山の中を43キロ走った理由
シマダです。
普段、ランニングしているやーつです。
この前、43㎞山の中を走る(トレイルランニングの)大会があったので、参加してきました。
43㎞と聞くとフルマラソン+1㎞を走ることをイメージされると思いますが、この大会は泥、岩場、砂利がコースの大半を占めており、更に累積標高差2500mの為(ゴールまでに2500m登り、2500m下る必要がある)、フルマラソンとは全く別の競技です。〈※陸連公式のフルマラソンには高低差42m以下という規定がある。〉
今はフルマラソンを2時間35分切りを目指していますが、何故このような別競技の大会に参加したか説明したいと思います。
当たり前ですが、長距離を走っていると、苦しくなります。苦しさにも様々あり、毛細血管に熱湯が流れているような筋肉の痛み、呼吸が追い付かずこめかみの奥や胸が苦しくなる痛み、予備の血を使い果たし脇腹にくる痛み、接地の度に足裏に来る痛み、etc...
いろいろ有りすぎてわけが分からなくなります。ランナーは、これらの苦痛から、対処が必要な物、無視してよい物、選手生命を脅かす物に分類し、妥当性のあるペースか判断し、走っています。
基本的にランナーの強さは、その苦痛を汲み取る理性のキャパと相関があると考えています。
苦痛の総量 >= 分類するための理性のキャパ
(受容感覚)
先日、中学時代の友達が初のフルマラソンに参加したらしいですが、ペースを抑えていたら関門に間に合わず、失格になったらしいです。
偶に聞く初フルマラソンのジレンマです。ペースを抑えてしまうのは、ペースを上げることで生まれる苦痛の中から、今後脅威となる物を拾い出せないから(漠然とキツいとゆう感想になる)。制限時間と未知の苦痛を同時に処理するのは、相当なプレッシャーになったと思います。(一度知ってしまえば、無意味な怯えが無くなるので、次は完走できると思います。)
箱根駅伝やハーフで実業団以上の記録を出した大学生がフルマラソンの舞台に入って数年は結果が簡単に出ないのも、フルマラソンで味わう苦痛の総量が大きすぎて、受容感覚との間にギャップが生まれているからなのかなーとも思っています。
受容感覚の拡張には、様々な経験をすることが一番です。その為により過酷なトレイルランニングの大会に参加しました。
今回の大会は、走っているときは地獄でしたが経験的にはやって良かったと思っています。
途中で水が尽きて、お腹の中にある全ての臓物が、キュッと小さくなり、機能停止する感覚。脱水で血が濃くなり、ペース落としているのに心拍数が異常に増えるヤバい感覚も味わいました。(経口補水液を持って行って良かったです。)
その時は5秒おきに、もう失格しよう…という考えが沸いてきて、葛藤していたので、本当に限界でした。
一方で参加前に危惧していたことの、殆どは起こらなかったこともあり、自分の身に起こる事象の ”イメージ” と ”実際” の切り分けが進みました。
よく、スポーツ選手が怪我から復帰した時に、「結果的に怪我をして良かった。成長できた。」といった内容のコメントを残すことがあります。詳細は語られませんが、特異な経験から、自身の持つ理論がより理にかなった物になる事を言いたいのだと思います。今回の経験もそれに準ずる物になったと思います。
次、受容感覚拡張の必要性を感じたら、60㎞ぐらいのレースに参加してみようと思います。
最後に使用したギアのレビューを置いて行きます。
1.エアピークプロ
雨でも使える撥水素材の帽子。日差し対策で購入、つばが二重になっており、被って走ると風が頭の中に入ってきて気持ちがいい。
2.モルテン
黒と白の袋に入ってる糖質のジェルや粉末。終盤に来る血糖値不足による脱力感を防いでくれる。いつも効果を実感してる。補給の中では、高額だったが、会場の出店ブースで半額で売られていた。次は協賛企業を見て現地で買うことも検討したい。
3.トレイルシューズ
今流行りのつま先の反り上がった”ゆりかご型”のシューズ。
正直、急斜面の下りでは、つま先が浮いて、接地面積が減る為、思い切った動きができなかった。平坦では重心移動がスムーズでスピードに乗れる。
下りを考慮して次の大会は、つま先の浮かない以下のタイプにしたい。
全然関係のない、山下り特化のシューズ
終わりでーーーす。
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