ボーカルのコンプレッサーこうやっとけばOK
今回はボーカルにかけるコンプレッサーについてです。
この記事は、そもそもコンプレッサーの基礎知識(レシオ・アタック・スレッショルド・リリース)を知っている人向けです。
基礎知識がない人は一旦下の4つの動画を見て理解してください。
結論
『ボーカルにかけるコンプレッサーは
Renaissance Compressorで、アタックは最速、レシオ最大でOK』
コンプレッサーかけてもいい感じに聞こえない人。
全体的にバランスが悪く聞こえる人。
上記を試してみてください。
Renaissance CompressorはWaves Goldバンドルに付属されているコンプレッサーです。持ってない人は買ってください。
リリースはデフォルトの160でOK。
ARC、Electro、WarmもこのままでOK。
あとは耳で聴きながら、スレッショルドの値とゲインの値だけ調整してください。
上記のような状態。
なぜこの設定なのか
そもそも、僕たちアマチュアが行なっているボーカル録音のほとんどは、録音時に使っている機材は『マイク』と『オーディオインターフェース』の2つだけだと思います。
プロの現場だと、上記に加えて『マイクプリアンプ』『コンプレッサー』『ディエッサー』などのアナログ機材を録音時に使う場合があります。
そのセッティングで録音した場合、最初からコンプレッサーがかかっている状態になり、そこからソフトウェアでMIXINGを始めます。
ただし僕たちアマチュアは、コンプレッサーをかけたまま録音することはあまりないので、音量の振り幅が極端にでかいです。
特に歌い出しのボリュームが大きい場合が多いです。
なのでアタックは比較的早めに設定しないと、オケに馴染みづらかったりするわけです。
レシオに関しては、潰しすぎと感じる人もいるかと思いますが、スレッショルドで決めた基準値以上のものは全て潰すと考えると、頭で理解しやすいのと、Rcompの出来がいいからなのか、そこまで違和感を感じません。
人によってはボリュームのオートメーションなどで調整する人もいますが、これに関しては、それなりの耳や、モニター環境、音楽知識がある人でない場合、かえって悪化したり、自分は完璧だと思っても他の人からはそうは聞こえなかったりする場合があります。
なので、一旦コンプレッサーで極端に潰してから、徐々に調整していけばいいという結論です。
最後に
この記事に関しては、異論がかなり起こりそうな内容だと思いますが、あくまでコンプレッサーをうまく使いこなせれてない人のための極端な手法です。
実際僕はこの手法をよく使いますが、コンプレッサーに関して何か言われたことはほとんどありません。
Rcompは潰すだけでなく、ついでに倍音も付与してくれるので、極端に潰してもオケからボーカルが埋もれることはあまりないです。
参考までに、この手法でミキシングした音源も貼っておきます。
上記の設定ではなく、コンプは薄がけして、ボリュームのオートメーションをちまちま書いたものも貼っておきます。
どちらが好みかの問題はありますが、この手法を使ったことで極端におかしく聞こえたり、違和感を感じることはないと思います。
最近の音楽シーンでも、ボーカルにはコンプを深めにかけている楽曲が多い気がします。
それではまた!
追記
曲のジャンルによって使い分けた方がいい場合もあります。
簡単に分けると、
『打ち込み系、EDM、ロック』→この手法が割と有効
『バラード、生演奏、ピアノ系』→違和感が出る可能性
オケの音数が少なかったり、全体的に静かな曲に関しては、場合によってはノイズやブレスが目立ちすぎたり、違和感が出る場合があります。
この場合、コンプを薄がけして対処する方法ももちろんありますが、同じようにアタックレシオを最大にしたあとに、気になるノイズやブレス部分だけをオートメーションでボリュームを下げることで調整が可能です。
それ以外にもサビ前のボーカル部分だけオートメーションでボリュームをあげたりすることで、抑揚を追加することもできるのおすすめです。
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