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世に問うわけではないけれど

こんばんは。週末です。
眠れないので、最近悲しかった話をひとつ。
女性特有の話題が苦手な方はブラウザバックをお願いします。

私は高校生の時から産婦人科に通っている。
元々月経不順で、放っておいたら3ヶ月に一度しか生理が来ない。
出血は少なく生理痛もないが、将来子どもを産めなくなる可能性を考えてピルを服用している。
必ずしも出産したい訳ではないけど、その可能性を絶つこととはまた別の話なのでね。

大学進学を決めてから二度病院を変えた。
一つ目の病院は、男性の院長が私の胸元を見る素振りが気になった。勘違いだったとしても、私が「気になる」と思うだけで相手を避ける十分な理由だと思った。

二つ目は「〇〇なら保険適用なんですけどね」というサービスが多すぎて医療費がバカにならなくなった。

二つ目の病院で女医さんに言われた一言がずっと心に引っかかっている。

「月経不順の症状では保険適用にできないです。だって、生理痛が酷くて生活に支障が出ることはないでしょう?」

そうなのかな、と思った。
私の現在の行動は不妊治療に近しいもので、保険適用外の治療であることは知っていた。
「月経困難症であれば保険適用なんだけど」と伝えたいのを、無知な私に噛み砕いた言葉で言ったのも分かっている。
今までの病院が「生理痛の症状があることにして保険適用でピルを出している」ことも理解した。

他の病院のサービスを当然だと思って非難したい訳ではないけれど、どこかでひどく傷つく自分がいたのを覚えている。

私の治療は、贅沢なんだ。
私が中高生の頃から抱えてきた不安感は、本当は国の税金で支えてもらえるものではない。
端的に伝えられた現状は余りにもシビアだった。

「甘えたこと言わないでくださいね」という厳しい雰囲気を周囲から感じてゾッとする。
孤独だった。誰にも寄り添われていなかった。

母は今の家に住んでいないし、祖母には産婦人科に通っていることを話していない。
他に女の家族は居ない。

一人で病院に行って、大層な機械を体内にブチ込まれ、恐怖心からフラフラになって、安くはない治療費を払って薬を受け取るのを、3年以上続けている。

内診や子宮頚がんの検査では下半身を露わにする必要がある。私の場合、痛みや出血も伴う。
横柄な態度の医師に検査を担当された日には、
意味もなく涙が出る。

ポロポロと頬を濡らしながら、家路につく。
それをもう、3年以上、続けている。

その病院をやめ、元のセクハラ疑惑のある病院に臨時の女医さんがいる土曜に行ったところ、
「薬の種類を何度も変えると血栓症のリスクが高まるんですよ。今度、院長先生がいるときに診察を受けてください」
と女性看護師にピシャリと言われた。
薬の種類を変えたのは、今まで使っていたピルを前の病院が取り扱っていなかったためだった。

院長のいる日に行くと、前回の採血では血栓症の検査をしていなかったことを知った。
特に薬についての説明があるわけでもなく、「続きのお薬お渡ししますね」で診察が終わった。

渡されたピルは、使ったことのないものだった。
完全に渡し間違いだ。処方箋には前まで使っていた薬が記載されていた。自宅で気づいた。

往復2キロ以上の道のりを自転車で再度向かうと、院長の先生に「あぁ、すみませんね」という程度の“ぺこり“をされた。

薬を何度も変えると血栓症のリスクが高まるんでしたっけ。
ガンガンに薬飲んで血詰まらせましょうか?
まだ“ぺこり”ですか?

と思いながら、黙って薬を受け取った。

帰り道、行き場のない思いを抱えたまま、チンタラと自転車を漕いだ。

今度、また違う産婦人科に行く。
次の病院でも合わなかったら、
きっと私は治療を続けられない。

死にたいくらい絶望しながら、
自分の体質を恨みながら、
将来のために病院に行く意味なんか、ない。


おわり。
読んでくれてありがとう。
こんなに長く書いたのは初めてかも。
自分も他人も、大切にしてくださいね。

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