午後8時、世界の一画を間借りする
午後8時のカフェは優しい。
訪れたのがどんな人であれ、誰も拒むことなく「どうぞ」と受け入れてくれる。
この時間のカフェは、たしかに現実に存在するのに、どこか現実離れした空間。
今日どこかに「居場所」を落っことしてきた自分が、ほんのひととき、世界の一画を間借りさせてもらっている感覚になる。
ひたすらパソコンの画面とにらめっこする会社員。
参考書の上に突っ伏して夢の中にいる学生。
そして、今日の反省会をするわたし。
それぞれの時間が、それぞれの速さで、それぞれのベクトルで流