妻の出産、子供との初対面(前編)

出産中はコロナ対策のため、治療室の近くの待合所で待機していました。
2時間ほど待つと、看護師さんが出てきて、無事に出産が終わったので、
妻が出てくるので、治療室の前で出迎えてほしいと言われました。

内心ほっとしたのと同時に、妻が出てくるまでの間は、何とも落ち着かない気持ちでした。
それは、子供と会える楽しみでもあり、自分が夫という役割にプラスして父親になるということを実感させられる瞬間だと思ったからです。

数分して治療室の扉が開き、ついにこの時が来たのかと息を呑むと‥
妻を乗せたベッドが、数人の看護師さんに運ばれながら出てきました。
あれ?子供は?

私の気持ちを察したのか、看護師さんのひとりが私に向かって
「お子さんとの対面は、もう少し待ってくださいね」
と言われたので、帝王切開を無事終えた妻と一言二言交わし、再度待つことにしました。

そこから30分〜1時間ほど待っていると、再度看護師さんが現れ、
「お待たせしました、今からお子さんと会えます」と申し訳なさそうに声を掛けてくれた。その後、その看護師さんについていくと、妻と双子のうちの一人(男の子)の姿が‥。

最初の印象は
「なんて小さくてかわいいんだ‥、しかも(?)手と足にちゃんと指と爪がついてる!」
とても当たり前の感想しか出てこなかったけど、これが本心です。

ちなみに、小さいと言っても約2500gあり、特に問題ない大きさではあるのですが、初めて目の当たりにする新生児の姿に、そう思わずにはいられませんでした。

もう一人(女の子)は、少し呼吸の補助が必要なので、集中治療室にいることを告げられました。
集中治療室というと、なんだか大事のようだが、そこまで重大な症状ではなとのことと、この後症状について説明いただけるとのことでしたので、ひとまずは男の子との対面を堪能することにしました。
看護師さんから「ぜひ抱いてみてください」と言われ、まず看護師さんが抱っこしてくれて、そこから私が受け取るという形で抱っこしました。

初めて抱く我が子は、とても暖かく(子供の平均体温は36.5-37.5℃と高め)、一生懸命に生きようとしているんだなぁと感じました。
そして、よく動く。私の抱き方が悪いんだろうか、痩せ型の私の身体が固くて寝心地が悪いのか‥
そんなことを考えながら腕の中でもがく子供に苦戦していると、
看護師さんが「写真とるので、前向いてください」と一言。

ちょっと待ってくれ。この状態で前を向いたら、子供を落としてしまうかもしれない。
内心そう思いましたが、数秒だけなら何とかなるかもしれない、と思い直し、恐る恐る前を向きました。
顔は前を向いているが、全神経は両腕に集中している。
子供の動きを常に感じ取りながら、落とさないように支えている。

(早く撮って‥)
そう思いながらも平静を装い、何とか写真撮影は終了。

後で写真を見返すと、マスクをしていたので普通に撮れているように見えたが、
口は引きつっていたんではないだろうか。マスクに感謝。

写真を撮ると、今度はもう一人の子供との対面に向かうとのこと。中々慌ただしい。
ちなみに、ここでもコロナの影響で、退院するまではこの子と会うことは出来ないとのこと。
世知辛いが仕方ない。

〜女の子との初対面については後編にて〜