妻の出産、子供との初対面(後編)

長男との別れに後ろ髪を引かれる思いで、病室を立ち去りました。

妻は出産直後で動けないので、私一人で行くことに。看護師さんに連れられ、別室に行き、そこで医師から症状について説明を受けました。
症状としては、“新生児一過性多呼吸”というもので、うちの子の症状としては軽く2〜3日で治るとのことでした。

わりとよくある症状のようで、原因としては、
生まれる前の赤ちゃんは、羊水に満たされたお腹の中にいるため、肺も羊水に満たされています。これが、出産の際、経膣分娩の場合は、出産時の圧力により肺から出てくれやすいのだが、
今回のような帝王切開の場合、圧力がかかることなく外に出てくるため、肺に羊水が残ったままになり、呼吸が難しくなることがあるそうです。

その後、治療方法など症状についていくつか説明を受け、実際に子供に会いに行きました。手洗いなどを済ませ、集中治療室に入ると、たくさんの子供達が治療を受けていました。

我が子の場所は部屋の奥にあり、そこに行き着くまでに多くの他の子供達を見かけましたが、何か色々な管に繋がれたりしており、自分の子もここで治療を受けていると思うと、内心かなりの不安を感じました。

とうとう対面の瞬間がやってきました。

そこには、保育器という、透明の容器の中にいる小さな子でした。
口から管が出ており、右手の甲には点滴用の針が刺さっており、胸には心電図のような電極がついていました。
胸が締め付けられるようでした。

それでも、さきほど医師から告げられた言葉を信じ、平静を保つことができました。少しすると、案内してくれた看護師さんに、是非子供を触ってあげてくださいと言ってもらえたので、保育器の中に手を入れて触りました。

弱々しくも、精一杯生きようとするこの子をみて、何とか元気になってほしい、
と祈りながら、そっと撫でました。

そこから、治療室から妻の病室に戻れるくらい元気になるまで、
会社の出社時間を遅らせて毎日病院に来ようと、固く心に決めました。

〜後日談〜
その後、4日後に無事妻と同じ病室に退院することが出来ました!
生後2ヶ月経った今では、呼吸の補助って何?ってくらいに元気にしています!