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明日松坂屋に行こうかしら

全く別の件で行く予定なんだけど、トルコフェアがあるらしく、ついでにお菓子買おうかな?と思っていたけど

あ、買いたいのはヴァクラバ

そうか、バレンタインでまだ混雑か?と
少し躊躇。

混雑したチョコ売り場ってただ太りに行くのと
散財する場所なんだよね。




女子校なのに彼氏がいた彼女は、なかなか積極的な子だった。
まあ普通に可愛いし。


ただ、
(若い頃にありがちな)「普通の子」に目が行かない男の子は多いよね。
だからモテる子では無かった。


彼女の出来立てホヤホヤの彼氏?かな?にチョコを贈ると
田舎で一番大きなスーパーの催事場に一緒に出かけた。

何故かその当時から自分が変にグルメな人というカテゴリーに入っていたので美味しそうかどうかを聞きたかったのかもしれない。

人混みに揉まれながら何時間も悩み結果可愛いラッピングと味も普通そうなものを選び喜んでいた彼女。彼女は自分と違ってバイトをしていないのでサイズは随分控えめだけどお小遣いからすれば随分高い。

その彼氏とバレンタインの数日後スーパーの上にあるフードコートで鉢合わせをした。しかし彼氏は自分を覚えていないと言うか見ていなかっただけだが。

大きな声じゃないけどよく通る声だから会話は聞こえて来る。自分は別の友達とシェイクとポテトで🍟おしゃべりをしていたが、耳がどうもそちらに向かう。

「好きな子の事ってさ〜よくわかるよね」
彼氏の甲子園のホームラン音みたいな声がする。
相手の声、若い子独特のまだら模様の声で
「カッコイイ事云うぜ〜!」と囃し立てていた。
「大した物じゃないけど貰えただけでスゲー緊張した!」

おお!?

その後ほぼ同じ位にフードコートを離れた自分は、彼氏とその友達が話し続けるのをエスカレーターの上から聞き続ける。

「お母さんにお願いしたんだよ」
「安いとダメだから」

そうか、ホワイトデーか。

「あの子がくれたチョコより随分高くなった」

うおー!ってなる自分。
彼女すごいなぁ!と。


数日経ったある日、彼女は「多分振られる」と話をしてきた。放課後に教室でヒソヒソ話が始まる。どうやら彼女か好きな子がいるらしい。彼女は少し当惑気味に「ごめんって言って受け取って欲しくなかった」と悲しいやら腹が立っているのやらな言葉が堰を切って出てくる。

フードコートの件は話をしていない。

他の友達はギャンギャン言う「なんで?」
彼女は言う「よく見てるからわかる」

数日経って
彼氏の学校の生徒が駅から大量に降りてきた。
自分は電車通学する友達が捻挫で歩くのが大変だから自転車の後ろに乗せる為駅で待っていた。

大量に降りて来る生徒。
皆同じ服なのに違って見える不思議。

その中に、
見るからに人目を引く女の子がいた。
なんとなく察した。


その後も似たような事がある都度
彼氏のあの声を思い出す
「好きな子の事ってよくわかる」

相手も同じだよ?と
毎回言いたい。

そしてかなり状況を端折って書いたけど
どんな話かすぐわかるのは女性だけだと思う。






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