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畏敬の念/45日目

昨日の夜、SNSをながめていたら大きな枝垂れ桜の画像が流れてきた。ハッシュタグは、又兵衛桜だ。検索すると開花情報は満開、場所は奈良県宇陀市だと知る。午後からの雨予報を避け、早朝から車でビュンと行ってきた。樹齢300年とも言われる巨木の桜は、石垣の上で大きな傘を広げるようにたっていた。「わぁーきれい」という言葉だけでは語ることのできない、妖艶さがある。

しだれた枝に重なる花びらは、白にちかい淡いピンク色だ。大きな体に反して小指の爪よりも小さい。時折吹く強い風により、枝先をなびかせ、あたり一面に花の雪をふらす。そのたびに、見る者の頭や顔に花びらが乗るのだ。まるでタンポポの綿毛を飛ばすように、大きな何モノかが息を吹きかけているようだった。次の世代へ命をつなぐようにも見えた。富士山や西表の滝を目の前にした時に抱く、畏敬の念のようなものも感じた。

この感覚が起きる場所の共通点は何だろうか。
逆に、この感覚が起きない場所の理由は何だろうか。

そんな問いを、いつか大自然の中で折りたたみ椅子に座り思考してみようと思う。

MEMO(コソ練残り34日/ヘッダー画像:FUJIFILM XT-4)





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