英文ライティングのメモ Lesson3: Characters

The basic of clarity and grace について覚書する

テーマはメインキャラについて。メインキャラを特定してそれを文の主語にすることが重要であると、Lesson2で指摘した。このレッスンではメインキャラの特定方法と表現法について学ぶ。


明確なメインキャラは文字数が少ない

明確なメインキャラは、物理的に短い傾向にある。例えば、”The CIA”というキャラと”The fear of the CIA”では前者のほうが明確である。

特に重要なのは、読者は文の最初の8文字以内にメインキャラとその動詞(アクション)を欲しがるということである。短い文字数でメインキャラを表現すると、それを主語にした動詞との距離が近くなる。文字数の短いメインキャラは文を明確にする。


メインキャラを文に名詞としてあぶり出せ

前回のレッスンで文を明確に書くためには、
1. メインキャラを見つけ、主語とする
2.メインキャラのアクションを動詞として書く

という手順を踏めばよいことを説明した。

主語は必ず名詞であるが、リバイズしようとする文の中にはメインキャラは名詞として現れていないかもしれない。往々にして、元の文からメインキャラを特定して名詞にする必要性が生まれる。そのようなときにメインキャラを見つけるための指針として、、

- 前置詞の目的語として
- 所有格として (e.g. him, her…)
- 形容詞として (e.g. Medieval theological debates -> Medieval theologists)

として隠れているかもしれないのでこれらを念頭にして探す。

抽象的な名詞を主語にすることを避けよ

抽象的な名詞を主語にすれば、アクションの動作主も抽象的に表現され、文が不明瞭になる。しかし、どうしても抽象的な名詞を使わなくてはいけない場面もある。そのとき、

- 読者に馴染みのある抽象的な名詞ならok
- とりあえず、we, people, researchersなどを試してみる

を念頭に考えると良い。

受動態

受動態はアクションを行ったキャラを隠すのでメインキャラを隠すことに繋がり、文章を不明瞭にする。つまり、受動態という態は文法的な形を超えて、読者の印象という点からも理解すべきである。たとえば、

We can manage problems if we control costs
Problem management requires cost control

という2文はどちらも能動態で表現されているが、後者の文が読者に与える印象は能動態のそれと同じである。


受動態を使うべきかは読者の認識という視点で選ぶ

文を受動態にすべきかどうかは、以下の3つのポイントから選ぶ。

1.読者はアクションのキャラを認識すべきか?
2.受動態/能動態 を選ぶことでそのセンテンスから次のセンテンスへの流れがよくなるか?
3.受動態/能動態 を使うことで一貫した視点で文章をかけるか? 

3番目については、たとえば、 第2次世界大戦を国の視点から書くか(能動)、歴史家の視点で書くか(受動)というどちらの視点を用いるかで受動態か能動態かを使い分けることを考えれば良い。

動作主を隠したいなら受動態を使う

受動態はアクションの動作主を隠す。逆にいうと、アクションの動作主を知らない場合、もしくは読者に知らせたくない時に受動態を使える。たとえば、以下のような場合には受動態を使うと良い。

- アクションの動作主をあなたが知らないとき
- 動作主を読者に教えたくないとき
- 特定のキャラに読者の意識を集中させ、他のキャラを登場させたくないとき
- 最初に既知情報を出して、一連の情報を流したいとき


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