大腸の乱

ここ一か月ほど胃腸の調子が悪く、クリニックに行って薬を貰っているが今一つ良くならない。元は胃の具合が悪かったのだが、今は腸のほうが悪い印象で、起床後や食後に驚くほどの腹鳴が聞こえる。ほぼ毎日下痢をしているという事実が受け入れがたく、トイレに行くのが怖くなった。

原因は不明である。消化器というのはそういうものらしい。最悪の可能性は癌であるが、年齢からすれば考えにくい。その次に悪い潰瘍性大腸炎であるとすれば、下痢は更にひどく、粘血便になるらしい。そのあたりを踏まえると、過敏性腸症候群というのがもっともらしいが、医者いわく、確信をもって断言することはできないらしい。

外からやってくるウイルスや細菌による病気が外寇なら、上にあげた病気は全部内乱である。病と闘うというが、反乱を起こしているのは他ならぬ自分の身体なので、あまりいい気持ちはしない。精神の大部分が大腸の謀反に割かれており、作業も手につかない。

今は消化不良が原因ではないかとのことで、豚の膵臓から抽出した消化酵素の薬を飲んでいる。消化が上手くいかないなら消化酵素を直接突っ込めばいい、馬鹿にもわかる理屈だが、本質的な問題の解決になっているのかよくわからない。そもそも消化不良が原因なら謀反を起こしているのは大腸ではないか……

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