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SPITZ JAMBOREE TOUR '23-'24 “HIMITSU STUDIO” 静岡公演

小さいときずっと母親の車の中で流れていて、大好きだったスピッツのライブに行ってきました。

幼き日の私が母に「スピッツのロビンソンが好き」と伝えたところ、「ときどき、スピッツがグループ名なのかロビンソンがグループ名なのか分からなくなっちゃうよね」と言われ、ひっそり傷ついたのもいい思い出。

掛川です。

掛川駅で乗り換えたときこのメッセージを発見。オレンジの文字がスピッツの曲の歌詞になっていて謎に凝っています。このメッセージを撮影するために若干列が出来ていて、治安がいいなと思いました。

エコパアリーナ

めちゃくちゃ天気がいいです。もしかして私って本当に晴れ女なのかもしれません。

グッズを思い切り買うぞー!と思ってお財布を開いたら現金が2000円しかなくてびっくりしました。ここまで来てグッズを買えなかったらどうしようと思いました(もっと他に心配するべきことがあるような気もします)が、paypay支払い可だったのでギリギリ首の皮一枚繋がりました。

ライブ数日前に来たメールには"会員カードを持っていきその場でチケットを発券する"というようなことが書かれていたのですが、入場待機列に並んだ周りの人たちを見渡すと何故かみんな会員カードではなく紙チケットを持っていたので、不安で泣くかと思いました。なんとか無事に発券してもらったチケットを見ると、アリーナAブロック15列、と書かれています。正直チケットを見ても会場のどのあたりなのかピンときておらず、席に辿り着いてやっと、ここすごくいい席だ………と気づきました。

ステージには、大きなペンチに挟まれて絶体絶命の大きないちご、大きなスケートボード、i-Oくん本体、その設計図が書かれていて、可愛くて刺激的です。もしかして、スピッツくらいにもなると、あの大きないちごやi-Oくんが動いたりするんだろうか。

全部すごく良かったですが特に印象に残った曲とMCだけ書きます。

01. めぐりめぐって
スピッツが目の前に立ってる!今日まで生きてて良かった!今日死んでもいい!の、押し寄せる感情のスピード感に自分でもついて行けません。

人間の身体は恐らく、表面から見えている首の太さに比べて実際の喉の太さってかなり細いと思うんですが、草野さんは喉の太さ=首の太さなんだと思います。そうでもないと、どこにも引っかからず、スッと滑らかに出てくる声の説明がつかないので。

02. ときめきpart1
03. けもの道
メンバーの周りをくるくる動くカメラに、崎山さん、田村さん、テツヤさんはそれぞれ笑顔を向けたりするのに、草野さんだけはちらっとカメラを見てそのまま恥ずかしそうに前を向くのが、草野さんって本当に草野さんなんだなあという感じでした。

とにかく周りの3人がずっとニコニコしていて、楽しそうで、音を楽しむと書いて音楽!という気持ちになりました。ステージに立つ人たちが楽しそうにしてくれているのを見ると、こちらも心置きなく楽しめるので、初めてのライブだったけどその笑顔を見てすごく安心したし、すごく嬉しかったです。

04. 跳べ
『ひみつスタジオ』アルバム13曲の中でも、2番目くらいに好きです。歌詞が優しい。「ここは地獄ではないんだよ。」

MCになり、草野さんが「本日は貴重な週末の時間をスピッツのためにお越しいただきありがとうございます」とすごく丁寧な挨拶をして、スピッツって私からしたらもう大御所だと思っているのにこんな丁寧な挨拶をしてくれるんだ……と思いました。

草野さんが「後ろの席の人たち〜!なんか………良いことあります!」と驚くぐらい雑な励まし方をしたので笑っていたらドラムの崎山さんが「それじゃあ後ろの席がハズレみたいじゃん!」と突っ込んでいました。なんて優しいMCなんだ。

草野さん「ここ(エコパアリーナ)は最寄り駅は掛川なんですけど」
田村さん「愛野駅だよ」
草野さん「えっ……?愛野?そっか……でも住所だと袋井なんですよね、だよね?合ってる?」←ツッコまれ続きでちょっと不安になってて良かったです。あと正直別に住所とかどうでもいいなと思いました。

05. 紫の夜を越えて
06. 大好物
今日はこの曲だけ聴けたらもう十分だと思ってライブ会場に来ました。

劇場版『きのう何食べた?』主題歌だったこの曲、「普通じゃない」という不安をずっと抱えるシロさんを、「普通じゃない」恋愛を歌ってきたスピッツが優しく包み込んでくれる感じがして本当に大好きです。「君の大好きなものなら、僕も多分明日には好き、そんなこと言う自分に笑えてくる」、もうシロさんの台詞かと思いました。

07. チェリー
何百回も聴いた、なんなら昨日職場で流れてた、馴染みのある曲。これを、生で聴けるんだと思ったらやっぱり今日死んでも悔いないです。

小学校の修学旅行のとき、バスで流す曲を先生が募集したのですが、盛り上がりそうな明るい曲ばかりのなかで私がリクエストしていた『チェリー』と『空も飛べるはず』が流れてしっとりした空気になったのを覚えています。

ズルしたり真面目にやろうと思ったり、を行き来している社会人なので「ズルしても真面目にも生きて行ける気がしたよ」がちょっと心に染みました。生きて行けるかな………

08. スーパーノヴァ
「すごく久しぶりにやった、20年ぶりくらいかな?」と首を傾げる草野さん。どの曲もそうだけど、私がOWVの『CHASER』をずっとずっと待ちわびているように、きっとずっとずっとこの曲を待ちわびていた人もいるんだろうなと思って嬉しさと悲しさが半々くらいになりました。

草野さんが「ライブで何百回とやってるチェリーは新曲を披露するように、スーパーノヴァみたいにすごく久しぶりにやる曲はまるで定番曲のように披露する」と言っていたのが印象に残りました。私は初めてライブに来たから、全然その雰囲気は感じ取れなかったけれど。

草野さんがテツヤさんが使っていた「テルミン」という楽器を紹介してくれました。友達に2人も平沢進のファンがいるおかげで、私はずっとテルミンが使われている間(平沢進の……平沢進のやつだ……!)という気持ちでいたので、紹介してくれて嬉しかったです。テツヤさんが「何か質問して?」とリクエストして、草野さんが「今日は体調どう?」「ご飯食べた?」と質問するとウィンウィン、ウィンウィンウィーーーーンとテルミンで回答してくれてなんとなく回答したいことが伝わってきたので、楽器ってやっぱり人の感情を乗せることができるんだなあと思って感動しました。

ロックバンドがよくやっている煽りについて、「俺たちも煽ったりしたほうがいいのかな?」「『お前ら!俺たちの熱い魂を受け取る準備は出来てるかー!』みたいな感じで……」「スピッツのお客さんは、あんまりそういうの求めてなさそうだね……」「煽っても、それに続く曲が無いよ」と話していて良かったです。MCの雰囲気がずっとふわふわしていて心地良かった。

09. 手鞠
10. i-O(修理のうた)
i-Oくん(ロボット)のスノードームがグッズになっていて、めちゃめちゃ可愛くて絶対持って帰るの重たいのに買ってしまいました。

アンコールで、オレンジのロングヘアと同じ色の長いお髭が素敵なテツヤさんが、「今日の衣装はi-Oくんイメージなんだよ」と教えてくれて、あまりそれは分からなかったけれど、真っ白のデニム上下セットアップ?みたいな感じに同じく真っ白のまあるい帽子を被っていて素敵な衣装ですごく可愛かったです。

11. 正夢
ステージ上部に、大きなペンチに挟まれて絶体絶命の大きないちごがあったのですが、『正夢』のとき照明が柔らかいピンク色に染まって、いちごも心なしか少し安心したように見えました。

12. 楓
13. サンシャイン
14. 未来未来
15. 夜を駆ける
16. 俺のすべて
『夜を駆ける』も『俺のすべて』も本当に大好きな曲です。終盤はスピッツのなかでも有名どころがドドドと畳み掛けてきて、ライブ初心者にも優しいセトリが嬉しかったです。

『俺のすべて』の終盤で、でかめの、まるで銃みたいな形の双眼鏡を持った草野さんが後ろの方を見てお手振りしていたのが可愛かったです。それはそうと、私が持ってきた双眼鏡は、思いの外席が良かったおかげで今回出番がありませんでした。

17. 美しい鰭
『劇場版 名探偵コナン 黒鉄の魚影』で主題歌になった美しい鰭。草野さんが「コナンくんありがとう」とニコニコしていたのが良かったです。

草野さんはずっと恋!海!裸足!というコンセプトで曲を作っているのがブレなくて良いなあと思います。変わらないってきっと物凄く難しいと思うから、スピッツはすごい。

18. オバケのロックバンド
草野さん以外の人が数人歌っていて、聴いているときから「誰と歌っているんだろ?」と思っていたこの曲、メンバー全員で歌っているということを、このライブの3時間ほど前に知りました。

初めてのライブでメンバー全員の歌声が聴けてしまう、なんて贅沢なんでしょう。仲良く楽しそうに歌っている姿を見たいのに、視界がぼやけてしまって涙脆い自分が悔しかったです。グッズのTシャツも4人のおばけがいてすごく可愛いです。

19. 甘ったれクリーチャー
スピッツの楽曲の中でも1位2位を争うくらいすごく好きな曲なのですが、誠に勝手ながらマイナーなイメージがあったので、まさか初めて行ったライブで聴けるとは思わなくて、めちゃくちゃ嬉しかったです。「嬉しかった」なんて簡単な言葉で表現できるほどの感情ではないけれど、私には語彙力がないのでそうとしか言えないですが、天才の草野さんも「これ以上は歌詞にできない」という歌詞を書いているくらいなので、凡人の私ならそれも仕方ないでしょう。

20. 8823
21. 涙がキラリ☆
田村さんが演奏しながらずっとピョンピョコしていて、メンバーが大きく映る複数のモニターの前で、モニターに映る崎山さんの顔と、全長がおなじくらいの大きさの田村さんがピョンピョコ飛び跳ねていて、衣装が可愛らしいオーバーオールなのも相まって小人みたいでめちゃくちゃ可愛くてテンションが上がりました。田村さんはずっと1番ファンサしてました。

En01. 僕の天使マリ
En02. 醒めない
アンコールで「歌うとき、こっちにも行けばよかったな」と言いながらステージ上部に登っていく草野さん。「田村はもう登ったの?」という質問になぜか回答せず、階段を登っていく草野さんを無言で見守る田村さんが良かったです。

もう思い残すことはないので今日死んでもいい、今日まで生きて来られて良かった、とライブの間ずっと思っていたんですが、相変わらずふわふわとした、海の中を揺蕩うようなMCのあとに草野さんが「みんな生まれてきてくれてありがとう」「また会います、また会いましょう」と伝えてくれて泣きました。

家康

家康にもご挨拶。テンションが高いと目に見えるすべてのものに感動してしまうので、家康の写真も撮ってしまいます。

ホテルの予約が遅すぎて掛川で良いホテルが見つからず、「泊まるホテルがないです。助けてください。」と父に連絡したところ、「静岡まで戻って泊まれば?」とホテルを取ってくれました。

ホテルの各部屋にそれぞれインターフォンがついていたので、になちゃんにLINEで「いつか各部屋にインターフォンが付いたホテルに泊まって、になちゃんの部屋のインターフォン連打したい」と伝えたところ「友達最後の日じゃん」と返されて、そういうつまらないいたずらをするのはやめようと思いました。

お土産を買ってフラフラしていたら見つけた静岡茶コーラです。

父に「ホテルの予約ありがとう、静岡茶コーラを買いました。」と伝えたところ「それを振ってから飲んだ人を知っているよ、開けたら中身が噴出して不服そうだった」と言っていて怖かったです。多分母のことです。

静岡茶コーラを飲みながら帰宅。ずっとスピッツを好きで良かったなと思ったし、また行きたいなと思えるかっこいいライブでした。

あいざわ

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