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残香

「彼女しかいない。」なんてことはないと10代のうちに知っておきたかったですし、蘇生するための自我は役に立たなかった。冷たいフローリングに偏るあの血汐は、なによりも「あなた」を感じられて。233°Cの夏に、僕ら愛を待つ。それまでにいくつのディープキスと初めてを消費してるかしら、ね。

爪を短く切った日は、君を想って唄いたい。死にたくなった夜に限って、君が隣にいても泣いてる僕を許して欲しい。君がいつの日かAメロが好きだって言ったその曲、実はBメロが好きなのは、秘密。知らないところを知るたび、消えたくなる夜があって、それもまたそれもまた容赦なんてひとつもなかったな。

蒼で拭って、紅で汚して。


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