIとお伝えしました。株式市場で時価総額(株価)が形成される際は、その時点のARR以外にも様々な要素が考慮されています。

これは「バリュエーション」と呼ばれる企業価値の測り方から読み解くことが可能です。今回は「ARRが同じでも、なぜ時価総額の差が出るのか」といった観点から、この「バリュエーション」について学んでいきたいと思います。

いちのせ:ARR以外でSaaS企業の価値を決めるものってなんだろう、、

SaaS企業の時価総額は「成長率」「利益(への信頼)」「TAM(市場規模)」がポイント

ここから先は

4,831字 / 9画像
この記事のみ ¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?