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ラストミッションにおけるあんずPの動向について

2023年7月31日、あんさんぶるスターズ!! クライマックスイベント『ガーディアンズ◆アイとラストミッション』が開始されました。


このイベントは、同タイトル作品内にて2020年7月31日公開『新参!目覚めの暗夜行路』にて結成された、「Double Face」という二人組の男性アイドルユニットが主役の“クライマックスイベント”です。
Double Faceについては様々な経緯がありますが、今回はこの『ラストミッション〜』内の、主にあんさんぶるスターズ!!という作品のプレイヤーキャラである「プロデューサー=あんずP」についての感想をまとめ記していきたいと思います。

当記事は、Doble Faceのこれまでのイベントストーリーを読了した前提で話を進めていきます。ストーリー未読の方はこの機会に是非アプリでお読みください。
また、「私はこう読みました」といういちユーザーの読書感想文であり、正誤の是非を強いるものでは決してありません。

以上をご留意の上、お付き合いくださる方は宜しくお願い致します。


①J誘拐後、茨に電話をかけた誘拐犯はあんずP説

ラストミッション「応報/第十六話」

収録中にJが倒れ、そのまま近くの病院へ搬送。その情報を確実に知り得たのは斑以外だとまず現場にいたスタッフ、その日立ち会っていたクレジットに名前こそ載せていないものの、企画の要であるプロデューサーの茨。
次に想定し得るのが、現場でトラブルが起きた際、いの一番に連絡をする相手といえば、番組責任者であるあんずPです。

電話の相手が本当の誘拐犯なら、電話をかける相手は番組1番の出役であり多額の遺産を手にし得る斑か、茨と違いクレジットがしっかり明記されている番組責任者のあんずPにかけるはずです。
J誘拐の手口に加えて、そもそも番組に茨が関わっていることを知っているのは関係者くらいのはず。
茨も話すように内部犯である可能性が極めて高い中、事件当時朱桜邸に居たこはくと司が合流して尚姿を見せないあんずの存在は、極めて怪しいです。

そして、誘拐犯を名乗ったあんずが電話をかけた相手が斑ではなく茨だったのは、この誘拐事件を手伝ってくれないか、茨に協力を仰いだのではないでしょうか。もちろん、相応の報酬を用意した上で。

ラストミッション「応報/第十六話」

共犯者候補として、斑とこはくを騙す必要があるため2人は除外、Jの環境作りに貢献していた司も候補には挙がったでしょうが、司は茨が話していたように、正義感が強く素直で嘘がつけないため、犯人側に回るのは不向きです。

ラストミッション「応報/第十八話」

そして司が話していたように、茨は人格こそ信用しがたくとも、ビジネスマンとしてはこの上なく優秀であり、交渉次第ではかなりの助けになる存在です。
当日茨が空港に待機していたのも、誘拐犯が乗るためのヘリコプターを用意してくれていたのではないでしょうか。
あんずが誘拐協力の代わりに茨に渡した対価はまだわかりませんが、朱桜からの信用もそのひとつかもしれません。

また、作戦決行日にスタジオに立ち会っていたのが茨だったことも気になります。

ラストミッション「応報/第十三話」

あんずがスタジオにいれば、誰かからの連絡を待たずしてすぐに姉はんたちにJの居場所や手順を送れたでしょうが、茨不在の日にJが誘拐された場合、容疑者候補に茨の名前も挙がりかねなかったのではないでしょうか。
茨に要らぬ容疑を被せたくなかったこと、そして茨に安全圏から協力して貰いたかったこと、その日を選んだことすらも茨との交渉材料のひとつとして測ったのではないか、とも思っています。

はたしてそれを思いついたのは、散々斑に負かされ叩かれ続けてきた真黒の頭脳か、この一年揉まれまくったあんずの経験値か。



②ストーリー内であんずが言及されなかったのは何故か

そもそもこのラストミッション、特にJ誘拐後は、あんずの名前こそ挙がれどその姿をアイドルたちの前に見せることは最後までありませんでした。
私はそれを、ラストミッションは「家族」の話だったから、家族でないあんずさんと茨は裏方に徹していたのだと考えています。

エピローグにてJ誘拐の黒幕として名前を挙げられたのは、桜河の次女・こはく姉と、三毛縞の妹・真黒。
この2人の特徴は言わずもがな、今イベ主役である斑とこはくの血縁者です。

直接的な名前こそ挙がらなかったけれど、存在が示唆されていたのが、メインストーリー1.5部『ブラックジャック』で、同様の手段で表社会から姿を消したNEGI。
NEGIの名前が出てこなかったのも、あんず同様、2人の家族ではないから、今ストではあえて名前を出さなかったのだと思います。
NEGIはJ同様『舞鶴舎』の出身であり、自分の呪われた血筋に人生を狂わされたもののひとりであり、そしてすでに亡くなっています。こはくがJに自身を重ねたように、黒根もまたJに自分の人生を重ね、今回の協力に至ったのだとしても不思議はありません。

今回の事件を完成させるには、Ra*bitsクライマックスイベント『無限大★僕らの可能性パラレルワールド』でRa*bitsの窮地を救った真黒による作戦の計画、代々朱桜家に仕え“汚れ役”を担い、茨から“プロの犯行”と言わしめた姉はんの隠密スキル、『Vision*新たな景色を描くNEW COLOR』では舞鶴舎の職員に扮し紛れていた黒根の変装術、そして番組責任者であるあんずPの内側からの協力と、4人の存在なくてはなせなかった計画です。
が、DFのクライマックスイベントだということを考えて、物語全体を司とこはくこはくと姉はん真黒と斑、そして斑とこはくとJという、あえて「家族」主体に絞った書き方をしたのではないか、と私は考えております。
何を書くかも大切なことですが、何を書かないかもまた同じくらい大切なことであり、特にこのラストミッションからは「書かない」部分のことから晶先生の美学と粋さを感じました。



③何故あんずは誘拐計画に協力したか

斑独断によるDF解散発表回を放送する以上、責任者であるあんずのチェックが入らない訳がない(茨を通せばOKと言えなくもないですが、表に名前が出ているのはあんずPですし、斑があんずを避けたとしても茨を通してあんずの耳には入るはず)ので、過去に危うい気配を感じて斑を地下まで追いかけてきたあんずが、突然のこはく降板、DF解散という、自分が斑に受けた同様の仕打ちをすんなり受け入れるとは思えません。

骨董綺譚「エピローグ③」

Jと同じくあんずPは、Double Faceというアイドルユニットが離れ離れになることを防ぎたかったから、今回の誘拐計画に協力することを選んだのだと思います。
Jを預かったDF同様、暗夜行路でPとしてGFKの成敗に加担したように、今回もまたPの立場から事の結末に加わることも、あんずPの“クライマックス”のひとつだったのかもしれません。

ラストミッション「エピローグ②』


それとは別に。
BasicのDFミニトークのあんずは、本人たちの意向を他所に、企画を練ったり新曲を作ってきたりと、DFのアイドル活動にものすごく積極的でした。

私はそれを、ユニットでしか参加できないSSにMaMで参加できない分、斑のユニット結成と共にSS参加権を得られたことか嬉しかったからだと思っていたのですが、そんな策略的な思惑よりももっと単純に、2人を見て沸いたインスピレーションを絶やしてたまるか!!!!というプロデュース欲が成した行動力だったのかもしれませんね。



④最後に・蛇足

個人的に興味深かったのが、J誘拐事件において内部犯の可能性が極めて高かったにも関わらず、斑は最後まであんずを疑う素振りを見せなかったことです。

ラストミッション「エピローグ②』

事件直後の斑なら、Jのことで頭がいっぱいで気持ちも弱っていたから冷静な判断ができなくなっていた……とも考えられますが、個人的にはあんずを善なるものと妄信していたり、あんずにそんなことはできっこないと侮ってもいたから──と考えた方が楽しいので、そちらを採用したいです。

「あんずさんを色々巻き込んでしまって悪かったなあ」程度にしか思っていなさそうな斑の裏で、内実ガッツリ黒幕中の黒幕であることを、種明かしすらせず胸に秘めているあんずが居るとしたら。

骨董綺譚「エピローグ③」

真黒同様、斑から受けた仕打ちの幾らかでも解消できていたなら何よりです。


以上です。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。
お粗末!

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